※ネタバレを含むクチコミです。
移民や外国人労働者について知りたいと思ったので手に取りました。読んでみたらリアルよりもストーリーとして面白いエンタメになってる話だったので、ちょっと期待したものとは違ったかな…。でも出てくるアジア料理がどれも美味しそうでグルメ漫画としてはすごくよき!あと杉本亜未さんの漫画を久しぶりに読めたのでそれはよかった。
外国人専用の人材派遣会社がテーマ。 若者がいなくて、国内の労働力では賄えない今の日本にとって重大なテーマです。 同じ成果が出せるのに、外国人だけ給料が安かったり、お金は持っていても家を借りれなかったりと結構大変な思いをしているみたい。 日本は島国で外国人というだけで敬遠してしまう、ダメなところが浮き彫りになるのでしょう。 こういった社会問題を多くの人に知ってもらう為に、コミカルに描いて欲しいものです!!
クレイアニメ・独裁者グラナダを製作した新進気鋭のアーティストの裏の顔を目撃した雑誌記者が本当の顔はどっちなのかを探ろうとする心理サスペンスと、入院先で知り合った青年達の交流を描いた作品の2本が収録されています。どちらも作者が入院中に構想したらしく2つとも病気ネタになってます。正直面白いかどうかで言われたら微妙なんだけど、すごく大事なことを伝えようとしていることは感じ取れた。2つ目の作品は最後にBL的な関係になって少し唐突な気もしたけどなるほどなって感じ。あの青年のキャラクターは好きだった。
タイプの違う短編が3つ収録されています。 単行本のタイトルにもなっている「Rust Never Sleeps」は、高校時代に仲が良かった男女3人が30歳になって再会するけど、そのうちの1人は海外で殺しを仕事にするようになっていて、他の2人も殺人事件に巻き込まれてしまう話です。あらすじでもサスペンスとして紹介されていますが、読後感としてはヒューマンドラマの方が強いかも。青春の終わりと旅立ちの話という気がしました。 「カンフー・シスター」はコメディですね。父親にカンフーを教え込まれて人殺しも可能な腕前になってしまった女の子が、抑止力として修道院に入れられてシスターになるも、ひょんなことから権力を悪用する邪悪な美少女と戦う話です。 一番好きだったのは最後の「花まつり」。ダントツで面白かった!明治初期ぐらいが舞台で、語り部は根無草みたいな生き方をしている物書きの青年なんですが、主人公は前世の記憶を持った不思議な少女なんです。記憶を元に前世の家族を探し当てますが、そこで自分の息子に殺されていた事実を知ることになります。少女が青年と一緒に自分の死体を探しに行くシーンもすごく良かったんですが、ラストでの2人の掛け合いがとても良かった。 作者が各作品にページ1枚ずつ後書きを描いてるのも楽しく読みました。
2014年のモーニング9号に掲載された樋口一葉の短編読み切り。「奇跡の14ヶ月」と言われた、最も華々しかった時期を描いた作品で、年に1回は読み返しているほど好きな読切です。 教科書的な一葉像ではなく、一葉自身が抱える心の葛藤を全面に表現していて、静かで暗い雰囲気ながらとても気迫の込もった作品です。この物語に描かれている一葉こそが、本当の人物像だったのかもしれない、とまで思えてしまうのです。 電子書籍ストアでは165円、杉本亜未先生のnote上では100円で購入できます。 https://note.com/amiscake/n/ne10eb9400342
マンバのオンライン読書会で学級文庫にオススメの漫画として紹介されていたのがきっかけで読んでみました。 主人公の長見良くんは中学生ながらマジシャンとして超一流の腕を持っていますが、難読症(ディスレクシア)で読み書きが苦手な為に学校生活や両親との関係が上手くいかずにいました。良くんのマジックの師匠の孫である北條と出会ってからは本格的にプロのマジシャンとして見出されるようになりましたが、才能を活かすのも簡単なことではなく、様々な問題と向き合いながら成長していく物語です。 世界で活躍するにはメディアに出るべきということで途中から芸能界入りをしますが、良くんが抱えている悩みは普通の中学生だった自分と重なるところがあったりして勇気づけられものがありました。社会にはいい大人ばかりいる訳じゃないというのも勉強になりますね。実際にマジックを観に行ってみたいと思ったし、難読症について学んだことがたくさんありました。ラストも素敵です。 大人になってから読んでも面白いですが、良くんと同じ年齢くらいの子にオススメしたくなる作品ですね。ぜひ感想を聞いてみたいです。
モーニングツーなどでファンタジウム(こちらもオススメ!)を連載していた杉本亜未によるスイーツマンガです。 腕は一流だが頑固で偏屈なため次々に店を移るはめになるパティシェと、スイーツで世の中を変えたいと政治家を志したこともある、夢見勝ちな天然娘がオープンしたパティスリーが寂れた商店街を、町の人々を甘い魔法で変えていく、、 ファンタジウム同様、作中には芯からイヤな奴は登場せず甘い世界にも映るが、悩み、苦しみながらも情熱を持って進む姿にはリアルな共感と、自分も頑張っていこう、頑張って行きたい、と言う前向きなエネルギーを貰える作品。 メインキャラをはじめ、「男なのにスイーツw」と言う世間の(そして内なる)偏見に立ち向かうスイーツ4銃士、超絶ワガママながらピュアキャラなお嬢様パティシェなど、個性的で脇役達も見所。 おまけで付いてくる作中に登場するマンガ「豪田のメシ」のくだらなさも是非読んでもらいたい!
天才手品少年がコンテストとかで勝ち抜いてって話かと思ったら、芸能界の泥沼的な話がはじまって、おおそっちかーって驚いた。 不義理な世界を手品で渡っていく感じはなんか好きだった
※ネタバレを含むクチコミです。