なんとなく手にとってしまったのだけど、誇張抜きで秒でもってかれた。 特に2巻のお弁当の話で涙腺は崩壊しました。 全話セリフなしのサイレントマンガ。 絵だけでキャラクターの関係や、背景を理解させるのも上手いし、絵柄にクセがあるけどゴハンは本当に美味しそうで、自分の中にもある原体験に訴えかけてくるから凄い。 誰しも食にまつわる思い出って共通しているのかもと思ってしまった。 どんな状況でも、人は腹が減る。 どんなに悲しくてつらくても、食べれば一瞬でも幸せになれて、生きる活力になるんだと改めて感じました。 全4巻一瞬で溶けて、グルメ漫画としてよりも、自分の中にある人生の大事な1ページを思い出させてくれる作品です。
「ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~」でも書かせていただきましたが、マンガ、広くとって出版業界を知れるマンガが好きなんですよね。 (余談ですが、ルーザーズは双葉社の「漫画アクション」の歴史が知れるので、こちらもおすすめです) マンバさんのレコメンドで紹介され、自分にとってドンズバな内容だっただけに興奮して読ませていただきました。 「週刊少年チャンピオン」の歴代の編集長に、当時のことを語ってもらう形式。 結論からいうとすごく良かった! 秋田書店自らが語るくらいなので、情報として正しさが担保されていることはもちろんですが、何よりこんな本を出すくらいだから皆「週刊少年チャンピオン」の愛に満ちているのがヒシヒシと伝わってきて読んでいて胸が熱くなりました。 特に、名物編集長だった壁村耐三編集長のところは激アツなんです。 「ブラック・ジャック創作秘話」を読んだことある人は、彼の破天荒さ、水虫をマッチで焼く姿が特に記憶に刻まれていると思いますが、本作でも際立ってキャラが濃い。 それだけに、少年漫画雑誌としては後発のチャンピオンを1位まで押し上げた熱量を感じます。 また、当時は終わった人として扱われていた手塚治虫に再起を促し「ブラックジャック」を生み出したのは上述の書籍で知っていましたが、半蔵門病院での手塚治虫との最期のやり取りが本作では載っていて、これには目頭が熱くなりました。(ネタバレなので割愛しますが、あの言葉に人間性の全てが詰まっていると思います。) 暴力的で、破天荒でありながら、情に厚い、ザ・昭和な感じって、自分も昭和な人間なだけに、グッとくるんですよね。 滅茶苦茶な面もありますが、こういう点が、編集部内でいつまで愛されている理由なんだと感じました。 と、壁村編集長の話ばかりしてしまいましたが、他の編集長も特に現代につながる部分は雑誌不況の影響下もあるので、それに抗い試行錯誤していく様は興味深く読ませていただきました。 チャンピオンにかかわらず、漫画、作品づくりに関わる人の思いや情熱に触れたい方はぜひおすすめしたい作品です。 全部「人」がつくっているんだと再認識させてくれます。
週刊少年チャンピオンの50周年を記念して、歴代編集長ごとの裏話を交えつつ歴史を振り返る的なマンガです。 こういうマンガ業界の裏側を描いたものはマンガにしろ文章にしろ結構好きで読ませていただいてるので、こちらも早速読みました! 実在の方々を題材にした物語なので、ありもしないことは描けないとは思うのですが、もう少し色々なマンガ家さんのエピソードを中心に絡ませて描いたらもっと面白くなったような気がします! ただ、チャンピオンはあまり雑誌自体は縁がなかったのですが、その裏側を知れて良かったと思います!
紙の本を持っていたのだけど、電子書籍で買い直すつもりで手放してしまい後悔した。2021年10月に電子書籍の販売が終了していることに気付かず、買い直そうと思ったときには後の祭りだった。電子書籍はこういう事が起きるから100%信用しきれないんだよなあ…。(常々思うことだけど、新刊と同じように、配信停止になった本もちゃんとお知らせしてくれる仕組みがほしい) https://www.shonengahosha.co.jp/book_Info.php?id=8557 収録されている32編の中で、特に傑作と名高い「クジラベーコン弁当」の話だけは何とかしてもう一度読みたい。やっぱり古本で買うしかないかー。
訳ありの人たちが暮らす昔ながらのシェアハウス・コトブキ荘。 現代のお話なのにどこか懐かしく、優しい気持ちになる作品です。 お肉屋さんのコロッケにキャベツだけの炒めもの、卵を落としたみそ汁。第一話に登場するご飯に心を掴まれました。 手が込んでるわけではないけど、お家ご飯らしいあたたかさに溢れた献立。なぎささんが思わず泣いちゃう気持ちがわかります。 年齢も性別も境遇も違うけれど、コトブキ荘のみんなは家族なんですね。 干渉し合わないのが美徳とされる世の中になってきましたが、人と人との繋がりが強い関係性も素敵だなあと思いました。
「魚乃目三太先生がSF!?」とびっくりした新連載。 「Emazom」の従業員らしきおじさんが宇宙船内でお湯を注いでラーメンを食べようとするだけの話。 1話の最後のページで乗っている宇宙船が思いっきり破損しているのが明らかになるのが不穏…。今後どうなっていくのでしょうか。
もっちもちのでかい猫がラーメンを食べ歩きしてます。 人よりたくさんフーフーしながら、幸せそうにラーメンをすする姿がたまらなく可愛いです。 猫ちゃんが訪れるのは実在するラーメン店で、お店の歴史やご主人の半生などもしっかり描かれています。 悲しみや苦しみを乗り越えて人々に愛されるラーメンができたんだなあと胸が熱くなります。 歴史を知ると猫ちゃんの表情もより幸せそうに見えてきます。 巻末にSUSURU TVとのコラボ漫画がありますが、SUSURU TVに猫ちゃん出てくれないかな……動いてるところが見たいので猫ちゃん実在しててほしい!
魚乃目三太の食い物のマンガたまに読みたくなるので買った。奥さんに先立たれた売れない落語家とその娘が小料理屋を営業しつつ落語に絡んだ内容が展開される。落語がわからなくても単行本だと最初に今回の話に絡む噺の説明があるので問題なく楽しめる
旅グルメいいなあ…。 日帰り出張だから旅情なんてものはないけれど、新幹線でご当地の駅弁とお酒を楽しむ時間はとってもうらやましい。 駅弁って不思議なもので、お家で食べるとわりとただのお弁当なんですよね。美味しいは美味しいけど。 やっぱり移動中に旅気分込みで味わうのがいちばん美味しい気がします。 博多の明太子弁当めちゃくちゃ美味しそうだなあ…旅したいなあ…。 旅行に行きたいけどなかなか行けないし、外食もままならない今だから漫画読んで旅気分を味わいましょう。
実家に帰れない年末年始を過ごしているせいで、こういうノスタルジックな漫画を読みたくなる今日この頃。 誰かに作ってもらったお弁当はあたたかく、ひとりで食べるお弁当はちょっとさみしく、なんでか知らないけどいろいろな思いを馳せて食べるのがお弁当なんだよなあ。 この手の短篇集は魚乃目三太先生作品がだいたい入ってるので間違いなくノスタルジーに浸れるんですよね。
なんとなく手にとってしまったのだけど、誇張抜きで秒でもってかれた。 特に2巻のお弁当の話で涙腺は崩壊しました。 全話セリフなしのサイレントマンガ。 絵だけでキャラクターの関係や、背景を理解させるのも上手いし、絵柄にクセがあるけどゴハンは本当に美味しそうで、自分の中にもある原体験に訴えかけてくるから凄い。 誰しも食にまつわる思い出って共通しているのかもと思ってしまった。 どんな状況でも、人は腹が減る。 どんなに悲しくてつらくても、食べれば一瞬でも幸せになれて、生きる活力になるんだと改めて感じました。 全4巻一瞬で溶けて、グルメ漫画としてよりも、自分の中にある人生の大事な1ページを思い出させてくれる作品です。