あらすじその老人は打てば必ずひとり負け。しかし雀鬼、桜井章一は彼に凄みを感じていた。「迷える者、弱い者ほど神になりたがる。しかしあんたは鬼だ。神にはなれないが救われるかもしれない」涅槃の善三と呼ばれる裏社会の大物の言葉だった。
主人公である実在の麻雀の鬼「櫻井章一」氏を知る術は色々あるでしょうが、この「雀鬼」を通して知る麻雀は、決してお遊びでなかった事を知らされます。残念ながら雀荘を知らずして育った現在の社会構成のど真ん中の一般人に、多少なりとも理解させてくれたことに感謝したい。ゲーム内の麻雀でなく、麻雀を使い様々な勝負が展開された事実も知っておくべきでしょう。そんな世界をあからさまにしてくれるこの作品を読めば、己の人生を見直してみたくなる気に成りますよ。