あらすじ

生きることに望みを持てない男・狸穴勇介と、新興宗教に没頭する女・岡辺京子は変わらず関係を持ち続けている。京子のことを醜いと思いつつも欲望が抑えきれない勇介。そして京子は母や叔母の、性に取り囲まれた姿に嫌悪感を持ちながらも、勇介のもとへと向うのだった…。
捨てがたき人々(1)―狸穴勇介―

金も仕事も生きる希望もない男・狸穴勇介は、日々の空腹と性欲を満たすことだけを考え毎日をやり過ごす。しかし岡辺京子を犯したところから、京子との腐れ縁が始まることに…!!人間の本質的な欲望を、ありのままに描いた衝撃作!!

捨てがたき人々(2)―岡辺京子―

生きることに望みを持てない男・狸穴勇介と、新興宗教に没頭する女・岡辺京子は変わらず関係を持ち続けている。京子のことを醜いと思いつつも欲望が抑えきれない勇介。そして京子は母や叔母の、性に取り囲まれた姿に嫌悪感を持ちながらも、勇介のもとへと向うのだった…。

捨てがたき人々(3)―長男・正義―

京子に妊娠したことを告げられた勇介は、京子の紹介で、仕事を始める。一方、京子の叔母は、堕胎を勧めるが、京子は「神我の湖」の教えどおり、生むことを決意。そして二人に長男・正義が生まれる…。欲望に生きる男女の、歪んだ愛を通して見えるものとは…!?

捨てがたき人々(4)―狸穴草太―

息子・正義の誕生後も、なぜか孤独を感じ続ける勇介。そんな中、幼い頃自分を捨てた母親と見知らぬ弟が勇介の前に現れる。愛を信じられぬ男・勇介と、愛と神に生きる女・京子との間に愛が生まれる日はやってくるのか。

捨てがたき人々(5)―狸穴勇介II―

愛を信じられず、孤独の中を生きる勇介。家庭を持った後も、満たされぬ心を埋めるかのように叔母との情事を繰り返す。そして自分を捨てた母親の夫殺しの過去を知った勇介だったが…。彷徨い続ける勇介の心の闇に救いはあるのか…!?怒涛の完結編!!