あらすじ

4年生に進級できるのはたったひとり。そのひとりが決まれば、あとはみんなそれぞれ新しい進路に向けて、歩きはじめます。府中野、ケイ、マリカ、そしてアスミ……。ついに宇宙学校を卒業する日がきます。
ふたつのスピカ 1巻

西暦2010年、日本初の有人宇宙探査ロケット「獅子号」は市街地に墜落して多くの死傷者をだす惨事となった。事故で母親を失った少女「アスミ」は事故機のパイロットの幽霊「ライオンさん」と出会い、宇宙飛行士を目指すようになった。コミックフラッパーで大人気を誇るSFファンタジー!アスミとライオンさんの出会いを描いたデビュー作「2015年の打ち上げ花火」とシリーズ第2作「アスミ」を同時収録。

ふたつのスピカ 2巻

西暦2010年、日本人初の有人宇宙探査ロケット「獅子号」は市街地に墜落して多くの死傷者をだす惨事となった。事故で母親を失った少女「アスミ」は事故機のパイロットの幽霊「ライオンさん」と出会い、宇宙飛行士を目指すようになった。コミックフラッパーで大人気を誇るSFファンタジー!珠玉の読み切りマンガ2本も同時収録!

ふたつのスピカ 3巻

アスミの父・トモロウにうらみを持つ教師の佐野に、宇宙飛行士になる資格がないと告げられたアスミ。傷ついたアスミは友だちの心配をよそに学校を休み、実家に帰ってしまう。そこでライオンさんに悩みを打ち明けたアスミは、何が一番大切なのかを思い出し、再び夢を抱えて学校に戻っていく。コミックフラッパーで大好評連載中のちょっと切ないSFファンタジー、第3巻!!

ふたつのスピカ 4巻

夏休みも終わり、新学期が始まったアスミたち。訓練も本格的になり、厳しさを増すなか、アスミは左手に力が入らなくなってしまった。それが夏休みのけがのせいなのかはわからないが、アスミは事故にあった子供のころと同じように明るく前向きに、トレーニングに励むのだった。コミックフラッパーで大好評のちょっと切ないSFファンタジー、第4巻!!

ふたつのスピカ 5巻

キーホルダーを拾ってくれた男の子との約束が気になってしょうがないアスミ。ケイとアスミは彼に会いに行くが、ロケット打ち上げに反対している彼にアスミは自分の夢まで否定されてしまう。理由もわからず、ひとり落ちこむアスミ。彼にアスミの思いは通じるのか……。

ふたつのスピカ 6巻

サバイバル訓練中、血を吐いて倒れ、救助されたマリカ。それを知らないアスミは、ゴール地点にマリカがいないのを確認するとマリカを助けるため引き返してしまう。それを見ていたケイ、府中野、秋もあとを追いかけ一緒にマリカを捜し始めた。生徒を監視するモニターでアスミたちの行動を知ったマリカは、うれしいと思う自分の気持ちに戸惑いを覚えるのだった。コミックフラッパーで大好評連載中のちょっと切ないSFファンタジー、第6巻!!

ふたつのスピカ 7巻

夏休みに入り、アスミ、ケイ、マリカ、府中野、秋の5人はアスミの故郷である唯ヶ浜に遊びにやってきた。近くの浜辺に海水浴にきた5人は、遊びで負けた人が自分の秘密を打ち明けるという罰ゲームをやることになった。負けたのはマリカ。些細な遊びのはずだったのだが、マリカが打ち明けた秘密は、自分がクローンであるということだった。

ふたつのスピカ 8巻

突然始まった校外での訓練に戸惑うアスミたち。それは昔監獄だった場所に入れられ、そこから脱出するというものだった。期間は約1週間。桐生くんとの約束を守ろうとあせるアスミを見て、ケイとマリカもなんとか訓練を早く終わらせられるように協力しあうが……。

ふたつのスピカ 9巻

自分の夢を見つけ海外へいくことを決意した桐生くんは、アスミに別れを告げた。出発日当日、自分の気持ちをごまかし試験を受けていたアスミだったが、それを見かねた府中野に背中を押されアスミは桐生くんの見送りに行く。いろんな思い出を胸に抱えて、アスミも3年生になります。

ふたつのスピカ 10巻

新学期になり、3年生に進級したアスミたち。宇宙飛行士選抜試験を受けた秋をはじめ、バイトを始めたマリカ、後輩ができて先輩らしくしようとするアスミなど、みんなが最後になるかもしれない宇宙学校での1年をがんばろうとしています。そんな時、やめたはずの佐野先生が学校にやってきた。獅子号事故について調べていた佐野先生はある事実を突き止め、そのことを確かめようとするのだが……。

ふたつのスピカ 11巻

学校生活がうまくいかず家出をしてきたかさねは、うそをついて幼なじみのアスミを訪ねてきた。アスミは幼なじみと再会できたことを単純に喜んだが、かさねの事情がわると、友達として何かできることはないかと考え始めた。

ふたつのスピカ 12巻

アスミたちは5人で過ごすのは最後になるかもしれない夏休みをみんなで唯ヶ浜に行くことに決めた。宇宙をひたすらまっすぐ目指すアスミ、宇宙飛行士選抜試験に受かったシュウ、自分の病気を受け入れ、前向きになろうとするマリカ。思い出の地、唯ヶ浜でみんなが次の目標に向かうことを誓い合う。

ふたつのスピカ 13巻

秋の妹からアスミにかかってきた一本の電話。それは秋の死を知らせるものだった。突然の悲報に戸惑いながら、秋の告別式に出席するアスミ、ケイ、マリカ。しかし、府中野だけは顔を見せなかった。みんな、それぞれの思いを胸に秋との別れを悲しんでいた。それでもアスミやケイたちは秋の叶わなかった思いと一緒に、夢への道を歩き出す。

ふたつのスピカ 14巻

アスミたちの通う宇宙学校の宇宙飛行士コースは、4年制だが、3年から44年に進級できるのはわずかに3~4人だけという狭き門。そのための判定に大いにかかわってくる最終訓練を迎えたアスミたち。しかしその内容は生徒たちの想像を超える過酷なものだった。

ふたつのスピカ 15巻

4年生に進級できるのはたったひとり。そのひとりが決まれば、あとはみんなそれぞれ新しい進路に向けて、歩きはじめます。府中野、ケイ、マリカ、そしてアスミ……。ついに宇宙学校を卒業する日がきます。

ふたつのスピカ 16巻

宇宙学校の4年生にただひとり進級したアスミ。特別訓練のあと、有人ロケットに乗り込むことになったアスミは、府中野、ケイ、マリカ、そして日本中の人たちが見守る中、ついに宇宙へ……。ついに宇宙学校を卒業する日がきます。コミックフラッパーで9年にわたり長期連載された大人気シリーズ、感動の完結編!!

ふたつのスピカ

宇宙を目指す熱くて切ない物語

ふたつのスピカ 柳沼行
たか
たか

 宇宙の漫画というだけでその面白さは約束されたようなものだが、ふたつのスピカは面白いを超えて最高です。  ちっちゃくて気が弱いけれどめちゃくちゃタフな主人公、主人公を見守るライオンの幽霊、閉鎖空間での厳しい入学試験、過酷な訓練、かけがえのない友人たち、夢の実現、そして別れ。友情・努力・勝利、そして汗と涙。まさに名作少年漫画の条件を揃えている。**若者たちが貧乏したり遊んだり、夢に向かって助け合いながら成長していくところは、まんが道に通じる青春の輝きがある。**  ロケットの運転手になりたい主人公・アスミは、ロケットの墜落事故でお母さんを亡くしている。ロケット開発者だったお父さんと2人ぐらしで、ちょっぴり意地悪な幼馴染・府中野くんとアスミにだけ見える幽霊のライオンさんだけが友達だった。そんな**海辺の田舎町に住む女の子の世界が、宇宙学校入学を機にどんどん広がり成長していく姿がたまらない。**    お調子者の圭ちゃん、クールビューティーの万里香、ミステリアスな秀才・秋。アスミと府中野も含めて宇宙学校の生徒達はそれぞれ問題を抱えている。そして宇宙に行くことを全ての人から祝福されているわけではない。**人の悪意に触れたとき、みんなが根性とひたむきさを持って真っ直ぐ問題と向き合う姿に心を動かされる。**  また、ふたつのスピカの魅力の1つがかわいらしい絵のタッチ。素朴な絵柄が作り出す温かな雰囲気が、人々の抱えるシリアスな過去を際立たせ、アスミのかわいらしさを引き出し、また事態がハッピーエンドを迎えたときの安心感をいっそう格別にしてくれる。  努力する人、夢を追いかける熱い話が好きな人が読むべき名作な。死ぬ前にぜひ一度読んでください。