とうとうお見合い当日。自分から突き放したはずなのに、怜次(れいじ)の頭の中は椿(つばき)のことでいっぱいだった。恋なんてわからなくても、本当はずっと一緒にいてほしかったのに…。後悔する怜次がうつむいたその瞬間、ずぶ濡れの椿が会場に飛び込む。「どうしてもあなたと離れたくない!」 高ぶる感情のまま、椿の手を取る怜次。雨の中二人で逃げ出した先で、温め合うように抱き合うと想いが抑えられず――。もう二度と会えなくなると思っていた。でも今はもう二度と離れたくない。不器用なご主人様×恋を知らない獣人従者の恋物語、感動の最終回!