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龍王大学漕艇部に、マネージャーの操が戻ってきた。1年前、部員であり彼氏だった倉田を練習中の事故で亡くして以来、部から遠ざかっていたが、一周忌を機に復帰したのだ。だがもうひとり、同じ日に姿を消した男は、未だに皆の前に現れなかった。彼の名は大沢誠。倉田とペアを組んでインカレに優勝し、「日本ボート界が初めて世界を狙える逸材」と言われた彼は、今は相棒を失い、自堕落な日々を過ごしていた…。
再びオリンピックを目指すことを決意した大沢は、同棲していたチーコの部屋を出て、合宿所に戻る。シングルでの出場を目指し、熱心に練習に取り組みだした大沢。だが高村コーチは、大沢と八木にダブルスカルのペアを組むよう告げた。性格の合わないこのふたり、果たしてうまくやっていけるのだろうか…。
インカレのダブルスカル予選。大沢と八木のペアは決勝に進み、レース終盤、なにわ大の平尾・谷ペアと一騎討ちになる。序盤から飛ばした大沢と八木には、もはや余力がない。それに対して前半、力を温存した平尾と谷は徐々に追い上げ、大沢・八木に並んだ。勢いは断然なにわ大。普通なら並んだ時点で勝負ありだが…。
倉田が生前「風の向こう側」と呼んでいた、より高い境地へ達したいと考えた大沢。そこで彼が思いついたのは、ナショナルチームの練習に勝手に乱入し、次世代のエースとも呼ばれるふたりの若手選手とレース形式で「並べる」ことだった。しかし、風を越えた感覚をつかみかけた瞬間、力を使い果たし気を失ってしまう。
愛媛・松山から戸田に戻ってきた大沢は、オリンピック強化指定選手選考会をトップタイムで突破し、オリンピック強化合宿への参加が認められた。死んだ倉田のためにも、No.1になってやると闘志を燃やす大沢。しかし、彼が大学の合宿所に戻ってみると、そこにマネージャー・操の姿はなく、ただ大沢への別れの手紙が置いてあるだけだった。
滝がオリンピック代表に内定し、残りひとつの代表選手枠を賭けた大沢と梶原のレースが始まった。決定方法は2000M一発勝負。滝も完璧と認めるフォームでスタートした梶原は、序盤から大沢を引き離しにかかる。ところが、中間点付近で約3挺身差をつけられても、大沢のピッチは一向に上がらず…。ボートに懸ける青春ラブストーリー、ついに完結!!