この物語は、とあるクール、いや、クーレストな高校生・坂本の学園生活を綴ったものである――。入学早々、クラスの、いや学校中の注目を集める一人の生徒がいた。その名は坂本(さかもと)。彼にかかれば、ただの反復横跳びは、秘技「レペティションサイドステップ」へと変貌し、上級生からの「パシリ」は、「おもてなし」へとクラスチェンジする。そんな彼のクールな一挙手一投足から、目が離せない。漫画誌ハルタで熱い注目を浴びる人気連載がついに単行本化!端整な絵柄で本物の笑いを生み出す新鋭・佐野菜見のデビュー作。肩パッドを巡る熱いほとばしりを描く読切「肩幅ひろし」を特別収録!
舞台は、1990年神戸市北区。アメリカの郊外をモデルに造られたニュータウン、オリゴン村。裕福な住民が暮らすこの町に、“ひとりの”少年が養子としてやってくる。少年の名は秘鳥(ひとり)。美しく聡明な少年・秘鳥に、園山夫婦は魅了されるが、秘鳥には、大きな秘密と恐るべき目的があった――。スタイリッシュな高校生を描いた『坂本ですが?』から約2年。佐野菜見が描くミステリアスな悪童の物語。
(ハルタ116号)
デビュー前の原稿から『坂本ですが?』『ミギとダリ』のスピンオフまでを収録。急逝した偉才の、成長と輝きを刻んだ特厚280ページの永久保存版。【佐野菜見プロフィール】1987年4月17日生まれ。兵庫県西宮市出身。2010年4月、Fellows! Vol.10A(エンターブレイン)に読切『ノンシュガーコーヒー』を発表し、漫画家デビュー。2011年に読切として発表した『坂本ですが?』が話題となり連載化。同作は、2013年度「コミックナタリー大賞」第1位、『このマンガがすごい! 2014』(宝島社)オトコ編第2位に選ばれるなど注目を集め、2016年にTVアニメ化。2017年7月より、連載第二作となる『ミギとダリ』を漫画誌・ハルタ(KADOKAWA)に執筆。持ち前のギャグにサスペンスとホームドラマを加えた同作は全7巻で完結後、2作連続となるTVアニメ化を果たす。