あらすじ旅より戻った藤原と仲井間。いつもの日常を取り戻した矢先、藤原の新担当として女編集・宮が現れる。漫画のことを何も知らない担当に困惑する藤原だが、彼女は藤原の家にまで押しかけてきて…? その事実を知った仲井間の肉体は、やはり藤原の部屋へと向かい…!? 淫靡な男女の関係は、さらに進む。それは前進か、それとも後退か。ここまで来たら、もう戻れない。
艶々作品の魅力は人物の解像度の高さだと思う。 ご都合主義のどエロい設定どエロい肉体どエロい展開。絶対にありえないことだらけなのに、人間の感情は異常なほどリアルに描かれている。 壁が薄すぎるアパート。 駆け出し漫画家の青年・アキ。 隣に引っ越してきたのは、高校時代の憧れの先生。 単身赴任の旦那がいる日だけ、先生の部屋から喘ぎ声が聞こえてくる。 エロ漫画過ぎて逆に清々しいほどのシチュエーションでありながら、まあ焦らすこと焦らすこと。 後ろめたさを抱えながらもどうしようもなく先生に惹かれてしまうアキ。 アキの視線に興奮したり、うぶな反応を愛おしく思ってしまう先生。 お酒を飲んで暴走したり、一緒に海に行ったり、アキのアシスタントの女の子に嫉妬したり…。 一線を越えてしまいそうな瞬間が訪れるけれど、ためらう。 一線は越えないものの、2人の距離は縮まり、寸止め的行為も過激になっていく。 踏み出せない臆病さ、踏み出さない狡猾さ。もう止められない域まできているのに、相手の様子を伺い続ける2人。 あっさりヤっちゃうよりもずっとエロいし、生々しい。リアルじゃありえない話なのに、リアルだと感じてしまう。 艶々先生、天才だなあ。 自分勝手で狡くて可愛くて不器用で欲望に正直で…艶々先生の描く女性はとにかく生々しくて魅力的なのでぜひ体感してほしい。