あらすじ「負けたら切腹だ」――そう言い放ち、佐川官兵衛との立ち合いに挑んだ源太郎。だが、官兵衛の圧倒的な強さの前に為す術なく敗れてしまう…。完膚なきまでに打ちのめされ、自尊心をずたずたにされた源太郎は、ついに刃を己に向けた!
数多い高橋ツトム作品の中でも屈指の長編大河。孤児となり反社会組織に売られ、絶望の泥の底から剣を振るうことで生き延び、やがて新撰組からも一目を置かれる剣客となった兄弟の物語。 高橋先生ほどの強力な作家さんが幕末という面白すぎる時代を真正面から描いたら、そりゃ面白くなりますわ。 正ヒロインの百舌ねえさんが物凄い美人でめっちゃいい女! 翔太郎もまた最高にかっこいい主人公なのでまさにベストカップル! それだけに戦いが始まるたびに死亡フラグなのではと疑心暗鬼でヒヤヒヤする羽目にw そしてあの結末──…… 以前、広江礼威と虚淵玄の対談で、「男が最も輝く瞬間とは」という話があったのを思い出しました。「武士道と云ふは……」と有名な格言もありますが、まさにこの作品のタイトルに相応しいラストと言えたかもしれません