14世紀、イングランドとフランスの百年にわたる戦争が始まろうとしていた頃。金で雇われ、戦いを生業とする者達――傭兵が各地の戦場で活躍していた。“白鴉隊”という小さな傭兵隊を率いる若き傭兵隊長ジョン・ホークウッドは、一人の王子との出会いを機に、百年戦争という大きな戦いに巻き込まれてゆく……。
かつての敵であるイングランド軍指揮官、エドワード王太子に雇われることになったホークウッドと白鴉隊。貴族出身の幹部に疎まれながらも、白鴉隊はエドワードが下すさまざまな任務を着実に遂行していく。そしてノルマンディー地方の要衝カーン城攻略戦。付近の哨戒任務に出た白鴉隊に、かつてない危機が迫っていた……!
シャルトル聖騎士団に惨敗した白鴉隊に突きつけられた、エドワード王太子からの契約解除通告。ホークウッドは地道な白鴉隊再建を開始する。一方のエドワードも、王族であり騎士という己の立場に葛藤することに……。そして遂にフランス国王はイングランド軍討伐を決意。ノルマンディーに諸侯の軍が集い、決戦の刻迫る!!
「剣の誓い団」のギャバンにより仕組まれたフランス軍部隊との戦闘。ホークウッドを亡き者にして白鴉隊を乗っ取ろうとするギャバンとホークウッド、二人の傭兵隊長が「傭兵の論理」で鎬を削るによる頭脳戦の行方は……!?一方、エドワード三世は王太子エドワードに対し、第二旅団単独でのパリ進軍を命じた……!
英仏百年戦争の戦場を跋扈する傭兵隊の活躍を描く、中世リアル合戦絵巻第5巻!フランス軍指揮官ロレーヌ公率いる精鋭騎士団に劣勢を強いられるエドワード王太子。騎士道の誇りが招く、敗北の危機……!
英仏百年戦争の戦場を跋扈する傭兵隊の活躍を描く、中世リアル合戦絵巻第6巻!イングランド軍騎士を圧倒したジェノヴァ傭兵隊の弩<クロスボウ>兵を相手の殿軍(しんがり)任務!ホークウッドの策略は……!?
クレシーの地でフランス軍を待ち受けるイングランド軍。国王エドワード三世は、来たる決戦では騎士の力だけで戦うと宣言。騎士たちが士気上がる一方、歩兵、そしてホークウッドたちにも妙な指令が下される……。
イングランドとフランスの決戦「クレシーの戦い」も佳境。イングランド長弓兵が放つ矢の雨に、突撃するフランス軍騎士諸侯は次々に倒れてゆく。騎士の時代を終わらせうる戦術を目撃し、ホークウッドは……。
騎士が名乗りを上げ、戦場で一騎討ちをしていた時代。中世の戦争は殺伐としていても、どこか牧歌的だったと思われますが、この作品はそんな時代が終わりを告げる転換期を描いています。 野心に燃える傭兵部隊の隊長・ホークウッド。英仏百年戦争のアイコンと言えばジャンヌ・ダルクですが、恐らく彼のように野望を持った人間も恐らく存在したのだろうと思います(洋の東西を問わず、立身出世を成し遂げた英雄と、途半ばに倒れた多数の人間が歴史を動かしてきました)。 戦場の主役が、騎士から無名の兵士へと替わる。それは、戦死者が増大する所謂「殲滅戦」への入口となっていきます。 戦場にロマンはない。「狼の口」と同様、そんな現実を教えてくれる作品です。
騎士が名乗りを上げ、戦場で一騎討ちをしていた時代。中世の戦争は殺伐としていても、どこか牧歌的だったと思われますが、この作品はそんな時代が終わりを告げる転換期を描いています。 野心に燃える傭兵部隊の隊長・ホークウッド。英仏百年戦争のアイコンと言えばジャンヌ・ダルクですが、恐らく彼のように野望を持った人間も恐らく存在したのだろうと思います(洋の東西を問わず、立身出世を成し遂げた英雄と、途半ばに倒れた多数の人間が歴史を動かしてきました)。 戦場の主役が、騎士から無名の兵士へと替わる。それは、戦死者が増大する所謂「殲滅戦」への入口となっていきます。 戦場にロマンはない。「狼の口」と同様、そんな現実を教えてくれる作品です。