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「そんな旦那なら、二人で殺そうか――」 暴力的な夫に苦しめられている紫妃（しき）。唯一の癒しの時間は、夫が仕事に行っている間に一人で映画を観に行くこと。いつものように映画館に出かけた紫妃は、そこで一人の青年と出会う。その出会いがやがて“旦那殺人計画”へと繋がり――!? 『殺したいほど、アイしてる』の海老ながれ先生、待望の新シリーズ。
映画館で出会ったミステリアスな青年・朔（さく）は、紫妃（しき）が夫からDVを受けていることを言い当てる。どうして分かるの…？ 不思議に思う紫妃。そこに出張に出かけたはずの夫から突然の電話が。急いで家に帰った紫妃を待っていたのは――…？
止まない夫からの暴力に限界を感じた紫妃（しき）は、一人家を飛び出す。行くあてもなく彷徨う紫妃は偶然、朔（さく）と再会する。実家にも友達にも頼れない紫妃は、朔の家に逃げ込む事に。朔の抱える秘密とは？ そして、夫の支配から、紫妃は逃げ切ることができるのか？
DV夫・薫（かおる）から朔の家に逃げ込めた紫妃。紫妃は今まで感じたことのない開放感の中、朔との距離を縮めていく。紫妃をしぶとく探し続ける薫から、彼女は無事に逃げることはできるのか!?
イベント会場で紫妃はついに薫に見つかってしまった！ 囚われの身となってしまった紫妃は精一杯に反抗するが、薫の強大な力の前に屈してしまう。一方、いなくなった紫妃に気づいた朔は彼女を探し始めるが!?
薫に囚われた紫妃を助けに来た朔は、薫に拘束されていた。このままでは朔が危ないと考えた紫妃は薫の言う通りにすると提案する。しかし朔はこれ以上傷つけられないと薫から逃れるため彼女を抱き、建物の高層階から飛び降りて!?
無事に紫妃を薫から救い出せた朔。朔の想いに応えたい紫妃だが、薫が朔へ危害を加えるかもしれないと思うと本当の気持ちを言えずにいた。「これ以上、朔くんに迷惑をかけられない」。決意を固めた紫妃が向かった先は、薫が待ち受ける自宅で―!?
朔を気遣い家に戻った紫妃を救うため、朔は藤岡さんと一緒に彼女の家を突き止めようとしていた。朔は薫が勤めている会社の前で張り込み、女性と出てきた薫をバレないように尾行し始めた…。すると朔は薫が一緒にいた女性とキスをしているところを目撃してしまう。紫妃をないがしろにする行為に朔の取った行動は…!?
紫妃の家まで朔が助けに来てくれたが、旦那にその行動は筒抜け。これ以上、自分たちのことに巻き込ませないために紫妃は朔を拒絶してしまう。この地獄を終わらせるためにはこの手しかない…。紫妃はナイフを手に取り、ある決意を固めたようだが―？
旦那である薫をナイフで殺そうと決意した紫妃。しかしそんな作戦はお見通しの薫。紫妃は逆にナイフで刺されてしまい病院へ搬送された。大事には至らなかったが、これ以上彼女を危険な目に遭わせられないと決意した朔は紫妃に「一緒に旦那を殺そう」と持ちかける。
薫に対して猛烈な嫌悪感を抱いている朔。その背景には、母親が父親から暴力を受けていた過去があった。母親を救えなかったと後悔する朔は、2度と大切な人を失いたくないと決意していた。絆を深める朔と紫妃だが、薫は次の動きを企んでいるようで…!?
朔からの提案である「薫殺害計画」。2人で協力して薫を睡眠薬で眠らせて、失踪したようにみせかけて殺す。計画を遂行するために、薫のもとへ戻った紫妃。紫妃が欲しがっていた物を用意したという薫だが、紫妃が見たのは衝撃の光景で…!?
薫のもとで囚われの身となってしまった紫妃。朔は彼女を救おうと薫の家に乗り込むが縛り上げられてしまう。紫妃をここまで不幸には出来ないと言い放った彼に対して、薫は絞め殺そうとするが…!?
気を失った朔をキャリーケースに詰め込んだ薫は、紫妃を連れて埋めに行こうとする。しかしマンションを出たところで、異変に気付いて駆けつけた藤岡と出くわすことになる。藤岡は紫妃を救おうとするが、薫に阻まれてしまい!?
薫の別邸に囚われてしまった紫妃・朔・藤岡。紫妃とは別に牢屋に閉じ込められた2人は薫の過去につながるあるモノを発見する。どうやら薫は過去に壮絶な体験をしていたようで…!?
薫の別邸で拷問を受ける朔・藤岡は、薫を挑発してわざと怒らせて隙を作ろうと一計を案じる。しかし、その結果として朔の意識がなくなってしまう事態に…！ 慌てる紫妃だが、薫の執事・木下がなぜか彼女に協力するような素振りを見せ始め!?
薫自身も母親から虐待を受けていたこと、虐待を「愛」と思わなければ生きていけなかったことを執事・木下は紫妃に伝えた。しかし、木下に対してこれ以上薫の過去に踏むこむなという人物が現れて!?
薫の別邸に幽閉された、紫妃・朔・藤岡達。紫妃はこの別邸に薫と一緒に残り、朔・藤岡を逃がすことを決心した。もう一度2人の愛を取り戻すために、薫はある儀式を行おうとして…!?
薫は紫妃との愛を確かめるために別邸で結婚式を開催する。朔・藤岡を逃がす代わりに自分はここにとどまると決意した紫妃は、薫には暴力は愛ではないということを向き合って伝えることにした。そのことを聞いた薫の反応は想像以上の激情で…!?
結婚式中に紫妃から「暴力をやめてほしい」と言われたことで、薫の精神は混乱していき彼女に危害を加えようとした。しかし、紫妃の覚悟に心を動かされた執事・木下は真っ向から薫と反抗することに!! この別邸から紫妃達は逃げ出すことができるのか!?
執事である木下からの反抗もあり、どんどん追い詰められていく薫。ついには別邸に全員を閉じ込めて火を放とうとする。しかし今度はメイド長の渡辺も紫妃たちの味方になり薫の蛮行を止めようとして!?
メイド長の助けにより薫の動きを封じることはできたが、別邸に放たれた火はさらに勢いを増していく。メイド長は別邸で薫を殺そうと試みるが、すんでのところで薫に逃げられてしまった。車で逃げた紫妃達をトラックで追いかける薫。命を賭けたカーチェイスが今始まる！
薫とのカーチェイスの末、無事に警察署に逃げ込むことができた紫妃たち。警察に保護された彼女たちだが、別荘で起こったことがあまりにも現実離れしておりなかなか信用されなかった。しかし、徐々に別邸の火事などの騒動が判明することで警察も動き始めようとしていた。その時、紫妃を連れ戻そうと薫は署に忍び込み…!?
警察署から紫妃を自分たちが住んでいたタワマンへと連れ出した薫だが、すぐにその居場所は朔に特定され部屋へと来られてしまった。彼を招き入れた薫は普段通りの自分を演じていたが、紫妃からは自首してほしいと言われてしまう。さらにタワマンの周りには警察が到着し始めた。薫は「もう、お終いだ」と言い2人を無理矢理屋上へと連れていき??
「もう、あなたとはいたくないの。」 自分が住んでいたタワマンの屋上から薫に落とされそうになりながらも、紫妃ははっきりと薫にそう告げた。薫にとって心の支えであった紫妃からの拒絶に対して薫は過去のトラウマが蘇り幼児化してしまった。紫妃と朔の命はどうなるのか…、物語はクライマックスへ！
タワマンの屋上でせめぎ合う紫妃・朔・薫。薫は紫妃に手をかけようとしたその瞬間、朔に突き飛ばされしまう。なんとか縁に掴まることは出来たが、薫の命は紫妃・朔に委ねられた。薫の歪な愛が招いた最悪の状態に、2人が取った行動とは!?
薫をタワマンの屋上から突き落とした紫妃。「私が旦那を殺しました」 微笑みを浮かべながら紫妃はハッキリと言った。薫のDVから出会ってしまった紫妃と朔。果たして彼女らを待ち受ける未来とは!? 衝撃のクライマックスの最終巻です！
