あらすじ

300年後の世界とご飯を紡ぐSF日常譚。食事である人間に 料理を振る舞うリサお嬢様は、今日も一つ屋根の下、少年と青年と、300年後の世界で、すこしふしぎな日常を過ごします。過去に両親を失った人。過去にリサの眷属になった人。人々の過去に関わる、お嬢様の記憶。儚くも温かい真実がそこに―― 記憶が紡ぐ、クッキングラプソディー第4巻です。
リサの食べられない食卓 1巻

美食美女なお嬢様の、料理と秘密の日常譚。料理は苦手。でも、強気な性格のリサお嬢様。「食べるなら美味しいものがいいに決まっている。だから… 美味しい食事を作るのだ」それなのに、自分の料理は食べられない――? 美食家(グルメ)なお嬢様には、ある秘密があるのです。そしてこれは、とても切実な“希望”の物語。不思議なお嬢様と、彼女を巡る人々の、日常を紡ぐクッキング・ラプソディー、開幕です。

リサの食べられない食卓(2)

美食美女なお嬢様の、料理と秘密の日常譚。お嬢様の食事は、人間の血。美味しい食事のため、美味しい料理を人間に振る舞います。でもそんな人間たちと過ごす時間は、楽しそうな様子。一緒に出掛けたり、看病をしたり、焼き芋をしたり。ただ、同じ時間を過ごすけれど、人間ではないお嬢様は、時間の流れ方が違うのです。老いることない彼女にとって、彼らとの時間は瞬く間の出来事。刹那の感情を紡ぐクッキング・ラプソディー、第2巻です。

リサの食べられない食卓(3)

美食美女なお嬢様の、料理と秘密の日常譚。美味しい血を食すため、人間に美味しい食事を振る舞うお嬢様。食事を提供される少年と青年も、その生活になれて、食卓はまるで、家族のような温かさです。四季折々の美味しい料理をご笑味頂けます。そして、人間よりも長生きな青き血の一族。彼らは、300年前の出来事を今に繋げることができる唯一の生き物。誰も知らない。彼らだけの絆の物語。少し覗いてみてください。過去と未来を繋ぐ、クッキング・ラプソディー、第3巻です。

リサの食べられない食卓 4巻

300年後の世界とご飯を紡ぐSF日常譚。食事である人間に 料理を振る舞うリサお嬢様は、今日も一つ屋根の下、少年と青年と、300年後の世界で、すこしふしぎな日常を過ごします。過去に両親を失った人。過去にリサの眷属になった人。人々の過去に関わる、お嬢様の記憶。儚くも温かい真実がそこに―― 記憶が紡ぐ、クッキングラプソディー第4巻です。

リサの食べられない食卓

これは是非単行本で読んでほしい作品

リサの食べられない食卓 黒郷ほとり
sogor25
sogor25

表紙に描かれている主人公・リサはお嬢様。彼女が住み込みで働く男・冬真のためにオムライスを作るが、それがどう見ても真っ黒。どうやら味見もしてないらしい。当然の如くクソ不味いわけだが、彼女はそんなことお構いなしに「今度は私の番」と冬真の首筋に噛みつき血を啜る。 そう、彼女は吸血鬼。だから『リサの"食べられない"食卓』なのである。 …というのが、冒頭10ページの内容。試し読みで1話を読んだ私は「なるほど、料理の味が分からない吸血鬼のお嬢様と彼女に捕まってしまった男とのメシマズ料理コメディなんだな」と察知する。 しかし、単行本を購入して2話以降を読み進めると、どうも様相が変わってくる。リサは吸血鬼であり、料理が下手。そのベースは変わらないのだが、話はどんどん予想外の方向に転がってゆく。そして1巻の最後になると、話は思ってもみないところに着地を決める。 ただ、それまでの過程で紆余曲折があったために予想を超えているように見えたけど、改めて1話を読み返してみると実は1話のオチから大きくは離れてない着地点に辿り着いていたことに気付かされる。 少なくとも1話の試し読みからは想像できない作品になっているのは間違いないので、試し読みで気になったひともそうでない人も、是非この1巻通しての展開のダイナミズムを感じてみてほしい。 1巻まで読了。