敦が鈴にいつカミングアウトするのか、このマンガの核はこの一点で、それがいつ訪れるのかを楽しみにしながら読んでいる。 当然、そう簡単にその時は訪れない。このカミングアウトに向けて物語を補完する作業が延々と行われている。 それはそれで構わない。登場人物たちの人間性が回を重ねていくごとに深みを増していくのは良いことだ。 だが、月イチ連載がゆえに進むペースが遅い。 もうそろそろ物語が急展開してもいい気がするが、なかなかそうはならないのだろう。 これは我慢比べのマンガだ。
三代も総理大臣を出した家柄の御曹司議員と元地下アイドルの新人議員が国会を舞台に繰り広げる(おそらく)ラブストーリー! 御曹司は世襲議員で親の背中を見て育ったから世の中にちょっとうんざりしてる系。元地下アイドルは何をするか分からない爆弾娘の予感!彼女がなぜ議員になろうとしたのか気になる… ふたりの出会いがはちゃめちゃで楽しい。道でぶつかって元地下アイドルが両手に持ってた山盛りのアイスを落としちゃったから、御曹司は金で解決しようと千円握らせるんだけど八十円足りなーい!と追いかけてくる爆弾娘。 これは続きが楽しみだなぁ!西炯子さんが政治を斬ってくれるのにも期待大。
年下の天才フレンチシェフと、四十路のコーヒー大好きカフェ店長の恋愛モノ。 こじらせた大人同士の恋や友情がかなりストレートに描かれているため、読んでいて痛々しいところもあり。 カフェの売り上げ不振、運営方針をめぐる対立など、お仕事モノとしても楽しめる。
モテない暗い女子短大生(お嬢様学校)の麗子がちょい悪親父の映画監督と爽やか好青年高校生と三角関係になる話。 素材は悪くないんだけど、パッとしないと周囲から言われすぎて自分を諦めてしまってしまった系の子で、だんだんと殻を破って綺麗になるところは爽快でもある。 三角関係の話も面白いんだけど、麗子がちょい悪親父の映画監督に触発されて新しい世界に踏み込んで行く方の話も面白い。
職を転々として最後の失業保険で風俗に行こうとした28歳の童貞男上田敦に、殺人を犯してしまった友人から「お前しか頼めるやつがいなかった…」と赤ん坊を託される。そして時はすぎ、赤ん坊も立派に15歳の女子中学生になり、ズボラな上田敦に代わり家事全般をこなす可愛く立派な女の子に成長した鈴とたーたんこと上田敦の生活の話。 刑期を終えて、実の父親が来年出所してくるんだけどまだ本当の親は別にいると言えないでいる上田敦の葛藤と、たーたんのことを本当の父親だと疑っていないけどお母さんに会いたくてしょうがなくなっている鈴の思い込んだら突っ走る感じのすれ違いが、時に心温まり、時にハラハラし、毎回頑張れたーたんと思う漫画。そのうちたーたんの恋愛も描かれそうで、そっちも頑張れ!って思ってる。
それまで読んでいた少女漫画、恋愛漫画のどれとも違って、男女が社会的に対等になりきれてない現代において恋愛が人にとってどんなものであるべきか、考えるきっかけになりました。恋と愛をはっきり理解して描き分けている作家さんは今のところ西先生にしか出会ったことないので、衝撃的でした。
ここまで人を深く愛したことってないなぁとつくづく思い知らされました。主人公が仕事をきちんとやってる女性で、恋愛だけで生きようとしてないところがやっぱり西先生の漫画のリアリティだと思います。一気読みしないと続きが気になって苦しくなる可能性があります…。
※ネタバレを含むクチコミです。
敦が鈴にいつカミングアウトするのか、このマンガの核はこの一点で、それがいつ訪れるのかを楽しみにしながら読んでいる。 当然、そう簡単にその時は訪れない。このカミングアウトに向けて物語を補完する作業が延々と行われている。 それはそれで構わない。登場人物たちの人間性が回を重ねていくごとに深みを増していくのは良いことだ。 だが、月イチ連載がゆえに進むペースが遅い。 もうそろそろ物語が急展開してもいい気がするが、なかなかそうはならないのだろう。 これは我慢比べのマンガだ。