あらすじ

宿敵“白心郷”と遺恨の遭遇を果たした会津軍。敵の執拗な攻撃によって劣勢に陥りながらも、雪村翔太郎の統率でなんとか窮地を凌いだ。一路、幕敵にして逆賊・長州の戦場へ。道中、戦で傷ついた鮫島太助は、一人無念の撤退を決意。だが、時既に遅く敵の包囲網に捕らえられ…!?
SIDOOH―士道―(1)

ニッポンが“幕末”と呼ばれる少し前、動乱の世に放たれた二人の兄弟がいた。兄は雪村翔太郎:14歳、弟は雪村源太郎:10歳――たった二人で生きる決意を誓った幼き“侍”に、容赦なく降りかかる時代の混沌、修羅の世界。ROCKする《SAMURAICOMIC》の決定版、ついに始動!

SIDOOH―士道―(2)

“白心郷”なる謎の組織に売られ、別れ別れに監禁された翔太郎と源太郎。幾日も孤独に苛まれる翔太郎に降りかかる慈悲無き仕打ち。「勝つことだけが生きる道」運命の岐路に立ちつくす幼き侍に、生き残る手だては…!?

SIDOOH―士道―(3)

監禁から解放された翔太郎の次なる試練は、“白心祭”なる常軌を逸した殺戮の宴。「殺らなきゃ殺られる」宿命の舞台に引きずり出された翔太郎。そして、その兄を見守る源太郎。翔太郎、一世一代大勝負。運命の荒波を乗り越え、事態を切り抜ける術はあるのか!?

SIDOOH―士道―(4)

殺戮集団として、恐るべき剣術の技を身につけた“白連隊”の面々。一路、開港後の横浜を目指した。関内入りし、外国人たちの居留地で見た強大なる異国の文化に、驚嘆する源太郎たち。開国論者廃滅の命を受けた“白連隊”の隠密活動が、今静かに口火を切った!

SIDOOH―士道―(5)

水戸の同志を犠牲にしながらも、幕府の追手をかわした“白連隊”。燃える復讐心を胸に秘め、黒船への潜入計画を実行に…。ところが、先陣を切った百舌に思わぬ事態が…!?宴の船中を舞台に、混沌と動乱の夜が幕を開ける!

SIDOOH―士道―(6)

紅蓮の炎に包まれる黒船。陥落寸前の船内で、“白連隊”と幕府側の、決戦が火蓋を切った。さらに、船から脱出した異人軍が報復の砲撃を開始!事態は最悪の状況に…。果たして“白連隊”の運命は如何に!?

SIDOOH―士道―(7)

“白連隊”が江戸入りし、早一年が過ぎた。剣の道に邁進する翔太郎と源太郎。成長著しい二人は、腕に覚えのある者達が集う他流試合“撃剣集会”に参加――己の力を試す絶好のチャンス!果たして勝負の行方は…!?

SIDOOH―士道―(8)

「負けたら切腹だ」――そう言い放ち、佐川官兵衛との立ち合いに挑んだ源太郎。だが、官兵衛の圧倒的な強さの前に為す術なく敗れてしまう…。完膚なきまでに打ちのめされ、自尊心をずたずたにされた源太郎は、ついに刃を己に向けた!

SIDOOH―士道―(9)

会津から脱藩した早川の甥・元吉を探すため、京へ向かった“白連隊”の面々。旅の途中に立ち寄った江戸で遊廓へと誘われた源太郎は、そこで死んだはずの清蔵に瓜二つの男と出会う。彼の名は高杉晋作――二人の衝撃的な邂逅は“白連隊”に何をもたらすのか!?

SIDOOH―士道―(10)

浪士組と決別し、徳川家茂の護衛を務めたいと嘆願してきた近藤たち。実力を量るため、彼らと試し合いをすることになった“白連隊”は、先鋒の翔太郎がいきなり土方を指名!ソリの合わぬ両者、激しく火花を散らす。鬼気迫る真剣勝負の行方は…!?

SIDOOH―士道―(11)

瑠儀の“愚断”により、炎上する大津。上洛を控えた徳川家茂の護衛にあたる“白連隊”は、敵襲を命懸けで応戦する。ところがその最中、敵の凶刃が次郎兵衛を襲い…!?同志の仇を取るため、怒りと悲しみを爆発させた源太郎の剣が唸る!

SIDOOH―士道―(12)

神戸港で外国船を襲撃した首謀者・高杉晋作を取り締まるため、神戸へと向かった幕府一行。そこは夷人街において異人が日本人を虐げる治外法権の地――。翔太郎と高杉、異なる二つの熱き魂が“異界”神戸で再び出会う!

SIDOOH―士道―(13)

神戸の夷人街を仕切るグラントを斬り、彼が住む塔に逃げ込んだ高杉晋作。高杉に捕らえられた百舌を救うため燃え盛る塔に入った翔太郎と源太郎。塔から脱出するまで、手を組むことにした翔太郎と高杉だが、脱出後、それぞれの使命を懸け、ついに剣を交えることに。熱き魂がぶつかる戦いの行方は!?

SIDOOH―士道―(14)

新選組への入隊を希望する若者・北里平三に武士の資質を見いだせない源太郎は入隊を諦めさせるべく、新選組の羽織を着せたまま、“度胸試し”とも言える危険な見廻りの任務に連れ出した。しかし、その行為は新選組に敵対する天誅組が絡んだ大事件へと発展し…。卑劣な天誅組との激戦必至!!

SIDOOH―士道―(15)

“白連隊”と新選組は、尊皇攘夷派の取り締まりを強化し、京市中の探索を行っていた。そんな折り、“白連隊”鮫島太助は新選組が捕らえた天野から、京都守護職:松平容保公の暗殺計画を聞き出す。一方、京を守る新選組は、池田屋で秘密裏に会合していた倒幕志士たちを壊滅させるが…!?

SIDOOH―士道―(16)

会津・薩摩、そして長州――合戦の炎が京を嘗め尽くす。動乱の兆しがますます濃くなる中、翔太郎が百舌との祝言を決意。一方、倒幕に暗躍する坂本龍馬と中岡慎太郎。二人が出向いた先に鎮座するは、勝海舟、西郷隆盛、高杉晋作…!!相容れぬはずの三者を呼び寄せたのは、鞍馬の天狗こと“白心郷”の主・瑠儀だった!!

SIDOOH―士道―(17)

幕府と長州は遂に手切れ。血で血を洗う戦闘の火ぶたが切られた。幕府軍の潰走を知らぬ、雪村翔太郎率いる“磐颯隊”の歩みは宿敵・長州領へと向けられた。思わぬ山中での敵陣遭遇。夥しい敵の刃が静かに忍び寄る。“磐颯隊”窮地!その時、先陣を切った鮫島太助が眼前に捉えた忌敵“白心郷”の旗――未だかつて無かった凄惨なる遺恨の戦いが始まる!

SIDOOH―士道―(18)

宿敵“白心郷”と遺恨の遭遇を果たした会津軍。敵の執拗な攻撃によって劣勢に陥りながらも、雪村翔太郎の統率でなんとか窮地を凌いだ。一路、幕敵にして逆賊・長州の戦場へ。道中、戦で傷ついた鮫島太助は、一人無念の撤退を決意。だが、時既に遅く敵の包囲網に捕らえられ…!?

SIDOOH―士道―(19)

重態のまま長州軍に捕らえられた鮫島太助は、高杉晋作の配慮により厚遇を受けるが、“私”よりも“隊”を想う自らの武士道を貫き、数日後、心身ともに清々しいまま自害の道を選んだ。それから間もなく、病に伏していた高杉は下関にて二十七年八か月の生涯に幕を閉じた――そして日本は大政奉還を経て新たな時代へ。勝海舟に促され、新たな使命を受けた雪村翔太郎と弟・源太郎は、西郷隆盛の懐刀リャンキナーと初めての邂逅を果たし…

SIDOOH―士道―(20)

捕虜となっていた、“白心郷”の那鴨より、坂本龍馬と瑠儀、密会の情報を得た翔太郎たちは、その絶好の機会を狙い、近江屋への襲撃を計画。力花火と空飛ぶ駕籠を武器に、大空飛び交う気球から襲撃を試みる源太郎。一方、近江屋に潜入した翔太郎は、ついに坂本龍馬、中岡慎太郎と遭遇を果たした。最先端のピストルを構える坂本に対する翔太郎の剣。翔、源、リャンVS“白薩長”同盟、遺恨のバトル勃発。

SIDOOH―士道―(21)

“白心郷”の砦へ入城を果たした西郷は、抜き差しならぬ緊迫感の中、瑠儀からの手厚い歓待を受けながら、時代を先読みする驚愕の新世界に魅せられる。一方、翔太郎、源太郎、リャンの3人も“白心郷”の砦へ決死の上陸。不意に瑠儀との遭遇を果たしてしまった源太郎!源のブッ放した銃弾が瑠儀の片腕を奪った!!事態は予想だにせぬ結末を迎える…。意地と武士道のぶつかり合う乱世の幕が開いた!そして日本は、史上最大規模の内戦:戊辰戦争へと導かれる――

SIDOOH―士道―(22)

京都郊外、鳥羽街道で旧幕府軍と新政府軍が衝突。砲撃に導かれ、ついに日本は国内史上最大規模の内戦、鳥羽伏見の戦いへと突入した。翔太郎・源太郎を中心に、誇り高き“会津磐颯隊”は決死の突撃を試みるものの形勢は不利。敗走の色を払拭できないまま、瀕死の痛手を負う会津軍にさらなる追い打ちが…!?

SIDOOH―士道―(23)

起死回生を期して、江戸へと舞い戻った幕軍。はるばる会津より、翔太郎を訪ねて来た百舌と谺だったが、全面敗北からの再起を誓う翔太郎の胸中は複雑だった。一方、思わしくない菊乃の体調を憂い、気持ちが揺れる源太郎は故郷・会津への一時帰還を決意。信じ続ける源太郎を慕いながらも、心の叫びを封印する菊乃の切実な涙――会津軍は、本当の意味での正念場を迎えた。

SIDOOH―士道―(24)

戦火をかいくぐったものの、幕軍はさらなる窮地に追い込まれていた。「頼りは会津」と、最後の望みを会津軍に託した将軍・徳川慶喜が、翔太郎に命じた策は、「将軍の影武者となって上総へ行き、瑠儀を討て」というものだった。決意を胸に、“白心郷”本陣へと赴いた翔太郎たちは、徳川慶喜になり代わり、悲願達成できるのか!?翔太郎VS瑠儀、未だかつてなかった究極の戦いが、今始まる…!!

SIDOOH―士道―(25)

瑠儀を討ち、“白心郷”を滅びへと導いた会津軍。深傷を負った兄・翔太郎と共に、弟・源太郎は一路、会津を目指した。やがて眺望が開けると、そこには夢にまで見た磐梯山が…。家族を想い、友の存命を願い続けた翔太郎が、静かにその瞳を閉じた。戊辰の戦火により壊滅的な打撃を受ける試練の中、武士道を貫く源太郎が最後に下した直往邁進の決断とは!?史上最強の侍COMIC、ここに堂々完結――!!