バケモノ達は夜明けを乞うのあらすじ“稲和の狐は火を運ぶ”そんな噂がされる片田舎で狐牧場を経営する北上一家。狐の地位を上げようと頑張る一家だが、そこに一匹の「野良狐」がやってきて…。少年と狐の絆を描く、現代(少し)ファンタジー。
タイトルこそちょっと厳つくて入りづらい感じはあるけど、主人公の孤独に焦点が当たりそこから成長を見せる物語もあり、"火を運ぶ狐"というファンタジー要素もあり、ストーリーにはミステリー的な雰囲気もあって、ほんのりとブロマンス的な感じもある。そして当然の如く登場する狐たちはかわいい。読者に引っ掛かるフックは沢山あるし、1話の試し読みだけでもそれが充分感じ取れる。 ストーリーだけ追いかけても充分楽しめるんだけど、例えば"火を運ぶ狐"って狐火から来てそうだなぁとか、そういえば"狐"っていう字と孤独の"孤"の字って似てるよなぁとか考え出すと、ストーリーの部分以外でも物凄く練って作品を作ってそうで、そういうのを妄想しても面白い。 1巻まで読了。