独裁国家の後継者争いがテーマ。 おそらく『カラマーゾフの兄弟』を下敷きにしているんじゃないかな…と思うんですが、正直どう物語が転んでいくのか予想つかないです。 主人公である冷血非道の将校ユーリィはなぜか被迫害民族の孤児リューにだけ愛情を注いでいて、これがどこまでがポーズでどこまでが本心なのかわからないのが不気味。(それに「萌える」っていうひとは沢山居そう) 殺伐とした乾いた世界観が展開される中、無邪気なリューをめぐるパートはいいコントラストになっていてメリハリが付いてます。 1巻の時点ではユーリィとリューを結ぶ関係性も謎に包まれたままなので、読者としてははやくそこを見せてくれ!という気持ちになっちゃいますが、ユーリィの底知れなさで魅せていくタイプの作品だと思うのでなかなかうまく焦らされる。 本格的な政争が始まるのは次巻以降だと思いますが、クローズドな世界で繰り広げられる権力闘争が好きな人にはきっとハマるはずです!
スピリッツ新連載。 普段は大学生活をこなしながら、奨学金の返済等に追われる貧しい未来を回避するため、裏社会でのバイトに勤しむ主人公を描く。サスペンスやアウトロー作品でよく登場するような「トバシ携帯」や「架空名義の口座」などを、ヤクザや半グレのような組織から注文を受けては調達して利益を得る。当然マトモじゃない輩相手に無茶の連続。 私は裏社会にあまり詳しくないのでどこまでリアルでどこまでフェイクなのかわからないが、なんの後ろ盾も持たない普通の大学生というところで親近感を得つつ、闇の社会のスリリングな綱渡りを楽しむことができ、ヤング誌らしい適度な下品さが親しみやすい。
独裁国家の後継者争いがテーマ。 おそらく『カラマーゾフの兄弟』を下敷きにしているんじゃないかな…と思うんですが、正直どう物語が転んでいくのか予想つかないです。 主人公である冷血非道の将校ユーリィはなぜか被迫害民族の孤児リューにだけ愛情を注いでいて、これがどこまでがポーズでどこまでが本心なのかわからないのが不気味。(それに「萌える」っていうひとは沢山居そう) 殺伐とした乾いた世界観が展開される中、無邪気なリューをめぐるパートはいいコントラストになっていてメリハリが付いてます。 1巻の時点ではユーリィとリューを結ぶ関係性も謎に包まれたままなので、読者としてははやくそこを見せてくれ!という気持ちになっちゃいますが、ユーリィの底知れなさで魅せていくタイプの作品だと思うのでなかなかうまく焦らされる。 本格的な政争が始まるのは次巻以降だと思いますが、クローズドな世界で繰り広げられる権力闘争が好きな人にはきっとハマるはずです!