あらすじ

東京都下、本州よりはるか南(というより東)の火山島。高校生になっても相変わらずの島の住人、智尋たちは今回も島の至る所にある不思議な彫像の謎に迫ったり、幽霊船に出会ったり、大雪が降ったり(これは普通?)、毎回起こる事件をのほほんとやり過ごします。いつもと変わらぬ南国ライフを送りつつ、完結です。
日々にパノラマ 1巻

東京都下、本州よりはるか南(というより東)の火山島。海洋研究所やら火山観測所やらがあり、島の人口はそこそこ。ちょっとのんびりしている普通の女の子、智尋は島の中等部に通っている。その中等部に本土から転校生がやってきた。智尋の顔を見ては“うわぁ”と驚く転校生、深海。実は人のオーラが見える深海は、特に智尋のオーラに興味を持ったのだった。

日々にパノラマ 2巻

東京都下、本州よりはるか南(というより東)の火山島。その島の住人、中学3年生の千尋もいよいよ(?)卒業、そして進学。とは言っても、クラスの全員が島に一つしかない高校に入るだけなので、みんないつも通りにのほほんとしています。それでも、本土から転入生がやって来たり、千尋がネコ耳をつけてみたり、イルカが迷い込む湾のナゾが解けたり、いろいろな事件が起こったり、起こらなかったり……の第2巻です!!

日々にパノラマ 3巻

東京都下、本州よりはるか南(というより東)の火山島。高校生になっても相変わらずの島の住人、智尋たちは今回も島の至る所にある不思議な彫像の謎に迫ったり、幽霊船に出会ったり、大雪が降ったり(これは普通?)、毎回起こる事件をのほほんとやり過ごします。いつもと変わらぬ南国ライフを送りつつ、完結です。

日々にパノラマ

とてつもなく心地良い箱庭世界

日々にパノラマ 竹本泉
名無し

よく言われるネタではありますが、私も学生時代に竹本泉が男か女か問題で友人と喧嘩しました。「こんな可愛い作品を描く人が女性じゃないなら…俺はもう何を信じたらいいかわからない…」と言っていた友人は、今でも独身です。  確かに、竹本泉先生が描く絵は可愛らしく、ストーリーものほほんとしたものばかり。だけど少女漫画のような乙女チックすぎて引いてしまうこともなしし、オタク系漫画のような萌えすぎて引いてしまうこともない、オトナになりきれないオトコへの絶妙な浸透圧がある気がします。  『日々にパノラマ』は竹本泉作品でもよく登場する、火山島が舞台。一応、東京の一部という設定です。一応の主人公は小南智尋という中学生の女の子。彼女が塔上洋太や転入してきた大原深海(ふかみ)たちと、浜で泳いだり、ボートにのったり、イルカと遊んだり、島の遺跡をめぐったり、台風にあったり、うじゃうじゃしたり。恋愛要素もなくはないですが、とても薄っすらとしています。  誤解を恐れずに言えば、これだけストーリーのない作品もないのです(竹本泉作品は全てそうですが)。なにかのイベントがあって物語が動くのではなく、箱庭世界をただのぞくような、そんな感じです。その箱庭世界がとてつもなく心地良いのです。ある意味ゲームの『ザ・シムズ』に近いような気がします、キャラクターを含めた世界観がしっかりと存在していて、キャラクターの目線で語られる様々な日常が、確実に俺を癒やすのです。