あらすじ

歌舞伎町の路上に集う少年少女の間で流行する、市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)。父親からの虐待から逃げ出した少女・雫も危険な夜の街に身を寄せていた。一方、違法薬物使用で逮捕された狐島唯人は、刑務所での厳しい生活を始める。社会から隔絶・遮断され、犯罪者というレッテルにより厚くなる心の鎧。仮釈放後、回復支援施設「ダルク」で仲間と出会った唯人は新たな支えを得て社会復帰を試みる。しかし、これまで重ねてきた嘘に自分自身が苦しめられることになり…。「回復するためには、本当の自分のままでいられる場所を見つけることが必要です」 過去のトラウマに苦しむ唯人に、弱井が示す真の自立への道とは? 行き場のない寂しさを募らせながら進行する孤独の病「薬物依存症」編、完結!!
Shrink~精神科医ヨワイ~ 1巻

【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】パニック障害、うつ病、発達障害――。隠れ精神病大国と呼ばれる日本は、その名の通り、精神病患者の数自体は、アメリカ等と比べると少ない。その一方で、自殺率は先進国の中でも最悪レベル。悩んでいても“精神科は特別なところ”という思いこみが、人々の足を遠のかせてしまう…。精神科医・弱井は、そんな日本の現状を変えていき、一人でも多くの“心”を救うべく、こう願う――。「僕はこの国に、もっと精神病患者が増えればいいと思っています」

Shrink~精神科医ヨワイ~ 2巻

【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】発達障害の一種・自閉症スペクトラム障害の診断をくだされた才賀真美。周囲に馴染めず、なぜかいつも同僚を怒らせてしまい、生きづらさを感じ続けていた彼女に必要なこととは? 「タフだから大丈夫!」20連勤の激務も平然とこなす体力自慢の谷山玄が、ふと感じた不調。無意識のストレスによる“うつ状態”だと言われるが、薬を飲むほど感情の起伏が激しく不安定になっていく。彼の真の病…そして、病の奥に隠された真の姿とは? 精神科医・弱井が、人々の心の迷宮を優しく解き明かす――!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 3巻

【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】精神科医がもっとも非力さを感じるとも言われる病・摂食障害。声優の青木佳鈴は、自らを太りすぎていると感じ、いつも過剰にカロリーを気にしていた。しかしストレスを感じるとつい食べ過ぎてしまい、その後に吐くという悪循環の毎日。さらに仕事相手からはハラスメントも受け追い詰められてゆく彼女に、友人として寄り添おうとする看護師・雨宮だが? 消せないトラウマに苦しむ青年を描くPTSD編も収録――!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 4巻

被災者の「心」の復興を。度重なるパニック発作や不眠の症状で苦しむ青年・冬室涼。彼の出身地は、福島県 相馬市だった。歳月を経ても、3・11――東日本大震災の傷は癒えぬまま、彼の心を侵食し続けていた。他者と分かち合えないトラウマからの回復を描く震災PTSD編、感動の完結!! さらに、奔放な異性関係や自傷行為で周囲を翻弄するバー店員を描くパーソナリティー障害編、開幕――!!

Shrink~精神科医ヨワイ~(5)

自分がどういう人間なのか確信が持てない不安から、常に虚しさと焦燥感を抱え、他人や自身を傷つけてしまうパーソナリティー障害。その診断を受けた小山内風花は、弱井の冷静な対応に苛立ち別のクリニックに通い始める。新しい医師の対応はまさしく彼女の求めていたもののように思えたが? 精神医療最大のタブーにも迫る!! 休日のクリニックの面々を描く番外編や新章・アルコール依存症編も収録!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 6巻

アルコール依存症、それは死と隣り合わせの病。「やめられないのは本人の意志の問題ではない」 酒による過ちを繰り返していた関根匠は弱井の言葉に心をかき乱される。一方、保健師・日向奏とともに重度のアルコール依存症にひとり苦しむ坂下道男の元を訪れた弱井は、彼が10年前に関係を絶った匠の父親であることを知る――。アルコール依存症編、堂々の完結!! 出産による生活と身体の変化が母親を追い詰める。男性も必読の新章・産後うつ編も開幕!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 7巻

「子の世話は母親じゃなきゃダメ」誤った母性神話が専業主婦・家入稲穂を、産後うつへと追い詰める。我が子を可愛いと思えない。母親だから頑張らなきゃ。呪縛や苦しみから解放するために、弱井は彼女に、助産院と保育園の助けを借りることを勧める。一方、会社での激務と子育てに板挟みの夫・太一も、その余裕のない日々から稲穂との衝突が絶えず、家庭はピリついていた。次第に関係が悪化してゆく子育て世代の夫婦に、本当に必要なこととは…? DVに苦しんだ精神保健福祉士・真紀の過去編も収録。最新精神医療が、現代の家庭問題に向き合う――!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 8巻

適応障害からうつ病となり離職し、数年家に篭っていた夕霧昇は、精神科医・弱井の助けを借り復職を決意した。就労支援機関で知り合った仲間たちと支え合いながら、なんとか障害者雇用枠での働き口を見つける。一方、昇の指導を任された元アスリートの朝比奈課長は、周囲と馴染めない昇の扱い方が分からず戸惑っていた。「皆さんは一方的に守られる存在ではいられないんです」 弱井の言葉を胸に、少しずつ、自身の得手不得手を同僚に伝えようと努める昇。そして障害者雇用を進める上層部の思惑に気づき、翻弄されてゆく朝比奈は…? 精神障害者雇用の実態と課題を浮き彫りにする!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 9巻

大学入学直後に新型コロナウイルスに感染してしまい、自宅療養の孤独に追い詰められていく桜井光。仕事のチャンスを失い思うように友達にも会えぬ中、強迫症の症状に苛まれ始める小村友代。そして、精神科病院のコロナ病棟で大きなジレンマを感じながら奮闘する看護師・白鳥雷音と雨宮有里。弱井は、彼らの悲しみ、苦しみに寄り添いながらコロナ禍が社会と心にもたらした影響を解き明かす。新型コロナウイルスが持つ「3つの顔」、そしてパンデミック下の精神医療と報道の在り方を問う、「新型コロナウイルスと心」編、開幕!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 10巻

「弱井先生、私 幽霊が見えるんです。私のこと、信じてくれますか?」 解離性障害、それはもっとも理解されづらい病。精神疾患の既往歴を持つセラピスト・重森一葉は、“心の違和感”ゆえに、幸せになることを諦めていた。幻聴や悪夢に苦しむ彼女の悩みに、寄り添い続ける弱井。次第に心がほぐれ、治療にも前向きになってきた矢先、一葉の「交代人格」が姿を現して…!? 弱井は留学時代の学友で公認心理師のアレックスと共に、彼女が一人で抱えてきた病の真の正体を解き明かす。患者と治療者の信頼関係が試される「解離性障害」編、開幕!! また、本編からさかのぼること十数年、弱井と松野が出会い、学び、成長した医学部時代編も収録!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 11巻

解離性同一性障害の診断を受けた重森一葉。別人格「黒幕さん」が明かす苦しみの記憶とは…。「解離性障害」編、感動の完結――!! 50歳を迎えたばかりの建築会社課長・昭川義文は、長年激務と厳しい指導に耐え続けてきたサラリーマン。時代が変わりそれらが当たり前でなくなった今、生意気な若手の言動についつい苛立ち怒鳴ってしまう。一方、部下の平野は、毎日感情的な上司とのコミュニケーションを避け、2人の溝は深まるばかり。ついに昭川はパワハラ疑惑で人事に呼び出され!? 人生を壊してしまう可能性を持つ唯一の感情――「怒り」。その向き合い方を、精神科医・弱井が指南する。社会人必見「アンガーマネジメント」編、完全収録!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 12巻

「こんなの大したことじゃないですよ」 歌舞伎町のショーパブでボーイとして真面目に働く狐島唯人は、バイトの後輩・キースに勧められるまま違法薬物に手を出してしまう。違和感を覚えながらも、薬物使用を重ねる日々。そんな中、売人からはさらなる危険な誘惑が…!? 薬物問題対策が遅れていると言われる日本で、隠れた孤独や苦しみに弱井が優しく手を差し伸べる。誤解されやすい薬物使用者の実像と、回復への道を探る「薬物依存症」編、開幕!! また、救急科の現場で患者と向き合う若き弱井と、のちの婚約者・陽美が出会い、心通わせていく人との繋がりに満ちた研修医編も収録――!!

Shrink~精神科医ヨワイ~ 13巻

歌舞伎町の路上に集う少年少女の間で流行する、市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)。父親からの虐待から逃げ出した少女・雫も危険な夜の街に身を寄せていた。一方、違法薬物使用で逮捕された狐島唯人は、刑務所での厳しい生活を始める。社会から隔絶・遮断され、犯罪者というレッテルにより厚くなる心の鎧。仮釈放後、回復支援施設「ダルク」で仲間と出会った唯人は新たな支えを得て社会復帰を試みる。しかし、これまで重ねてきた嘘に自分自身が苦しめられることになり…。「回復するためには、本当の自分のままでいられる場所を見つけることが必要です」 過去のトラウマに苦しむ唯人に、弱井が示す真の自立への道とは? 行き場のない寂しさを募らせながら進行する孤独の病「薬物依存症」編、完結!!