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“奇蹟の少女”ジャンヌ・ダルクの火刑から10年、一人の少女がジャンヌの幻を追って、歴史の荒波へと立ち向かっていく──。ロレーヌ公爵の娘として生まれながら男子として育てられたエミールは、ジャンヌと運命の糸で結ばれていた。幼い頃に城でジャンヌと会っていたし、養父ボードリクールはジャンヌを祖国解放の戦いへと送り出した張本人だった。成長したエミールは、ジャンヌの幻影に導かれるように、フランスを救うため旅立つのだった。英仏百年戦争も終局を迎え、ジャンヌ・ダルクの奇蹟的な戦いによってフランスは最大の国難を乗り越え、新王シャルル七世の下、失地を徐々に回復しつつあった。その矢先、重大事が勃発する。野望に満ちた王太子ルイが、父王シャルルに反旗を翻したのだ。弱気な王への信望は薄く、かつてジャンヌと戦った武将たちもこぞって王太子に味方し、フランスは分裂の危機に直面していた。エミールは王シャルルを救うべく、ジャンヌの足跡を辿るかのように、敵中を進んでいく──。「人々が戦にあけくれていた暗黒の時代、ジャンヌの存在が奇蹟であるためにはほんの少しの超日常があれば良かったのではないか。彼女がその心の清浄さと義憤とによって一種のトランス状態に至ったのが実情だったとしても、その分だけ確かに通常の人の丈を超えて世界に開眼したのだとすれば、それを奇蹟と呼び、神がかりと呼んでもさしつかえないのではないか」(本書「あとがき」より)『機動戦士ガンダム・オリジン』の巨匠・安彦良和がオールカラー550ページで描く、圧巻の歴史ファンタジー!
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『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』の偉才・安彦良和が、中東の火薬庫「クルディスタン」を舞台に描く冒険活劇の初期傑作、ついに電子化!日本人の父とクルドの母を持つ真名部ジローは、生き別れになった母からの手紙に導かれ、10年ぶりにトルコを訪れる。しかし、その手紙はジローをおびき寄せるために、クルド武装ゲリラで「鉄の腕」(デミレル)の異名を持つカシムが出したものだった。ジローはイスタンブールでクルド人ゲリラとトルコ治安軍との対立に巻き込まれ、トルコ東部辺境の地クルディスタンへと逃れる。部族が潜む秘密の洞窟でジローが出会ったのは、同じ「ジロー」という名を持つ不思議な少年だった──。クルディスタンは今もなお、国際政治の狭間で翻弄され、戦禍の中にある。しかし、トルコ治安軍の弾圧にも、サダム・フセインの化学兵器にも、イスラム国のテロにも、アサド政権の空爆にも屈しないクルドの人々。その不屈の魂の淵源に触れることができる、貴重な一冊だ。「剽悍な民族クルドはそのような民である。典型的に勁くしたたかな、しかし非業の民である。絶えず生存をおびやかされながら、しかしきっと生存し続けてゆく民族である。我々は結局そういう彼等の姿を此岸から黙って見守るしかない」(著者あとがきより)
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『機動戦士ガンダム・オリジン』の巨匠・安彦良和がオールカラー366ページで描く、圧巻のヒロイック・ファンタジーが電子書籍として復刊! 「完璧の城」ハルワタートは、生母エヴァを中心に老師や戦士、役女たちが集う女だけのクニ。かつて、男たちは欲望のおもむくまま戦いに明け暮れ、最終戦争を引き起こし、世界を滅亡へと導いた。それゆえ、ハルワタートでは男は災難をもたらす者として忌み嫌われ、排斥されてきた。マラヤは戦士として、侵入を繰り返す男たちを撃退してきた強者だ。その功績が認められ、次の生母に推挙される。しかし、マラヤは女王蜂のように生殖のためだけの存在になることを拒否、マラヤに嫉妬する戦士デボラの策略もあって、最下層の役女へと降格されてしまう。底辺の生活にもかかわらず、前向きに生きるマラヤ。当初は対立していたイザベラら役女たちも、マラヤを慕うようになる。苛立つデボラは、マラヤに止めを刺すべく最下層を襲撃する。必死で闘うマラヤたちはハルワタートを脱出し、外界へと向かう。しかし、そこは獰猛な男たちとドラゴンがうごめく魔界だった……。異界によって引き裂かれ、憎み合う女と男。運命の戦士マラヤは、二つの性の対立を乗り越え、闇夜に光を導くことができるのか──!? 名作『ジャンヌ』、『イエス』に続く、オールカラーコミックス第3弾。
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かつて、地中海からインドにかけて、壮大な大帝国を築いた青年がいた。その名は、アレクサンドロス――。紀元前359年、ギリシャ辺境の地マケドニアの王子として生まれ、父フィリッポスの急死により弱冠20歳の若さで即位するや、東方アジアへの遠征を敢行。小アジア、エジプトを制圧し、ついに宿敵・ダレイオス王を破り、ペルシャ帝国を征服する。しかし、アレクサンドロスの野望は止まることを知らない。さらに東方へ兵を進めようとする矢先、病に倒れ、33年の短い一生を閉じる。大王の死後、40年に渡る後継者戦争の末、アレクサンドロスの妻子は殺され家系は断絶、彼が築いた帝国は臣下たちによって解体され、分割統治されることになる。マケドニア生まれの一青年を「世界」の涯へと駆り立てたものは一体何だったのか?  友人で部下のリュシマコスの目を通して描かれる、大王の知られざる真実の姿とは――。「アレクサンドロスは、もちろん俗人の域をはるかに超えていただろう。しかし、「超人」ではなかった、と思う。超人に対する畏敬の念ではなく、リュシマコス達は彼に深い愛情を抱いていたのではないか。敬意に加えて親しみを、畏れに加えて憐憫の情を。彼の短い人生と長い遠征に同伴した人々はみな感じていたのではないか。そう想像しつつ僕もつかの間、一兵卒として隊列の端に加わってみることにした」(本書「あとがき」より)『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の巨匠・安彦良和が描く、歴史ファンタジーの傑作!
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救世主、悪魔つき、煽動家、それとも只の人──。「イエス」とは一体、何者だったのか?ローマ帝国統治の下、大王ヘロデが君臨するパレスチナの地。予言者ヨハネから洗礼を受け、荒野での修行の後、イエスは故郷ガリラヤで教えを説き始める。病人を治し、死者を甦らせるなど数々の“奇蹟”を起こすイエスの周りには、多くの崇拝者が集まるが、その中にヨシュアという若者がいた。彼は、ある”密命“を帯びて、イエスに近づいてきたのだった。イエスを敵視するユダヤ教聖職者たち、イエスを担いでローマ帝国に武装蜂起を企む一派など様々な思惑が渦巻くなか、イエスは自らの死を予感しつつ、聖地エルサレムへと向かう。イエスに心酔するヨシュアは、師を助けようとして事件を巻き込まれ、イエスと一緒に磔にされてしまう──。「イエスは二千年前に生きた情熱的な宗教家です。彼は「自分はいったい何者であるのか」という疑問を宗教的に問い続けます。しかし、福音書の随所に表れるその問いのなんと動揺していることでしょう。時には弟子に向けられるその問いのなんと執拗なことでしょう。「神の子である」と、死に臨んでも断言しておりながら、見えすぎる眼が早くから彼に告知する「逃れられない死」に怯える彼の姿の、なんと弱々しく人間的なことでしょう」(本書「あとがき」より)『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』の偉才・安彦良和がオールカラー400ページで描く、歴史コミックの金字塔!
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