あらすじ

コンクール3次予選。実力の世界の残酷さが少しづつあらわになってきた。先生のアドバイスによってわずかの時間で驚くべき進化をとげるホギョン。その演奏を聴き、自分の限界を知るライバル。自分勝手な演奏のはずなのに美しさを感じさせるローゼンミュラーの演奏。ホギョンの幼なじみであり、いまやホギョンの底知れぬ才能におびえるウイジュ…。コンクールには不正の気配もある。波瀾の予感がコンクールを覆い始める――
コンクール 1巻

【この作品は左のページから右のページに進みます。左上のコマから右下のコマに向かって読み進めてください】ホギョンはバイオリンを愛する普通の高校生。家が裕福ではない彼はクラシック音楽をまともに学ぶことが出来ず、あくまで趣味としてバイオリンを楽しんでいた。そんなある日、ホギョンは友人からもらった大切なバイオリンを壊してしまい、修理のために訪れた工房でバイオリンの才能を見いだされる。ホギョンの才能に魅せられた工房の職人・ヒャンはコンクールへの出場を勧めるが…。

コンクール 2巻

【この作品は左のページから右のページに進みます。左上のコマから右下のコマに向かって読み進めてください】 「今度はきちんとレッスンを受けて、恥ずかしくない演奏をしたいんです」----。コンクールで結果は残せず、悩みながらも敗者復活戦と言える書類選考に賭けたホギョン。あやうく選考に漏れるところを、選考委員でかつての師であるレンコット・ホウスンが見出すことになり、ホギョンは再びコンクールに進めることになった!才能が磨かれないまま何年かを過ごしたホギョンに驚いたレンコットはそのまま審査委員を辞退、ホギョンの指導を買って出る。望んでいたレッスンも受けられ、ホギョンのバイオリンの音色は急激に進化を遂げ始めた----!

コンクール 3巻

【この作品は左のページから右のページに進みます。左上のコマから右下のコマに向かって読み進めてください】 もう一度きちんと音楽をやりたい??。その夢への第一歩を踏み出したホギョンは、初めて出場したコンクールで本選へと進むことができた。だが、与えられた課題は伴奏つきでの競演。ほかのエリートたちと違ってずっと一人で練習してきたホギョンにとっては、未知の体験で、しかもともに課題に取り組む伴奏者は???? ホギョンの演奏を全く受け入れようとしない!!

コンクール 4巻

予選が進むにつれライバルも絞られ、残った者は幼なじみのウィジュ以外にもすべて個性的なメンバーがそろった。課題曲はコンクールではほとんど使われない、高い表現力と伴奏者との緻密な呼応が求められる難曲。コンクールでは珍しい加点方式による採点のおかげで、コンクール慣れしていないホギョンにも勝ち残るチャンスはありそうだが、カギは審査員たちの公平なジャッジ。だが、ケガからの長いブランクを越えての復活をこのコンクールに賭ける「元」天才、リサの後援者が不審な動きを……

コンクール(5)

コンクール3次予選。実力の世界の残酷さが少しづつあらわになってきた。先生のアドバイスによってわずかの時間で驚くべき進化をとげるホギョン。その演奏を聴き、自分の限界を知るライバル。自分勝手な演奏のはずなのに美しさを感じさせるローゼンミュラーの演奏。ホギョンの幼なじみであり、いまやホギョンの底知れぬ才能におびえるウイジュ…。コンクールには不正の気配もある。波瀾の予感がコンクールを覆い始める――

コンクール(6)

競演の直前にアクシデントが発生! ホギョンのバイオリンの重要な部品が外れ、その音色を大きくくるわせてしまったのだ。修理工房の職人は不在で、修理を引き受けたアシスタントのヒャンイも自信なさげ。ギリギリなんとか競演に間に合わせて舞台に立ったものの……。この競演で残るのはわずか4人。ホギョンはこのアクシデントを乗り切れるのか!?

コンクール 7巻

楽器のトラブルからリカバリーは果たせず、ホギョンがここで予選を敗退することは明らかだった。ただホギョンの中には、もうバイオリンを諦めるという選択肢はない。いつかはわからない「次」???。その決意をかためた矢先、このコンクールの競演者として参加しつつその不正をも調べていたダンカン・オヘイがコンクールの運営に対し重大な発表を行うためステージでマイクを握った?-?-。

コンクール 8巻

夭逝した天才バイオリニスト、ソン・ジェギョン愛用の銘品ヴァルネリをかけて行われているこのコンクール、そこに登場する人物の運命的なかかわりあい?-。今や有名バイオリニストとなり、このコンクールを主催するダンカン・オヘイと銘品ヴァルネリの持ち主ソン・ジェギョンとは実は幼なじみ。幼いころは競い合うようにバイオリンを学んでいただけだったが、いつしかそれ以上の通い合うものを感じるようになっていた。ところが……

コンクール 9巻

コンクールでの買収騒動のため失格者が出て審査員は総入れ替えとなり、スケジュールも大幅にくるってしまった。ファイナルに予定されていたオーケストラとの協演も調整がつかず急きょ次の課題に。騒動に助けられて次の競演に残ることができたホギョンだったが当然オーケストラとの協演の経験はない。リハーサルでもまったく音が合わせられる気配はなく、ホギョンは途方に暮れるしかなかったが…。

コンクール 10巻

審査員の買収騒動のあおりでスケジュールが大きくくるったコンクール。オーケストラとの協演も、当初の予定を変更しセミ・ファイナルで行われることに。運よく勝ち残ったとはいえ、もちろんオーケストラとの競演など経験のないホギョン。本番までにたった2度の練習しかない。そして2回目の練習が終わった後のスタジオの空気は重たかった。誰一人口を開くものはなく、「君の演奏人生は今から始まるんだから」という指揮者の言葉は、慰めにも聞こえ……。

コンクール 11巻

セミファイナルはオーケストラとの協演。初めての経験にもかかわらずホギョンの演奏はその器の大きさを示す見事な演奏となった。だが、その選考が終わらぬうちに、悪意ある記事がネットに上がる。ホギョンには主催者から特別な便宜が与えられており、ホギョンの使用する楽器が主催者から貸し与えられているというのだ。もちろんホギョンにとっては寝耳に水の話だが……。

コンクール 12巻

コンクールはいよいよファイナル。ここまで残ったのはホギョンを含め3人。英才教育を受けたほかの二人とは違い、自己流で練習してきただけでコンクールの出場自体が初めてのホギョンはあくまで自然体のはずだった。だがまわりからコンクールへの注目度や、自分に注がれる期待の眼差しを知らされることになったホギョン。初めて感じるそのプレッシャーに、ステージを前にして練習に身が入らなくなってしまった―――!!

コンクール 13巻

コンクールはファイナル。最後の演奏者となったホギョンの演奏は二人の競演者とはまるで対照的なものだった。ほかの二人が、人間の執拗さあふれる建築や芸術作品に例えられるのに対し、ホギョンの演奏は「自然そのもの」。人間には手の付けられない何かを感じさせるものだった。全員がその個性すべてを出し切った演奏を見せ審査の議論は紛糾するが、その結果は――――