あらすじ日本神話が現代に顕現した表題作「昔話のできるまで」。魔法使いと少年の交流、漫画研究会の過酷な日常、民話に隠された真実と龍の住む町、そして第2次大戦期の戦車戦。バラエティに富み、深い知識に裏付けされた、山田穣、初の短編集。
30代前後のアニメオタクが好きそうな絵柄で少年と少女の不思議な交流を描いた短編集。しいて言えば「それ町」をSFやミステリーじゃなくて日本神話やらで味付けしたような作風です。作者も絶対ディープなオタク。 ヒロインの半分が眼鏡。好きなんでしょうね。私も好きです。表題の1話めみたいな傍若無人なメガネ女子ってなんでか一定の需要がありますね ■「ザンネン アンド ドラゴン」 小6同士の照れくさいやりとりが微笑ましいです。町に居ついた龍が世話のお礼に願いを叶えてくれるんですが、少年が下したが意外かつ素敵でした。 ■「Kampfgruppe Kinderheim 孤児院戦闘団」 大戦末期ドイツ、兵隊のおっさんと戦災孤児たちが戦車で珍道中。あとがきでとらちゃんって読んでるからティーガーですかね。戦争映画に詳しいほうが楽しめそう こぼれ話的なあとがき漫画も面白いです。正しくオタクですね作者。