あらすじ江戸の町は新年を迎えたが、平蔵はめでたい気分にならず、清水門外の役宅にいた。それは半年前の夏に同心・松永弥四郎が持ち込んだ事件が解決を見ず、年を越してしまったからである。そして、屠蘇気分の抜けぬ松の内に平松屋を訪れた平蔵は……「平松屋おみつ」、骨董屋の主人が心の臓を鋭利な刃物で一突きにされ、息絶えていた。連れを下手人として連行したところ、自分はその時分には『夢の茶屋』と呼ばれる売春宿に居たとの一点張り。その場所に事の真相が隠されていると考え、単身乗り込んだ平蔵だが……「夢の茶屋」など6編を収録。
※ネタバレを含むクチコミです。