あらすじ

悟りを開いたブッダは、鹿野苑にて穏やかに教えを説き始めた。まずはじめは野生の鹿に。次にそれをひそかに聞いていた苦行僧に――。そんなブッダの前に、ダイバダッタの異父兄弟であるアナンダがあらわれたが、彼は悪魔の化身たるヘビの精霊に魅入られ、ブッダを倒すべく操られていた! はたして、彼の心から悪魔を追い出し、正しい道に導くことはできるのか!? 巨匠が描くシリーズ第5巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT295~296『ブッダ』第9~10巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載
ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(1)

いまから三千五百年ほどの昔、インダス川のほとりに住むアリアン人はバラモンを頂点とする身分制度を築いていた。そんな中、物語の主人公であるシッダルタが誕生する少し前、奴隷出身のチャプラはコーサラ国の将軍を助けたことがきっかけで彼の養子となる。そして、出自を隠して権力の座を狙うが、チャプラもやはり身分制度の呪縛からは逃れることができなかった……。ブッダが生きた時代とその生涯を描いた大作がここに始まる! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT287~288『ブッダ』第1~2巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(2)

カピラバストウの王子シッダルタは、一人のバラモンと出会い生と死について考えるようになる。ある日、王宮を抜け出した彼は、外の世界で民衆が苦しむ姿を目の当たりにし大きなショックを受ける。そして、よりいっそう死とはなにかを考える。そんな彼もヤショダラ姫という美しい后をめとるが、民衆の苦しみに心を痛め続ける日々は変わらず、悟りを開き人々を救うため、王子の身分と家族を捨て出家することを決意した! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT289~290『ブッダ』第3~4巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(3)

家族を捨て出家の道を選んだシッダルタの修行がついに始まった! しかし、自らの体をただ痛めつけるような修行のやりかたに疑問を抱くようになり、1人悩み苦しむ日々が続く……。一方そのころ、ロンポツリ川のほとりで、人間の言葉を忘れ獣のように振る舞う狼少年が捕らえられた。その少年とは、あのバンダカが残した子供ダイバダッタであった!! 手塚治虫が人々の苦しみや悩みを、さまざまな視点から描いた大作、第3巻! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT291~292『ブッダ』第5~6巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(4)

苦しい修行の末にピッパラの樹の下で悟りを開いたシッダルタは、謎の聖者ブラフマンより聖なる印を授かり「ブッダ」(目ざめた人)を名乗るようになった。しかし、悟りを開いたあともブッダは修行を続け、あるとき気品をたたえた青年と出会う。それはなんとバンダカの子ダイバダッタの成長した姿であった――。本編にくわえ、手塚治虫漫画全集未収録作品「外伝・ルンチャイと野豚の物語」を収録したシリーズ第4巻! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT293~294『ブッダ』第7~8巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(5)

悟りを開いたブッダは、鹿野苑にて穏やかに教えを説き始めた。まずはじめは野生の鹿に。次にそれをひそかに聞いていた苦行僧に――。そんなブッダの前に、ダイバダッタの異父兄弟であるアナンダがあらわれたが、彼は悪魔の化身たるヘビの精霊に魅入られ、ブッダを倒すべく操られていた! はたして、彼の心から悪魔を追い出し、正しい道に導くことはできるのか!? 巨匠が描くシリーズ第5巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT295~296『ブッダ』第9~10巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(6)

多くの弟子を抱えることになったブッダの元には、自然と人々が集まりはじめた。しかし、彼はまだ数多くの人間に教えを説いて歩く必要があることに気がつき、竹林精舎を離れて元盗賊であるアナンダと一緒に人々を救う旅に出ることを決めた。その旅で、生まれ故郷のカピラバストウにたどり着いたブッダは、そこで変わり果てた姿の父・スッドーダナ王に対面をすることとなった……。ブッダの教えを手塚治虫の解釈で描いた第6巻! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT297~298『ブッダ』第11~12巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ 【手塚治虫文庫全集】(7)

年老いてまでも人々に教えを説き続けたブッダだったが、その教えは真に伝わらず、人々は権力や富に固執し、そして争いをやめることはなかった……。しかし、そんな中でブッダは「人間の心の中にこそ神が宿っている」という大いなる悟りを開き、その教えを語りながら静かに涅槃に入っていった――。手塚治虫が長年にわたり釈迦の一生を壮大に描いた物語『ブッダ』。ついにここに完結す! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT299~300『ブッダ』第13~14巻収録 <初出掲載>1972年9月号~1978年7月号 希望の友/1978年8月号~1979年12月号 少年ワールド/1980年7月号~1983年12月号 コミックトム連載

ブッダ

手塚治虫の中でも一番

ブッダ 手塚治虫
さいろく
さいろく

一番面白い、とは言いません。でも一番好き。 漫画を読み始めた小学生の頃、実家にはブッダの愛蔵版と秋田書店版ブラックジャックの単行本とDr.スランプがあり(後に手塚作品は拡充されていってたけど他は自分で買うようになった)それらをひたすらに読み返していたので思い入れも一番深いです。 火の鳥は雑誌ぐらいの大きさの○○編とかごとに別れてるやつがピアノの先生の家にあって待ち時間に読むのが楽しみでした。 なんか書いてるとすぐ脱線してしまう。。。 ブッダ(仏陀)に関して、私は正直この手塚治虫のブッダ以外の知識がないです。本来の意味としては「悟りを開いた人」ということだったと思う。 ただ、どこまでが世間一般で言う意味合いと合致しているのかわからないのでそこは置いときます。 今作はシッダールタがブッダとなり亡くなる(正しい表現じゃなかったらすみません)までの間の物語。 宗教的な背景や知識がなかった小学生でも、シッダールタを取り巻く登場人物たちや出来事のインパクトに惹き込まれあれよあれよと最後まで読み切り、また何度でも読み返してしまうほど深い作品でした。 タッタがすごい好きだったなぁ…ダイバダッタが本当に憎くて、でもみんな憎みきれない感じのストーリーを持ってるんですよ。 一言で言い表せない内容で、なんとも感想が書きづらいけど、本当に面白いし読まないのはほんと損だと思う。 人生への影響が色濃く強い!というほどではないかもしれないけど、きっと心に残ると思います。 大人になってから行ったタイ旅行で見た涅槃像を全部ブッダだと思って見てました。心臓を上にして横になるので右肘で頭を支えてるんですよね。これも事前知識なく手塚ブッダで学んだことだったけど合ってました。楽しい。

ブッダ

超おもいでの作品

ブッダ 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

高校生の頃(すでに手塚先生は亡くなられていましたが)、火の鳥を読んで、その面白さに圧倒され、続けて読んだのがこのブッダで、それまでに読んでいたマンガとは完全に別格の面白さに、すっかり虜になりました。わたしがヅカラーになる決定打となった作品で、とても思い入れがあります。この度、再読して、その面白さを再確認しました。 もし「ゆうれい小僧がやってきた!」がもう少し面白ければ、ゆでラーになっていたと思うので、人生なにが起こるかわかりません。 本作品は、ブッダの生涯を描いたものですが、物語は生まれる少し前からスタートします。 仏教の教えについては、そこまで詳しくないので、この作品に書かれている数々の教えが、仏教の教えそのものなのか、それとも手塚先生なりのアレンジが加わっているのかは分かりません。本作中のブッダは、決して最初から聖人だったわけではなく、どちらかというと問題児的な部分や弱い部分もありながら、いろいろ経験していく中で迷いながら悟っていくので、自分を諦めない勇気をもらえます(作中の弟子たちも皆そうです)。 ただ、実在のブッダや本作品中のブッダが数多の人の心をお救いになったように、手塚先生は本作品によって、わたしの心をありがたくもお救いになられました。その意味で、手塚先生は、巷間言われているとおりマンガの神様であると同時に、我が心の仏様でもあります。 ちなみに、作中登場するタッタ、ミゲーラ、チャプラ、ブダイ将軍、バンダカ、アッサジあたりは手塚先生のオリキャラだとのことです。まぁ正確な歴史を知りたいわけではないので、別に良いですし、むしろその辺のオリキャラの存在によって、より心根に響く作品になっていると思います。