あらすじ

2013年初頭、尖閣諸島に中国人の「漁民」と主張する男たちが上陸。中国政府は「自国民救出のため」という大義名分を掲げ、尖閣に向けて中国海軍の主力艦を出航させる。この事態を受けて、防衛副大臣・加治一明(かじ・かずあき)が収束に向けて動き出した。果たして中国による尖閣の実効支配化を防げるのか?一方、島耕作(しま・こうさく)は中国にいるテコット日本人社員の身を案じていた。日本企業への抗議行動が激化する中、島は重大な決断を下す。現実を凌駕する緊迫のドラマが、ここに!
社長島耕作 1巻

混迷の世界市場に、サラリーマン日本代表・島耕作が挑む!社長島耕作、堂々誕生!!初芝五洋ホールディングスの初代社長に就任した島耕作のもとに、子会社である初芝電子部品が独立を狙って莫大な資金調達を行っているという情報が入る。そこには、かつて社長候補と呼ばれた男の、意地と誇りがあった――。個性豊かな女性秘書たちに支えられながら、“社長”島耕作の世界市場への挑戦が始まる!

社長島耕作 2巻

試(ため)されるトップとしての資質。世界に通用するブランドを確立せよ!「シンクグローバル」を合い言葉に初芝五洋(はつしばごよう)ホールディングスの変革に着手した島耕作(しま・こうさく)。世界に通用するブランドを確立するために「初芝五洋」の名前を捨て、新しいブランド名の社内公募を開始する。一方で、赤字続きの子会社であるフロンティア音響をグループから切り離すべきかどうかの決断を迫られることに!

社長島耕作 3巻

経営者としての覚悟、部下の裏切り――。様々な思いが交差する中、島耕作、変貌続ける大国・ロシアへ!赤字続きの子会社、フロンティア音響のグループ切り離しを決断した島は、このTOBの裏で、初芝電産取締役・八木がインサイダー取引にかかわっているとの報せを受ける。かつての部下の裏切りが、疑惑から確信に変わっていく中、揺れる思いを胸中に秘め、島は新たなビジネスチャンスの地、ロシアを訪れる!

社長島耕作(4)

ロシア視察、新ブランド名発表、リチウム争奪戦……どんなに多忙でも、この関係は変わらない――。島耕作がロシア市場視察に訪れたちょうど同時期、初芝電産取締役の八木もプライベートでロシアの地に降り立っていた。インサイダー取引がらみでロシア警察に目を付けられた八木の末路は、島にロシアの暗部をかいま見せる。そして帰国後も多忙を極める島の前に、久しぶりに大町久美子が姿を見せる。燃えあがる二人!

社長島耕作(5)

上海を視察に訪れた島は、万博を控え大きな変化の渦中にある中国のエネルギーを体感する。さらに島は出発(チューファー)集団の孫鋭から合併会社設立の提案を受けるも、技術を誇るテコットと潤沢に資源を持つ出発は、互いに主導権を握ろうと対立。交渉が次第に緊迫感を増すさなか、孫鋭の息子・本龍が誘拐されてしまった!

社長島耕作(6)

孫鋭率いる出発(チューファー)との合併会社設立を、有利な条件で進めることになった島。しかし、技術流出のおそれから、社内では反対の声が上がる。今や業績では日本の電機業界を完全に上回っている韓国のソムサンもまた、日本の技術獲得に乗り出す。狙いはテコットの優秀な日本人技術者……!巧妙なヘッドハンティングを展開する韓国企業の攻勢に、抗う術はあるのか。

社長島耕作(7)

再び島の前に姿を現した、上海マフィアのボス・曽烈生。曽は、中国政府から任された強大な権限を背景に、ボリビアとのリチウム獲得交渉を有利に進めていた。島は曽の暗躍の確証を得るため木暮に調査を依頼。韓国の李甲寿(イカプス)もまた、自国の調査員を派遣し真相を探る。日本・中国・韓国が繰り広げる三つ巴の暗闘。リチウム利権を巡るシーソーゲームが繰り広げられる――!

社長島耕作(8)

社長就任から2年が過ぎた島。対中関係を巡り日本の産業構造が大きく変化するなか、次代を担う後継者として、明確な方向性と素早い決断ができる人物を島は求めていた。後継者候補と目されるのは、元五洋電機社長“攻め”の勝浦大喜、専務取締役“守り”の小栗忠光、上海テコット董事長“スケール”の国分圭太郎。三者三様の人物がテコットの方針を巡り激論を交わす。そのころ、尖閣諸島魚釣島付近にて中国籍の漁船と海上保安庁の巡視船が衝突したとの報が入った!!

社長島耕作(9)

尖閣諸島魚釣島付近にて、中国籍漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した。日中関係が緊迫する中、衆議院議員の加治一明(かじ・かずあき)は、この問題が綿密に仕組まれたものだと考察する。漁船の船長の正体を探るため島(しま)は加治に協力。中国では上海テコット董事長の国分(こくぶん)と総経理の陳(ちん)の手助けもあり、調査は上手くいくかと思われた。しかし突然、島のもとに陳が国家反逆罪で公安に捕まったという報が届く――!!

社長島耕作(10)

巨大地震発生!未曾有の大震災、揺らぐ日本経済の基盤、容易ならざる復興。危機の時代に問われるのは、経営者(トップ)としての決断力。――新型扇風機の技術漏洩事件の黒幕とみられる余辺(あまるべ)商品企画部長が不審死を遂げ、真相究明は不可能に。余辺の上司にあたる事業部長・前田(まえだ)の進退が取締役会で問われる。その採決の直後、巨大地震が発生!未曾有の震災に日本社会が揺らぐ中、島(しま)は……?

社長島耕作(11)

「島降ろし」の罠(トラップ)を切り抜けろ!――テコットの三期連続赤字を受けて、大幅なリストラの実行を発表した島耕作(しま・こうさく)。この決断に、次期社長の座を狙い暗躍する旧五洋(ごよう)電機出身の宇津賀(うつが)は激しく反発。旧五洋出身の取締役陣の結束を強めると共に、社内の有力者を抱え込む策に出る。一方、反・島派の情報をも熟知する経済誌記者・高桑(たかくわ)は、依然として島にまとわりついていた。高桑の思惑とは、一体何なのか――?

社長島耕作(12)

巨大な国内市場が伸張を続け経済大国へと着実に歩を進めるブラジル。5年後の市場展開を見据え、島耕作(しま・こうさく)がついに上陸!激烈なブラジル市場獲得競争の鍵を握るのは、個人消費の活発な中間層。この層に向けてテコットブランドをアピールするため、島は動き出した。一方、同行した秘書・南村彩(みなみむら・あや)は19歳のブラジル人青年から熱烈なアプローチを受けていた。出会いの予感に満ちたブラジル視察は、情熱の街・リオデジャネイロから幕を開ける!

社長島耕作(13)

ブラジルから帰国した島耕作(しま・こうさく)は、深刻な赤字を抱えた日本本社の立て直しに取り組んでいた。その矢先、出張中の島とハウスキーパーの女性とのツーショット写真が流出!島を社長の座から追い落とそうとする勢力・宇津賀(うつが)派の謀略らしいが……。他方、プライベートでは島にビッグ・サプライズ到来!四半世紀を迎えた大町久美子(おおまち・くみこ)とのロマンスに新展開!?

社長島耕作(14)

「永遠の恋人」大町久美子(おおまち・くみこ)と籍を入れた島耕作(しま・こうさく)。その新婚生活は癌に冒された久美子の闘病を支えることから始まった。テコット社長として、躍進する海外メーカーに対抗すべく、国内の電機業界再編の旗振り役をつとめながら、ライバル会社・ソラーの新社長とのつばぜりあいを演じる。そんな中、尖閣諸島の国有化問題をきっかけに沸き起こった中国の反日暴動が拡大していった――。高校時代の初恋を描いた少年編も収録!

社長島耕作(15)

2013年初頭、尖閣諸島に中国人の「漁民」と主張する男たちが上陸。中国政府は「自国民救出のため」という大義名分を掲げ、尖閣に向けて中国海軍の主力艦を出航させる。この事態を受けて、防衛副大臣・加治一明(かじ・かずあき)が収束に向けて動き出した。果たして中国による尖閣の実効支配化を防げるのか?一方、島耕作(しま・こうさく)は中国にいるテコット日本人社員の身を案じていた。日本企業への抗議行動が激化する中、島は重大な決断を下す。現実を凌駕する緊迫のドラマが、ここに!

社長島耕作(16)

チャイナリスクを避けてインドネシアへの工場移設を決めた島は、視察のため成長著しい首都ジャカルタに降り立った。これが社長としての「最後の仕事」になると意気込む島。ある夜、ジャカルタ市内で開かれた日芝主催のパーティーに出席した島は、20年前「完璧なプラトニック・ラブを全う」したある女性と思いがけない再会を果たす。乱れる島の心。ロマンス、再燃か――!?社長編、堂々完結。