あらすじ

マタギにも武道と同じく流派がある。三四郎のいるレッチュウは、阿仁の本家・重野流だが、シカリ(長)からそのほかに2つの流派があると聞き、そのそれぞれの流派の昔話を三四郎は聞かされた。…絶滅したはずの小玉流がひょっとしたらまだあるのではないか、と予測したシカリは三四郎を不入山の奥へと調査を依頼した。…そう、そこは人呼んで《行者返し》。だれもが驚くそれほどまでに険しい場所。そこへ三四郎はひとり向かうのであった。…そして、三四郎が《行者返し》で遭遇したのは、まるで監視するようにつきまとう猿。そして怪しく動く黒い影。さらには長い女の髪が…まさか小玉流というのは…! 矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作。完結(全4巻)!!
マタギ1巻

東北地方のど真ん中をはしる奥羽山脈。その山脈の襞深く、熊掌を求めて分け入る狩りの一団があった…。人はこの男たちを《マタギ》と呼んだ。マタギの里・阿仁にはレッチュウと呼ばれる狩り集団があり、その中でも《雷レッチュウ》を束ねる「転び射ちの辰五郎」の異名を持つ長・辰五郎は百戦錬磨のマタギであった。複数の異名を持つマタギのなかで、「野いちご落としの三四郎」の異名を持つ三四郎は最年少でありながらレッチュウの実力者として成長していた。そんな中、熊に襲われた村を救うため、阿仁から派遣させられたのは三四郎であった! 矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作。第1巻(全4巻)!!

マタギ2巻

大自然にはひとつの掟がある。それは生きとし生けるものに共通にある久遠の共栄による「調和」である。生きていくためには、殺戮や侵略もまた調和なのである。生活圏を人間と近くならざるを得なくなった熊も例外ではない…。マタギである三四郎は、村に現われ始めた熊を討つためその機会をじっくりと待っていた。一時期はその熊と遭遇することもあったが、三四郎には確実にしとめられる勝算があったのだ、それはそう、ここ日本海側の山脈は日本有数の豪雪地帯なのだ! 雪が降れば足跡がつく。そして冬眠前となればいくところはひとつ! 歴戦のマタギ・三四郎の勘は見事に的中! はたしてあの熊を討ち取れるのか! 矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作。第2巻(全4巻)!!

マタギ(3)

田沢湖(秋田県仙北郡)ここは狩座に恵まれた仙北のマタギの里。この仙北のレッチュウの中にマタギ犬「姫」を使う百造は長きにわたって追っている熊・耳欠けを探すためにササ小屋作りをしていた…。鉄砲を持たせたら百発百中の百造はその小屋の囲炉裏をつくる木を探しているうちにバチヘビにかまれ、命ともいえる右手を切断してしまう…。マタギとしての生命を断たれたかに見えた百造であったが、レッチュウの温情もあって勢子(大声をだして知らせる役割)として、姫の活躍によって、在籍を許されていた。そしてついに追い詰めた耳欠け、荒れる吹雪! ササ小屋でまっていたレッチュウにこれからおこる事態を一同は知るべくもなかった…。矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作。第3巻(全4巻)!!

マタギ(4)

マタギにも武道と同じく流派がある。三四郎のいるレッチュウは、阿仁の本家・重野流だが、シカリ(長)からそのほかに2つの流派があると聞き、そのそれぞれの流派の昔話を三四郎は聞かされた。…絶滅したはずの小玉流がひょっとしたらまだあるのではないか、と予測したシカリは三四郎を不入山の奥へと調査を依頼した。…そう、そこは人呼んで《行者返し》。だれもが驚くそれほどまでに険しい場所。そこへ三四郎はひとり向かうのであった。…そして、三四郎が《行者返し》で遭遇したのは、まるで監視するようにつきまとう猿。そして怪しく動く黒い影。さらには長い女の髪が…まさか小玉流というのは…! 矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作。完結(全4巻)!!