あらすじ主人公・高見は金アレルギーである。そして酒乱である。さらに「ほでなす」(考えなし)である。金を使えないこの男が、生きるために移住してきたのは「かむろば村」。生きるのがなかなか難しいこの男も、村の温かい一面に触れて徐々にそこでの生活になじんでいくのだが、この村には温かくて明るい面と同時に真っ黒で凶暴な顔もあった。病的な嘘つき女子高生に翻弄される高見の明日はどっちだ?
この作品を読む前にいがらしみきお先生の「Sink」と「羊の木」を読んだので、コメディっぽいけど途中から怖い話になるんじゃないかとヒヤヒヤしながら読んでましたが、怖い話ではありませんでした。読後に先生のインタビューを読んだら連載前に担当さんから「限定された場所でのファンタジーを描いて欲しい」と提案されて描いたとおっしゃていたのでなるほどな〜と思いました。これはファンタジーですね。そうと分かると松尾スズキ監督の映画がめっちゃ観たくなってきました。私は前半の雪かきしたら屋根が抜けちゃった場面で大笑いしました。