あらすじ

幻想などでない確定した未来 たったひとつ、あなた方の運命です。 地球規模の大海嘯(だいかいしょう)を伴う謎の「ゲルダ現象」により、8年後人類が滅亡の危機に瀕するとピッピは予言する。それを回避するために人類の進化は必然であり、ゆえに「生命の定義を数値化」することが必要だとも。同じくピッピによって予言された真田の死は、同時に彼がその被験者としての役割を果たすことであり、しかも真田は死後「魂の復活」が保証されているとさえいうのだ──
預言者ピッピ1

「つまりぼくら、人類の未来をすべて計算しつくしちゃったんだ」究極の頭脳が紡ぎ出す預言は福音か、それとも……?鬼才が描く長編ストーリーが、満を持して登場!ピッピは地震を予知し、災害から人類を救う為に開発されたロボット。親友・タミオとともに成長していくピッピは、衝撃的な事件をきっかけに自ら活動を停止してしまう。そして再び目覚めたピッピが語る畏るべき預言とは……傑作SFコミック!

預言者ピッピ2

幻想などでない確定した未来 たったひとつ、あなた方の運命です。 地球規模の大海嘯(だいかいしょう)を伴う謎の「ゲルダ現象」により、8年後人類が滅亡の危機に瀕するとピッピは予言する。それを回避するために人類の進化は必然であり、ゆえに「生命の定義を数値化」することが必要だとも。同じくピッピによって予言された真田の死は、同時に彼がその被験者としての役割を果たすことであり、しかも真田は死後「魂の復活」が保証されているとさえいうのだ──

預言者ピッピ

もしかしてAIが発達したらこうなるんじゃね?

預言者ピッピ 地下沢中也
かしこ
かしこ

マトグロッソさんのインタビューで預言者ピッピの続きについて触れられていたので久しぶりに読みたくなりました! https://manba.co.jp/manba_magazines/25517 自然災害を予知する為に作られたロボットのピッピ。災害に対するあらゆるデータをインプットし予測の実験を繰り返すことで大地震の発生を3ヶ月前に予知することにも成功していました。ピッピを作り出した科学博士の息子タカオは「ピッピが願ったから多くの人を助けられたんだ!」とまるで兄のように慕っていましたが、交通事故によりピッピの目の前で亡くなってしまいます。自分の予測に反した出来事が起きたことで一時的に活動を停止してしまいますが、再起動したピッピの中にはなんとタカオの人格が生まれていたのです。そしてピッピは自然災害の予知以外にも自分の能力を使いたいとデータの入力制限の解除を求めてきて…。 AIが発達した社会はこうなるんじゃないかと予知していたかのような内容です。読んでいて最初は人知を超えた力を持ったピッピのことを畏怖しますが、だんだんとそれに振り回される人間の集団心理の方が恐ろしく感じられるようになります。ピッピがデータの入力制限の解除をすることに反対していた博士の「人間には迷う自由、間違う自由がある」という言葉に今は共感するけど、今よりAIが発達するであろう10年後の自分が全然違うことを感じたらどうしよう。