あらすじ

“京都一の京野菜”と言われる元ちゃんの野菜に惚れこんだ伊橋が、勉強のため畑仕事の手伝いを買って出ることに。八百屋「柚木」の軽トラに乗せてもらい、ぶっきらぼうな元ちゃんに挨拶すると早速草むしりを開始。すると、そこには以前に会った新入りの板前・鶴田の姿もあった。伊橋とは対照的に、嫌々来ているような鶴田だが…?
新・味いちもんめ 1巻
「藤村」から西新橋の料亭「桜花楼」に移った伊橋。合理主義を唱える副社長兼“立板”のやり方に戸惑いと憤りを感じつつも“起爆剤”として奮闘中。ある日のこと、仕事を終えた伊橋は、熊野の部屋に呼び出された。熊野によると、彼が修行時代に世話になった西新橋の老舗料亭「桜花楼」が、腕の立つ板前を助っ人に求めているという。先代への義理もあり、また、伊橋に頼りきりの渡辺をひとりだちさせたいとも思っていた熊野は、伊橋に“助”に行くよう持ちかける。話を聞いた伊橋は、これも修行のうち、と「桜花楼」に行くことを決意するが、その「桜花楼」の板場は、イビツな構図が支配していて……?
新・味いちもんめ 2巻
庭木・生花を扱っている安岡の口利きで、「春野園芸」の華道教室に一日体験入門した伊橋。その帰り道、安岡と串揚げの店に寄るが、そのことがあらぬウワサの元になり、安野に好意を抱いている吉田に眼をつけられて……!?
新・味いちもんめ 3巻
突然、副社長から「鶴の間」に呼び出された伊橋。不安を感じながら部屋に入ると、社長、副社長、“花板”の飯塚が顔を揃えていた。伊橋はそこで、社長から“煮方”への復帰を言い渡される。突然のことに驚く伊橋。だがそれは、「藤村」の“立板”、熊野が望んだことだった……。
新・味いちもんめ 4巻
犬猿の仲の吉田とともに、「桜花楼」の新店舗「SAKURA」に移ることになった伊橋。「SAKURA」は「桜花楼」の1階部分を改装し、お盆休み明けにオープンするのだが、そこは手軽に日本料理を楽しむための“支店”になるという。だが、突然の“辞令”に吉田も伊橋も沈み込んでしまって……?
新・味いちもんめ 5巻
ようやく軌道に乗りつつある「SAKURA」だが、売上げの方はいまひとつ。副社長は吉田に、店の機軸となるような斬新なメニューを求める。悩む吉田に、伊橋は控え目にアドバイスするが、頭から否定される。だがその日、伊橋たちと客とのやりとりを聞いていた吉田は、新メニューのための重大なヒントを得て…!?
新・味いちもんめ(6)
連日盛況の「SAKURA」で張り切る伊橋たちだが、突然、松下が「桜花楼」の次期親方になるというウワサが立つ。「桜花楼」の親方を目指して頑張ってきた吉田は落ち込み、店の雰囲気も悪くなってしまう。そんな吉田を励ます伊橋だが…!?
新・味いちもんめ(7)
「SAKURA」で“追い回し”として働く早瀬は、最近オーバーワークで疲れ気味だ。だが、店長の吉田は早瀬を気づかうどころか、「これくらいでへこたれるな!」と一喝する。一方、吉田から今後は「桜花楼」にのみ新人が入ることを聞いた伊橋は、副社長に直談判に行く…。
新・味いちもんめ(8)
伊橋は、かつての先輩・坂巻のふぐをさばく姿に感激する。そして、後輩の慎にフグ免許を取らないのかと尋ねられた伊橋は、その言葉に押され、フグ免許取得に挑戦することを決心する。だが、「SAKURA」の常連客の山賀に資格をとる意義を問われてしまい…!?
新・味いちもんめ(9)
仕事で外国人を接待することになった常連客のために、会席料理のマナーの教授を買って出た伊橋と吉田。はりきるご両人だが、日頃の仲の悪さを知っている後輩たちは、ケンカになるのではないかとひやひやする。そして、いよいよ勉強会の日がやってきて…!?
新・味いちもんめ(10)
前日の賄いをホメられて大ハリキリの慎は、翌日「SAKURA」に一番乗りでやってくる。早速、冷蔵庫で見つけたシシャモを賄いに使おうとするが、そのことで副社長に怒られるハメに…。実はそれは、副社長が特別に注文した宴席に出すための大切なシシャモで…!?
新・味いちもんめ(11)
常連客の寺西から、同僚の昇進祝いで宴会の予約を受けた伊橋たち。会社勤めの辛さを語る寺西に対し、慎や早瀬たちも、忙しい最中に“ランチ”を始めようとする店への不満をこぼしてしまう。それを耳にした副社長は、寺西から受けた予約のメニューをすべて伊橋に任せると言い出した…!?
新・味いちもんめ(12)
副社長が持ってきたイチジクを新メニューに加えることになり、伊橋は後輩の竹内や慎と調理にとりかかる。そこに早瀬が「SAKURA」の店長が変わるらしいとの立ち聞き話を伝えて、一同はいよいよ“伊橋店長”の誕生かと大騒ぎ。その夜の閉店際、ひとりの男が現れてイチジクの料理を注文するが…!?
新・味いちもんめ(13)
新年初営業を翌日に控え、「SAKURA」の面々が居酒屋で新年会を行うことに。そこで鷺宮は、「SAKURA」のチェーン展開にあたり、ゲームミート(牛、豚、鶏、羊以外の食肉)を取り入れるなどの革新的なプロジェクトを発表する。日本料理にこだわってきた伊橋にとっては戸惑いを隠せないことばかりだが…。
新・味いちもんめ(14)
“京都一の京野菜”と言われる元ちゃんの野菜に惚れこんだ伊橋が、勉強のため畑仕事の手伝いを買って出ることに。八百屋「柚木」の軽トラに乗せてもらい、ぶっきらぼうな元ちゃんに挨拶すると早速草むしりを開始。すると、そこには以前に会った新入りの板前・鶴田の姿もあった。伊橋とは対照的に、嫌々来ているような鶴田だが…?
新・味いちもんめ(15)
板前割烹の店「さんたか」で修業させてもらえることになった伊橋。東京の「SAKURA」に修業期間延長の許可をもらわなければと思いつつ、なかなか電話をかけられずにいた。「さんたか」では、毎日簡単な仕事ばかりで、早く料理を作りたい伊橋は焦りを募らせる。そんなある日、伊橋は大将に賄いを頼まれて…。
新・味いちもんめ(16)
ある朝、いつものように野菜作りの名人・元を訪ねた伊橋。糠床を作るという元を手伝った伊橋は、京都には“どぼ漬け(糠漬け)”をはじめいろいろな種類の漬け物があり、人々が食べ物を大事にしてきたことを実感する。その帰り道、「さんたか」へと急ぐ伊橋はひとりの僧侶とすれ違うが、その夜、彼が客として店に現れ…。
新・味いちもんめ(17)
昼下がりの「さんたか」。頭痛を訴える大将・三松を気遣う伊橋だったが、番頭の石井は「この時期いつものこと」と、そっけない態度。どうやら三松は、夏でも秋でもない、9月という微妙な時期の献立に頭を悩ませているらしい。石井から、そんな季節に合った一品を考えるようにと言われた伊橋は…。
新・味いちもんめ(18)
職人気質の客・西崎に「京都の水を教えたる」と言われた伊橋。翌日、住所を頼りに訪ねた西崎宅は、Tシャツなどの服飾を販売している店舗だった。呉服専門の染元だという西崎は、染めに使う水を伊橋に飲ませ、場所によって水が違う京都の特性から、様々な職業が発展してきた背景を語り出し…。
新・味いちもんめ(19)
憧れの女性・真砂子への思いを、青梅を使ったランチで表現しようと思考錯誤中の伊橋。自分の想いを形にした“かくし梅”という調理法には辿り着いたものの、決め手となるひと手間に苦しんでいた。いよいよ明日に迫ったランチに向け、伊橋はヒントを求めて街へと繰り出すが…。
新・味いちもんめ(20)
伊橋を東京に連れ戻すべくやって来た山賀だったが、伊橋の料理を食べ、物足りなさを感じる。そのことに気付かせようと、伊橋に絵を描かせるも、その絵もやはり山賀を満足させるものではなかった。想像力が足りない、と喝破された伊橋は、その意味するところを探るべく、京都の街を散策するが…。
新・味いちもんめ(21)
料理人としての新しい課題を見つけた伊橋は、飯塚の親方に頼み、親方が営む小料理屋で修行させてもらうことに。だが、伊橋より年下で、料理人としての経験も浅い親方の息子・栄一には、多少思うところがあるようで…。そんな気持ちを知ってか知らずか、伊橋の新たな修行1日目が幕を開ける。
定年諸君!

定年諸君!

銀行の支店長を勤め上げ、晴れて定年退職の身となった小田柿真一。退職の日から早10日。朝からアルバムを眺める日々を送っていた。家族はその急にしぼんだ姿に少し心配気味。仕事一筋だった父。何か趣味でも見つけてくれれば……。一方の真一はアルバムを眺めながら考えていた。とある本の「死んだら写真しか残らない人生なんてつまらん」という文言が突き刺さる。自分が残す写真はアルバム3冊分……少な過ぎる、と。退職仲間は次々と第二の人生を有意義に過ごすため動き始めている。自分は……そうだカメラはどうだろうか!? そして真一は動き始めた! 篠原とおる先生&あべ善太先生がお贈りするヒューマンドラマの傑作! 定年という第二の人生のスタートラインに立った男がファインダーを通して見た様々な人間模様とは!? 定年された方、そして何より現役世代にも手にとっていただきたい感動の応援歌、第1巻!!
漫画家たちの戦争  戦場の現実と正体

漫画家たちの戦争 戦場の現実と正体

原爆、子ども、銃後等のテーマ毎に戦争漫画を収載。手塚治虫、ちばてつや、赤塚不二夫、水木しげる等の巨匠から、『社長 島耕作』の弘兼憲史、『シティハンター』の北条司など第一線の作家、気鋭の若手まで内容も年代も幅広く収録。“こち亀”の秋本治の作品など出版社や掲載誌の枠を超えて収載した奇跡的なシリーズです。今こそ漫画で平和と戦争について考えてみませんか。 激戦地ラバウルで左腕を失った戦場体験のある唯一の現役漫画家・水木しげるが描く本物の戦場/出版社の枠を超え「こち亀」秋本治の作品を収録―― 【収録作品】 水木しげる『白い旗』 手塚治虫『大将軍 森へ行く』 楳図かずお『死者の行進』 古谷三敏『寄席芸人伝 噺家戦記 柳亭円治』(脚本協力・あべ善太) 松本零士『戦場交響曲』 比嘉慂『母について』 白土三平『戦争 その恐怖の記録』 秋本治『5人の軍隊』
試し読み
にっぽん競馬伝

にっぽん競馬伝

地方競馬で5戦5勝、全レースぶっちぎりの強さを誇る4歳馬・ミチノクボーイに中央競馬への転籍の話が持ち上がった。どうやら地上げ馬主と呼ばれる胡散臭い男が絡んでいるらしい。何より地方競馬のスター馬の転籍に、周囲は大反対する。しかし不遇な青年時代を過ごした馬主の「一度、中央で勝負させたい」という強い思いから、ついには転籍が決まってしまう。そして中央デビュー戦の日。地方での戦績が買われ、中央でもぶっちぎりの一番人気となったミチノクボーイ。様々な人々の夢を乗せゲートが開くが……。篠原とおる先生&あべ善太先生がお贈りする、競馬を愛する様々な人々を温かい視点で描いた人間ドラマ! 馬にたずさわり、そして馬を愛する人々の生き様を描いた傑作、第1巻!
にっぽん競馬伝

にっぽん競馬伝

地方競馬で5戦5勝、全レースぶっちぎりの強さを誇る4歳馬・ミチノクボーイに中央競馬への転籍の話が持ち上がった。どうやら地上げ馬主と呼ばれる胡散臭い男が絡んでいるらしい。何より地方競馬のスター馬の転籍に、周囲は大反対する。しかし不遇な青年時代を過ごした馬主の「一度、中央で勝負させたい」という強い思いから、ついには転籍が決まってしまう。そして中央デビュー戦の日。地方での戦績が買われ、中央でもぶっちぎりの一番人気となったミチノクボーイ。様々な人々の夢を乗せゲートが開くが……。篠原とおる先生&あべ善太先生がお贈りする、競馬を愛する様々な人々を温かい視点で描いた人間ドラマ! 馬にたずさわり、そして馬を愛する人々の生き様を描いた傑作、第1巻!
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味いちもんめにっぽん食紀行

味いちもんめにっぽん食紀行

東京の『藤村』『桜花楼』『SAKURA』『割烹飯塚』、京都の『さんたか』…様々な店での修業を経て、今は神楽坂の料理店『楽庵』の雇われ店長の伊橋悟。しかし、料理の道に終わり無し!料理評論家の山賀、『楽庵』オーナー・拝島に後押しされ、未だ見ぬ食文化に触れるべく、全国行脚に出ることに!!美味しいものを見つけたら『楽庵』へ送るという「愛の美食宅配人」の使命を背負い、伊橋が最初に向かった地は、北陸最大の街・金沢!
味いちもんめ 継ぎ味

味いちもんめ 継ぎ味

超人気シリーズ、待望の新章第1集! 全国での修業を経て銀座の『紀乃家』で活躍していた伊橋に、独立の話が。しかし同じ頃、心の店『藤村』の親父さんが倒れたとの報が… かつての仲間を助けるため、そしてさらなる修業のため、『藤村』に伊橋が帰ってきた! 新たに加わった3人の追い回しと懐かしの店で紡ぐ、板前人情物語!
味いちもんめ 藤村便り

味いちもんめ 藤村便り

いつの世も変わらぬ伊橋の板前人情物語! スペリオール創刊から続く最長連載作品「味いちもんめ」最新シリーズ!日本各所で修業を積んだ伊橋が新天地へ!今度の舞台は日本きっての高級街、銀座!外国人も多くいる銀座の見せ『紀乃家』で無形文化遺産にも登録された「和食」の真髄を探す修業が始まります!
試し読み
味いちもんめ

味いちもんめ

伊橋は新宿の料亭『藤村』に入ったばかりの新米料理人。料理学校を首席で卒業した自信から、洗い物やゴミ捨てなど雑用ばかりやらされる「追い回し(アヒル)」に飽き飽きしていた。伊橋の不満を聞いた立板の横川は、その腕前がどの程度のものなのか、追い回し歴三年の谷沢と「桂剥き」をやらせてみるが…。板前の世界を描く異色の「食」コミック!!
味いちもんめ 独立編

味いちもんめ 独立編

熟考の末、大幡が持ちかけた独立話を受けることにした伊橋は、いよいよ自分が板長として働く神楽坂の店を見に行く日を迎える。兄からの激励の手紙と、父からのプレゼントも受け取り、気持ちも新たに神楽坂へと繰り出した伊橋は、そこで一緒に店を見てくれるという大幡と三松の到着を待つ…。
味いちもんめ 世界の中の和食

味いちもんめ 世界の中の和食

日本各所で修業をしていた伊橋悟が新天地で修業再開!! 新たな舞台は高級店が軒を連ねる街、銀座! 神楽坂のお店「楽庵」をたたんでまで挑戦する日本料理の再発見の修業! 外人のお客さんの多さに戸惑いつつ、世界的視点で見た日本料理とはなんなのか、その真髄に迫らんと四苦八苦する伊橋の努力は必見です!
純!!

純!!

ひとりぼっちになってしまった少年・伊坂純(いさか・じゅん)が、ボクサーへの道を歩んでいく熱血ボクシングコミック。祖父・佐吉(さきち)と二人きりでつつましく暮らしていた高校生・伊坂純。そんなある日、佐吉がスリの現行犯で捕まってしまい、純はひとりぼっちになってしまう。その時、声をかけてきた佐吉の仲間でヤクザの利一(りいち)に、しばらく面倒をみてもらった純だったが……!?
翼はいつまでも

翼はいつまでも

pleasepleasemewhoayeahLikeIpleaseyouビートルズが聞こえる!!その日から、少年たちの中で何かが変わった!!東北・青森の片田舎の中学生。野球部の補欠の神山は仲間たちと何か物足りない生活を送っていた。しかし、三沢基地から聞こえるラジオの曲を聞いてから、少年たちの中で何かがハジけた!!坪田譲治文学賞作品・川上健一の同名小説を爽やかに描くシリーズ第一弾!
開運セールスマン杉山等くん

開運セールスマン杉山等くん

お客様に明日への希望を与える開運セールスマン・杉山等(すぎやま・ひとし)の活躍を描いた人情ストーリー。遊覧船と間違えて釣り船に乗った保険外交員・杉山等は、同乗した釣り客達に営業するが全く相手にされず、一緒に無人島に置いて行かれてしまう。そして日が暮れた時、強風で荒波に襲われる無人島で命の危険を感じた釣り客達は、家族に金を残そうと杉山の保険に入ろうとするのだが……!?
かじ暦

かじ暦

主人公の梶大海は会社の柔道部に所属していたが廃部になってしまい、そのせいでクビになってしまう。リストラを契機に主夫宣言の主人公とその家族が織り成す平成のニューファミリードラマ!
僕はコーヒーがのめない

僕はコーヒーがのめない

コーヒーが飲めないという飲料会社の若手営業の花山。そして、花山の上司の加賀谷。二人が中心となってサードウェーブコーヒーのプロジェクトが始動します。しかし、花山には同僚にも言ってない秘密があったのです…最高級のコーヒーは「赤いダイヤ」とさえ呼ばれ、100g1万円を超える極上のコーヒーすら存在します。社内、社外のライバルや、よき仲間と出会いながら、コーヒーをめぐる珠玉のグルメ&サクセスストーリーが幕を開けます
新・味いちもんめ
料亭漫画としては〇、続編としては×
新・味いちもんめ あべ善太 倉田よしみ 福田幸江
名無し
原作者の死去に伴い、新たな原作を付けた上で続編として始まった味いちもんめだが、正直「何故続編にした?」としか言いようがない。 原作者の料理知識自体は豊富なのだろうし、あべ善太ではない以上舞台を一新する必要もまぁわかる、煮方の伊橋を追い回しにするのも引き延ばしや成長物語色を強くする措置だろうし、決してそこまで話のレベルが低いわけではない。 しかしとにかく違和感が悪い意味で強すぎる、無印はそもそも後2,3年で終わる予定だったのが見え隠れする伏線が貼られ始めていたので、成長物語にするには5巻前に原作者が死んでいるならともかく、死去したタイミングから言ってもかなり無理があるし、 性別を理由にしたくは無いが、無印では風俗や競馬、落語といった親父臭い、男臭いネタも有ったのに原作者が女性だからか舞台が変わったからかそれらはほぼ無し。 ただ、これに関しては一応時代的にも風俗ネタは扱いにくくなっていた時期ではあろうので、判断が難しいが。 そもそも無印でこれらのともすれば低俗な話を用いたネタをあべ善太氏が好んでいたのは、引き出しもあるにせよ無印は反権威主義的な色彩を帯びているエピソードも多いが、連載の長期化や説教臭い回を出す度に自分自身が権威化することを恐れていたのではないかと思える部分が有り、新・味いちもんめは後半になるほど、上からの言葉と感じられ説教臭い回が素直に受け取れなくなっていて、もしも意図的に自らの権威化に注意を払っていたのなら原作者の力量に差を感じざるを得ない。 無印キャラの再登場も少なく、やはり別物として見るべきなのだろうけど、別物として見るにはタイトルも作画も味いちもんめである以上無理があり、その違和感を上手く擦り合わるのも失敗していて後半になるほど話の良さより違和感が気になってしまう。 ただし無印は良くも悪くも古い時代の作風で、こちらの方が時代に合わせようとしている感も有るので、こちらの方が合う読者も居そうではある。