新たな就職先、そこはアニメスタジオだった。「ヒプノシスマイク」の世界観設定・キャラクター原案・シナリオを手掛ける百瀬祐一郎と「こみっくパーティー」「RATMAN」の犬威赤彦が奇跡のタッグ!
逃亡したスタッフに代わって制作進行に任命された次郎。最初のミッションは新たな作画監督を捕まえてくること。右も左もわからない次郎の前に現れたのは救いの女神か、それとも――!?
アニメの制作現場はトラブルに次ぐトラブルの連続!? そして、それを解決するのも制作進行のお仕事!!? さらに、やっとこぎ着けた公開日直前に思わぬ事件が――!
初っ端の女性の声優ヒロインにセクハラやキャスティングの口利き と引き換えに枕を求める偉いさん、替えがいくらでもな競争時代 に入ってるからと彼女が渋々応じかけたり、付属小説のある男性 声優が収録現場の共演に元カノだらけの逸話など。 他作品でも頻繁に描かれ、もはや半常識な作画の激務状況とは 異なる暴露系の闇は、原作者が実際に元制作進行、声優顔出し が当たり前になって出てきている昨今ニュースに照らす と信憑性を感じましたし、強烈でした。
アニメで知られるSHIROBAKOが忖度して言ってなさそうな給与額とか女性声優へのセクハラとか業界の暗黒面に切り込んでるのは面白かったです(絵には和らげる綺麗さがあります)。 だけど途中から急に駆け足化して、打ち切り風にさっさと畳まれて、アニメ製作の実感に欠けるダイジェストになったのがもったいなかったです。
近年『SHIROBAKO』や『バララッシュ』をはじめ、アニメ業界の素敵さが強調される作品の発表が続いていますね。そうした光の作品群とは対照的に本作は業界のダークサイドへのフォーカスが強いです。いうなれば闇のSHIROBAKOです(帯にBLACK BOXって書いてあった)。 矢継ぎ早に描かれる初給が13万円、飛ぶ制作、レイアウトを上げない原画マン、声優へのセクハラなど絶妙なリアリティを持った最悪のできごとたち…。 「クソッタレで最高なアニメの世界へようこそ!」とは言いますが、業界の過酷さ描写とアニメを作ることの素晴らしさ描写の釣り合いが取れてない感がすごい。おまけに「描かれている出来事は8割が実話」という原作者のあとがきが強烈な味わいを与えてくれています。 正直読んでてスカッとはしないですがこれも「どこかにあるアニメの現実」なんだと思って読むのが正しいのかも。一方でこれだけで「アニメ業界ってやっぱ最悪!!」っていうのも極端な話だとも思います。難しいですね。 ひとまずどこまで闇を暴いてくれるのか、東雲次郎くんがBLACK BOXのなかから何を掴み取るのか見届けたいです。
初っ端の女性の声優ヒロインにセクハラやキャスティングの口利き と引き換えに枕を求める偉いさん、替えがいくらでもな競争時代 に入ってるからと彼女が渋々応じかけたり、付属小説のある男性 声優が収録現場の共演に元カノだらけの逸話など。 他作品でも頻繁に描かれ、もはや半常識な作画の激務状況とは 異なる暴露系の闇は、原作者が実際に元制作進行、声優顔出し が当たり前になって出てきている昨今ニュースに照らす と信憑性を感じましたし、強烈でした。