あらすじ

フィリピンから単身で来日し、風俗店で働くアイリーン。いわゆる「ジャパゆきさん」だ。コンビニでバイトをしている迪郎(みちろう)は、いつしか彼女の笑顔と気立てに惹かれていき……? 風俗で働く女性たちのそれぞれの事情と愛を描く連作集。(「一瞬の季節(とき)」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。
愛、また愛。(1) ウェディング・バースデー

先に結婚されてしまった弟の披露宴で、代表スピーチをするラグビー部の先輩・片桐と久しぶりに再会したはるひ。ちょっとした行き違いでの小競り合いを謝られ、学生時代を思い出す。そんなある日、片桐から仕事を辞める気はないか、と尋ねられ……これって、プロポーズ……!? (「ウェディング・バースデー」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(2) 合わせ鏡のイブ

かつてプロポーズされた元恋人の勇司(ゆうじ)が職場の後輩と結婚し、渡米する――ぼんやりと考えに耽る露子(つゆこ)は、優しく接する年上の小沢課長に好意を抱き、内に秘めた感情を打ち明けてしまう。そして勇司たちが旅立つ日、酔いに任せた露子は、小沢と一夜を共にする――。(「合わせ鏡のイブ」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(3) 風のエスキース

腎臓病でバスケ部の部活を休んでいた憧れの小泉(こいずみ)先輩が退院する――。その快気祝いの席で、彼の結婚を告げられる由利亜(ゆりあ)。男子バスケ部の秋庭(あきば)に慰められ、すべてを吹っ切った由利亜だったが……? (「風のエスキース」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(4) 季節はずれのマドンナ台風

只野大学が誇る昭和一ケタ生まれの学生寮・白鷺寮。そこに伝わる伝説――女子寮2階の角部屋の住人は代々、男子寮に住む一人と恋に落ちる――男子学生はそれをひそかに「マドンナの恋」と名付けていた――。そして今年、男子寮生一同が待ちに待った「マドンナ」が、ついにやって来る――! (「季節はずれのマドンナ台風」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(5) 双子座シンメトリー

大学生活初日、初めての満員電車で痴漢に遭っているところを助けられたトロ美。どうにか登校し、憧れの黛(まゆずみ)先輩と大学で再会する。そして紹介された男子学生が、なんとその時助けてくれた彼、勇人(ゆうと)だった――。(「双子座シンメトリー」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(6) 夢追い荘の人々

会計士を目指して勉強中の俊巳(としみ)と同棲中のあきの。親の反対を押し切ってボロアパート「夢追い荘」で頑張る俊巳を案じつつも信じるが、ある日、ちょっとしたすれ違いが……? 「夢追い荘」に暮らす住人たちの、それぞれの事情と人間模様を描く――。(「夢追い荘の人々」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(7) クリスタル・ドール

両親を同時に自動車事故で失い、一人遺されたエミリアは、母のかつての想い人・幸田(こうだ)に引き取られる。二つ年上の卓(すぐる)と優(まさる)の双子と共に、実の子のように育てられるエミリア。そして長じるに従い、二人はそれぞれにエミリアを愛してしまう……。(「クリスタル・ドール」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(8) タバコ1本恋のモト

「タバコをすう女だけはいただけないな」――一目惚れしてしまった無愛想な後藤(ごとう)のその言葉に、ついに禁煙を決意する操(みさを)! やがて明らかになる彼のタバコ嫌いの理由とは、実は彼の育った実家の環境にあったのだ……! (「タバコ1本恋のモト」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(9) とんでけ!浮気虫

とにかく浮気性の崇(たかし)は、いつでも他の女を見てばかり! だんだんと不安になってきた理智(りち)は、愛情確認のため、実家に帰省中の崇を追いかけてはるばる北海道まで出向くのだが、そこで見た家族の光景に呆然……? (「とんでけ!浮気虫」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(10) 一瞬の季節

フィリピンから単身で来日し、風俗店で働くアイリーン。いわゆる「ジャパゆきさん」だ。コンビニでバイトをしている迪郎(みちろう)は、いつしか彼女の笑顔と気立てに惹かれていき……? 風俗で働く女性たちのそれぞれの事情と愛を描く連作集。(「一瞬の季節(とき)」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(11) やさしさの旅路

突然の父の死により、東京へ引っ越していった中学時代の同級生・早瀬(はやせ)に憧れていた麻衣(まい)。何年か後のある日、麻衣は喫茶店でギターを弾き語りする彼と再会するが、苗字が矢島(やじま)へと変わっていた……。(「やさしさの旅路」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(12) れんが色のメッセージ

ラグビー部で秋の対抗試合への猛練習が始まってから、デートはすっかりお預け。修学旅行の自由行動では一緒に、と約束してくれた准(じゅん)だったが、旅行当日、そこまで我慢した柳理(りり)に対して、一緒には行けないと告げる――。(「れんが色のメッセージ」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(13) 青い春のスケッチ

かしましいクラスメイトからの激しい追求に対して、ついファーストキスの告白を偽ってしてしまう柳理(りり)。だけどラグビー部の准(じゅん)とは、本当はキスどころか手もつないだことがないんだけれど……。(「遠い憧憬(どうけい)」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。

愛、また愛。(14) 時をとめた午後

「……ご主人、あなたと別れたがっているわよ……奥さん……」結婚から3年……仕事を口実に、滅多に帰って来ない夫。家に一人きりでいる寂しさに耐えきれず、今日も酒に逃げる由伎(ゆき)。そんなある日、夫の浮気相手からの電話があり……? (「時をとめた午後」より)。様々な人間の想い、喜怒哀楽とペーソスあふれる作品世界に定評ある著者が、真実の愛を描く珠玉の作品集。