怪獣の前で行為をするというシチュエーション。 連載がだいぶゆっくりみたいだが伝奇の面をしっかり描き切ってほしい。
はっとりみつる先生といえば現在『かいじゅう色の島』で重めの百合を、『綺麗にしてもらえますか』では女性同士の様々な友情を描き、また「つぼみ vol.1」への寄稿や『ショコラ (2) 社会人百合アンソロジー』のカバーイラスト等、百合作品を量産しているわけではないのですが百合親和性の高い作家さんです。 そんな先生が『ケンコー全裸系水泳部 ウミショー』から『さんかれあ』の時期までに発表した百合短編集が、この『コンチェルト』です。 「部活動(生徒会含)」縛りのオムニバス。生徒同士から教師×生徒まで。エロ成分高めですが、星やポップな擬音、ミュシャ的枠表現で明るい画面。そして女子同士の恋を肯定する物語は負から正への振れ幅が大きくて、とても気持ちよくドキドキできます。 ●第1話は幼馴染のギター×ピアノのデュオ。演奏が評判の二人は卒業式での演奏を依頼されるが、恋の行き違いで……。 ●第2話は弓道部のエースに恋する後輩。強いはずの先輩の「体格コンプレックス」は後輩にとっては……? ●第3話は調理部女子ハーレムを作る女教師が、好みの生徒をお持ち帰り?……これが1番ヤバい内容。魔法のスパイス、危険過ぎる。 ●第4話は美術部のレアキャラ先輩と遭遇した後輩。才能に惚れた後輩に、先輩は一度限りのモデルを申し込むが……モデルって……。 ●第5話は生徒会の会長と書記の同棲ライフ。とんでもないところを偶然母親に見つかってからの、駆け落ち!
『綺麗にしてもらえますか。』では熱海の穏やかで美しい光景を描く、はっとりみつる先生。同時連載中のこの『かいじゅう色の島』ではもう少し荒々しく大きい、しかし美しい光景を描き、そこに二つの孤独を描写する。 離島に暮らす少女・棔(こん)と、家出少女の歩流夏(ふるか)。ぼっちの二人はまた、「普通の」恋が出来ない事も共通していた。 アワビの貝殻が供えられる社の前で、互いを知り、友達を一足飛びに近づく距離。発現する「かいじゅう」の不思議な力に包まれて、洞窟で触れ合い、睦み合う二人。 荒々しい波、磯、剥き出しの鳥居。優しくは無い場所で、二人の描線だけが柔らかい。 切なく苦しい世界で、二人はようやく見つけたお互いの幸せを願うことしか出来ない。二人はかいじゅうの生贄なのか、いつか引き離される時が来るのか……切なさが大きいからこそ、小さな幸せも、とてつもなく大きくなる。
「さんかれあ」「ウミショー」などで数々のヒット作と美少女を生み出してきた天才・はっとりみつる先生がヤングガンガンという新天地で見せてくれたのは、海を臨む街・熱海でクリーニング屋を営む綺麗なお姉さんが主人公のいわゆる”お仕事”モノ。短期集中掲載が人気出て月一連載になった模様です。 美人で仕事熱心で優しくて人当たりもよくて、こんな人が配達で街中駆け回っていたら地元のアイドルになっちゃいますね。控えめに言って結婚してほしいです。
※ネタバレを含むクチコミです。
怪獣の前で行為をするというシチュエーション。 連載がだいぶゆっくりみたいだが伝奇の面をしっかり描き切ってほしい。