あらすじ

厳寒の早朝5時に起きて、補修授業のため高校へ向かっていた月子が、何者かに襲われてしまう。月子は打撲と内出血で病院に運ばれるが、被害者は彼女だけではなく連続4件で、殴られケガを負ったのは、すべて若い女性。犯人は何が目的なのか。良太たち九鬼谷温泉の青年たちは自警団を結成して犯人探しをするが…?
まんだら屋の良太 1巻
九州の山奥にある、ひなびた九鬼谷温泉の老舗旅館、まんだら屋。そこは少人数の美女と多数の醜女が暮らし、そして素朴で人情あふれる温泉町。女性の肉体に興味津々のまんだら屋の息子、早熟な高校生・良太が、周囲の人々を巻き込んで起こす、笑いと涙とお色気の大騒動。
まんだら屋の良太 2巻
良太が思いを寄せる温泉旅館、夕月荘の娘、美少女の月子は高校の同級生。その月子が気になる男が九鬼谷温泉に現れた。親は資産家、T大にストレートで受かり、スポーツ万能でハンサムな通称、大学さん。その大学さんに誘われ、誰もいない夏休みの校舎へやって来た月子に、彼の毒牙が迫る。
まんだら屋の良太 3巻
良太の同級生、純情少年の根津実こと、通称・ネズミが恋をした。相手は同じ高校の2年生、山崎瞳。清楚なイメージが男子に人気のかわいい娘。良太たちはネズミと瞳の仲を取り持つと言うと、彼女を急九鬼谷温泉へと誘う。ネズミが書いたラブレターを良太が書いたとものと勘違いした瞳は?
まんだら屋の良太 4巻
月子や人気ナンバーワンの芸者、百合奴たちの下着が盗まれた。下着ドロボーと疑われたのは良太。無実の罪を晴らすため、大雨が降ろうが風邪をひこうが、九鬼谷温泉の町を良太は真犯人を探して回る。そして九鬼谷温変態クラブの存在が浮上し、月子のパンティを窓の外に干して犯人が現れるのを待つのだが…。
まんだら屋の良太 5巻
祭りでにぎわう九鬼谷温泉で露天商同士が大ゲンカ。その仲裁を買って出たのは九鬼谷の顔役、お役者晴司。腕っぷしには自信はあるが血に弱い。晴司と良太は九鬼谷診療所の新人看護婦・麻世といい仲になるが、その麻世は、晴司や良太より一枚も二枚も役者が上で…。
まんだら屋の良太 6巻
街で食いつめた仲良会のチンピラたちが九鬼谷温泉に小銭稼ぎにやって来た。温泉客たちに悪さをするが、九鬼谷温泉出身で仮釈放中の力也がその前に立ちふさがる。良太を巻き込んで抗争が激化するが、お役者晴司が仲良会と手打ちの条件として力也を破門にする。だが力也を狙うチンピラが…。
まんだら屋の良太 7巻
人気芸者の百合奴と良太がテレビ局の招待で東京に行くことに。小倉駅で新幹線を待つ良太たちの前に、垢抜けないが素朴な美少女が。偶然にも席が隣の縁で仲良くなった美少女リナは、恋人へ会いに東京へ行くという。…だが、実はリナの恋人は不良で、傷害事件を起こし苦しむ彼を説得し、故郷の沖縄へ帰るつもりだと言う。しかし、そんなリナを怪しい男たちが狙って…。
まんだら屋の良太 8巻
九鬼谷温泉の七不思議の中でも不思議中の不思議は、美少女・月子と醜男・良太の仲。良太の月子への思いは誰もが認めるところだが、月子もまんざらでもない様子。ある日、高校の文芸部部長の月子に同じ部の後輩、八郎が恋をした。月子と良太の仲を疑う八郎の前で、なんと月子が良太への思いを告白?
まんだら屋の良太 9巻
月子のイトコ・陽子が、九鬼谷温泉へ遊びに来た。大学1年で美女の陽子に、良太たちは興味津々。しかし、陽子には同じ大学で妻ある助教授の恋人がいた。不倫関係の二人は九鬼谷温泉の旅館の一室で密会するが、二人を遠くから見つめる助教授の妻の姿が…。
まんだら屋の良太 10巻
素朴な人情と、奔放な人間関係の湯けむりの町、九鬼谷温泉。今日も疲れた体と心を癒しに、交通事故で大ケガを負ったプロレスラーや、組織に属さず一人で客引きをする美女が、再起を願い九鬼谷へとやって来た。良太や九鬼谷温泉の人たちとの交流で、彼らは新たな人生を見つけることができるのか!?
まんだら屋の良太 11巻
九鬼谷温泉の名物ジイさんは、齢100にして、未だ若く美しい女性に目がなく、性欲を持て余していた。築350年になる屋敷に若い頃に手をつけた老女と二人暮らしをしているが、その屋敷に、女子大生二人が民俗学の研究(実は性風俗)…を調べに来て泊まることに。名物ジイさん、さっそく女子大生の風呂やトイレを覗き見するが――
まんだら屋の良太 12巻
小倉祗園の祭りの夜、お役者晴司が刺された。幸い、たいしたケガではなかったが、九鬼谷温泉の自宅へ帰った晴司を前妻が見舞いに来る。だがその前妻がとんでもない女傑で、風俗店10軒を経営する大金持ちであった。そして前妻が晴司を見舞った日、晴司を狙って殴り込みをかけた敵対する組織のチンピラから晴司を助けようと、彼女が大暴れする!
まんだら屋の良太 13巻
毎年恒例の九鬼谷温泉の行事、九鬼谷小町コンテスト迫る。良太が思いを寄せる美少女月子を始め、三十路を過ぎた人気芸者の百合奴姐さんまでもが念入りに化粧し票集めに忙しい。そんな中、紅の花観光の社長の娘・愛が、一躍優勝候補に。しかし、美女で有名な愛には、ある秘密が…。
まんだら屋の良太 14巻
九鬼谷温泉の温泉旅館、まんだら屋の息子・良太の兄・元太が、美女を連れて正月休みに帰郷した。京子という名の彼女を、周囲は元太の恋人と勘違いするが、一人で九州旅行の最中、雑誌で九鬼太谷温泉を知り、興味があったので立ち寄ったという。元太が九鬼谷温泉を案内するが、突然、京子の婚約者という男が現れて…!?
まんだら屋の良太 15巻
あり余る元気を持て余す老人会のメンバーが九鬼谷温泉の夕月荘に泊まり、百合奴や良太たちと飲めや歌えの大宴会。人間、いくつになっても色と欲は忘れずと大騒ぎするが、その老人会にも、老人たちの遺産を狙う息子や娘たちの問題が…。良太や月子は老人たちの悩みを解決できるのか!?
まんだら屋の良太 16巻
まんだら屋に新しい仲居さん、小学校1年生になる息子を連れた朝子が。一方で、夕月荘の月子の家には小学校の新任教師、日ノ本正義が下宿することになった。正義を含めて、3人とも九鬼谷温泉の1年生。父親同士が友人の月子と正義。名前とおり、正義の味方の彼は外見もカッコ良くて…良太に最大のライバル登場!
まんだら屋の良太 17巻
九鬼谷温泉の服部旅館の一人娘、知佳は使用人の和彦と駆け落ちして一年になる。小倉の町に水着を買いに来た月子と良太は偶然、万引きをする知佳を見かけ、声をかける。イライラして万引きした知佳は妊娠5カ月で、和彦の仕事がうまくいかず先行き不安の知佳は、その後、金の無心に九鬼谷の親を訪ねるが…。
まんだら屋の良太 18巻
北九州で猛威をふるう大型台風は、九鬼谷温泉をも襲う。そんな台風の中、逃走中の凶悪犯が九鬼谷郵便局に現れる。そして温泉町のはずれに一人で住む中年女性の家にあがり込み、女性を脅して台風が過ぎ去るのを待つが、その女性に色気を感じて犯してしまう。だが、一人で淋しく暮らす女性も、いつしか凶悪犯に男を感じて…。
まんだら屋の良太 19巻
痴漢騒動など日常茶飯事で、九鬼谷温泉のマドンナ・なつみ。月子のクラスメイトでもある彼女は、三角関係で悩んでいた。今日も同級生の渡辺がつけたキスマークを隠すため、首に包帯をして登校して来る。その日も化学室で渡辺と束の間のデートを楽しむが、渡辺が化学室を出ていった後、嫉妬に狂う教師がなつみに襲いかかる…!!
まんだら屋の良太 20巻
厳寒の早朝5時に起きて、補修授業のため高校へ向かっていた月子が、何者かに襲われてしまう。月子は打撲と内出血で病院に運ばれるが、被害者は彼女だけではなく連続4件で、殴られケガを負ったのは、すべて若い女性。犯人は何が目的なのか。良太たち九鬼谷温泉の青年たちは自警団を結成して犯人探しをするが…?
まんだら屋の良太 21巻
良太や月子の元同級生で、現在は九鬼谷温泉の若手芸者・直美。恋多き直美は季節の変わり目になると、なぜか何かを決心する。今回はテレビ局の山田という局員にタレントとしてスカウトされ、直美は東京へ行くことを決心。しかし酔った勢いで直美をスカウトしてしまった山田は、酔いがさめた翌朝…。
まんだら屋の良太 22巻
まんだら屋に新しい仲居さんが来るという。良太は泉という名前からカワイイ女を想像していたが、なんと泉は、男顔負けのごつい相撲取りのような女だった。だが、この泉という女、力はあるが気は優しく、ある日、月子が高校のクラブの後輩が入院している病院へ見舞いに行くと、廊下の片隅で泣いている泉がいて…。
まんだら屋の良太 23巻
九鬼谷温泉のまんだら屋に一人旅の女子大生・枝里が泊まり、良太の案内で、九鬼谷のなかでもシャレたバーに飲みに来た。そのバーのマスターは渋くてハンサムな中年男。10年前、出世競争に負け、妻に裏切られて、7年前に九鬼谷に流れついたという…。さて、枝里とマスターはどう関わっていくのか…!?
まんだら屋の良太 24巻
低俗というか、自分の性の欲求に素直な住人が多い九鬼谷温泉の中で、品行方正、容姿端麗な夕月荘の月子。小さい頃から月子と比べられていた親友・久美子はある日突然、月子に対する嫉妬心とライバル心がメラメラと燃える。そんな時、月子を輪姦するというチンピラたちの話を盗み聞きした久美子だが…。
まんだら屋の良太 25巻
九鬼谷温泉の嫌われ者、鬼やん。乱暴者で誰にでもケンカを仕掛け、月子や久美子たちだけではなく、中年の女性にも見境なく襲いかかろうとする鬼やん。そんな鬼やんだが、九鬼谷に対する思いは人一倍強い。今日も九鬼谷温泉に迷惑をかける外からやって来たチンピラたちに一人で立ち向かう…!
まんだら屋の良太 26巻
小倉の街で九州の首領・仲田に声をかけられ、飲みに誘われた良太。敵対する組織に狙われている仲田は、飲んだ後、良太と共に九鬼谷温泉へ。一人で湯につかる仲田のもとへ、お役者晴司を連れて来た良太。仲田の目的は跡目争いの相談事らしい。だが、その仲田を狙って二人の殺し屋が九鬼谷の町へ潜入していた…!!
まんだら屋の良太 27巻
良太や月子が通う小倉の城南高校。1年の美少女・翼はゲテモノ好みなのか、良太に恋心を抱いていた。周囲には、クラブの先輩・月子に会いに九鬼谷温泉に訪れているというが、本当の目的は良太に会うため。本能のまま生きる良太の言動が、なぜか翼にはカッコ良く見えてしまう。
まんだら屋の良太 28巻
九鬼谷温泉に、またまた夏がやって来た!日頃から性に奔放な九鬼谷の住人たちは、ますます大胆に。月子の夕月荘に下宿する城南高校の教師・日ノ本の同僚教師・森山は、密かに慕う日ノ本とのセックスを妄想し、一人悶々とする。そして九鬼谷の祭りの夜、日ノ本と祭りを楽しむ森本は二人っきりになれる場所へと…。
まんだら屋の良太 29巻
九鬼谷温泉の外れにある見返り峠には一軒のお休み処が。そこには中学生の娘、美樹が母親と二人で暮らし、街へ出稼ぎに行った兄を待っていた。しかし、美樹は何人もの男を家に連れ込む母親を憎んでいた。ある日、母親のいない時に襲われる美樹だが間一髪、良太に救われ、家出を決心する。
まんだら屋の良太 30巻
山奥のひなびた温泉町、九鬼谷にも愚連隊はいる。たった4人で頑張る愚連隊の総長・晃は、人気人妻芸者の百合奴に惚れぬいている。だがある時、その百合奴に売春をさせて稼ごうという話がもちあがり、百合奴の秘密を知る九鬼谷の実力者が、その秘密をネタに百合奴を脅して売春させるという。それを聞いた晃は…。
まんだら屋の良太 愛蔵版

まんだら屋の良太 愛蔵版

北九州・小倉にある温泉宿「まんだら屋」の息子・良太は高校3年生。異性に興味津々な思春期真っ只中の青年だが、ときには根性を見せる健康男児。幼なじみに茶屋の娘、はては宿の使用人まで忙しなく目移りさせている彼は、今日も女性をおっかけ、トラブルに巻き込まれる。周囲は呆れているけれど、最後は力を貸しちゃう心の優しい青少年。架空の温泉街「九鬼谷」を舞台に、良太を取り巻く性と風俗の人間模様が描かれる名作が電子書籍となって登場。【目次】第1話 温泉宿第2話 帰ってきた女第3話 4人の観光客第4話 春の嵐第5話 聖職は性色?第6話 姦々祭り第7話 白いキャンバス第8話 兄ちゃん第9話 無能松の一升第10話 海辺の華
愛のエトランゼ

愛のエトランゼ

古美術商の愛野力(あいの ちから)は、骨董品と家出した恋女房を探すために全国を放浪中。元レスラーで頑丈な肉体とアソコを持ち、触れるもの全てを破壊してしまうという豪快ぶりだ。風の向くまま気の向くままに、奥多摩、伊豆、秋吉台、養老温泉、小樽に知床…力は全国各地を駆け巡る―――。
極道モン

極道モン

ファンレターではなく督促状ばかり届く作家・中畠順。今日の郵便物には珍しく普通の手紙が1通紛れていたが、それは若い頃にヤクザの抗争で死んだと思っていた旧友・茄子実の訃報であった。2人が小学生のときに撮った思い出の写真を見つめ、昭和36年(1961年)の青春の記憶が蘇る。堅気な世界では生きていけいない、訳ありな人間たちのドラマを描いた短編集。
女男子奮戦記宝島

女男子奮戦記宝島

仕事を辞め離婚届に判を捺し…すべてを捨てた男・風祭翔は、人生の再出発を誓って九州の女男子島にやってきた。島民たちに歓迎されてペンション管理の仕事を始めるが、島の自然環境に耐えられず1日で心が折れてしまう。逃げるように本土行きのフェリーに乗り込もうとするが、女子高生・海野幸に声をかけられて…。
大多摩月夜

大多摩月夜

大多摩村役場の土木課課長・多古甚八は締め付けが激しくなる財務事情に頭を悩ませつつ、夜な夜な限られた経費の中で飲み歩いては発散していた。地元の工務店からは公共事業を委託しなければ嫌味を言われるが、祭で飲んでは歌って踊って水に流す、お気楽な人生にみえた。しかし、多古の友人でもある観光課課長の夢川凡作は、多古のある秘密を知っていまい…。昔ながらの文化を残す村役場を中心に、役人や住人、新しい移住者たちが入り交じり織りなす悲喜こもごもストーリー。
ガタロ

ガタロ

河童の王子様・ガタロは、世界制覇への旅に出た。瀬戸内海、大阪、琵琶湖、そして東京――ガタロの野望は壮大だ! が、しかし、出発した矢先、九州の紫川で人間の菅原美智留と出会ってしまう。美智留と関わり、旅立つどころか身近なところで足止めしてしまうガタロ。しかし彼の言動が美智留の日常を変えていき……!? お色気満載!! いつも騒動が巻き起こる九州の街を舞台にガタロが大暴れ!?
1970年代記「まんだら屋の良太」誕生まで

1970年代記「まんだら屋の良太」誕生まで

独特の画風と作品世界で人気を博したマンガ家・畑中純の自伝マンガ。20歳で配管工として働きながら、1970年代の多くの出来事に影響を受け、マンガと向き合い続けてきた日々を綴る。彼の代名詞である「まんだら屋の良太」の執筆に至るまでを描いた「1970」「1971」をはじめ、初期執筆作品となる「それでも僕らは走っている」「月夜」「田園通信」などの短編を収録。
田園通信

田園通信

あるマンガ家は自転車に乗ったまま美しい新緑に目を奪われ、女子学生と衝突事故を起こしてしまった。ピクリとも動かない彼女を救うため、夢を食べるバクになり、続いて彼女を照らす月男となる…。畑中純がマンガ家の存在証明を託した「田園通信」を8編、「ミミズク通信」などを収録した短編集。
まんだら屋の良太【合本版】

まんだら屋の良太【合本版】

温泉宿「まんだら屋」の息子・良太は小倉城南高校三年生。異性に興味津々で下品なこともあるが、ときには根性を見せる健康男児だ。ある日、村に15年位前にあったぶんぶく茶屋の娘、幸子がまんだら屋に帰ってきた。ワケありげな幸子を追って小倉からヤクザがきて…良太はどうする!? 北九州・小倉の温泉街を舞台に、思春期・良太の視点から性と風俗をユーモラスに描いた「NHK銀河テレビ小説」ドラマ化の名作!!【第10回(1981年度)日本漫画家協会賞 優秀賞 受賞作品】