・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 各巻ごとに主人公の方向性が変わっていくからちょいとわかりにくい面もあるが俺は好きだな。深く考え始めると色々気になるから楽しむ程度ぐらいでいいかな ・特に好きなところは? マジなのかギャグなのかがわからんところ。あと先生 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 少し文字が多い気もするがおすすめです。「カルト集団の本質は一発逆転です」のフレーズを思い出したよ。
完結を迎えた4巻、なんだかもう、笑っちゃいました。 何が真実なのか!ディープステートとはなんなのか本当に存在するのか!渡辺は何をしでかすのか!とかゾクゾクしながら読み進めた結果、笑っちゃいました。 しょうもないオチがあるってわけではないですし、最後まで考えさせられる側面もたぶんにあるし、人々の生き様みたいなことに思いを馳せたりもするんだけど、なんというか、最後にシンプルな清々しい一つの真実を突きつけられ、笑ってしまいました。 仮に我々が陰謀の中で生きていたとしても、それでも寄る辺にし得る真実は一人一人の中にあるんだなと。そしてそれは難しく考えるまでもなく、笑っちゃうほどわかりやすく目の前にあるんだなと。 奇才ですね。
「チ。」にも通ずる思想を主題にした作品。信じる心の強さと怖さを感じます。マルチのセミナーに参加する人も、福祉サークルやNPOに従事する人も、陰謀論にとらわれる人も、同じ心理状態にあるよう。 渡辺がFACTに近づいて以降、この話はなんなのかよくわからない感覚で読み進めてしまいました。夢オチがくるんじゃないかのような、と疑いながら読んだ印象です。渡辺、本気で言ってんのか!?と。一方で、すべてお金で換算される価値観を否定しているシーンでは、確かにそうだよななんて共感しちゃったりして、という意味で思想の形成過程を体験したようで怖さを感じました。 3巻の終わりに、「次号完結!」とありましたが、ほんとに完結する?あと1冊でこの状態からまとめられる?!というのが率直な感想。1巻最初のシーンなんかいまだに全く繋がり見えてこないし、疑心暗鬼マンガです。 とても面白いです。おすすめです。
自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。
※ネタバレを含むクチコミです。
漫画好きお笑い芸人が勧めていて、読んでみた。 面白かったのだが、場面展開が激しかったイメージ。 新刊が出た時とか、思い出したように戻ってきて読んでも…アレ?的な、私は着いていけず、そのまま興味も失ってしまった。
今まで当然のように習って来た事が、いろんな人の経験や意思があって自分の知識の一部になってると考えると中々考え深いものです。 今までにない視点の漫画。 令和に入ってからの作品で圧倒的に面白かったです。 作者もまだ若いのでこれからの作品も楽しみです。
アニメ化も発表された『チ。』や、『ひゃくえむ』の魚豊さんによる待望の最新作1巻が発売されました。 今回は、いわゆる「陰謀論」マンガです。単体でも挑戦的でまさに現代に相応しいテーマなのですが、それを『チ。』の後にやる。人間の知的探究心がいかにして世界を切り拓き動かしていくかという物語をやった後に、それが間違った方に転がったらどうなるかという危うさを描く。素直にすごいな、と思いながら1話から楽しみに、一方で恐ろしく思いながら読んでいました。 現代社会には、情報が蔓延しています。し過ぎています。現代人が1日に触れる情報の量は江戸時代の人間の1年分・平安時代の一生涯分に相当するとか、2002年のインターネット上の情報を10とすると2020年の時点ですら約60000になっていて今も加速度的に増え続けているなどと言われます。 コロナ禍にあっても、不安や困窮から冷静な判断をしにくくなっている状態で玉石混淆の情報が錯綜し、何が正しく何が間違っているのか多くの人が惑う中で分断や対立が起こってしまいました。最近急速に発達しているAIによるフェイク動画や画像なども今後はより氾濫していき、ますます真実を見極めるのが難しく、大事な時代になっていくでしょう。 そんな情勢下において、この物語で語られることは非常にクリティカルです。人は、他の人が気付いていない真実に自分だけが気付いているという甘美な果実の旨味からはなかなか逃れられません。 本作の主人公である渡辺は非正規雇用のいわゆる社会的弱者ではありますが、小学生のころの成功体験を基に論理的思考をする癖をつけてきた人物です。そんな彼が、いかにして陰謀論に堕していくのか。社会から受け入れられてこなかった人間が、少しでも自分を肯定してもらえるとどうなるのか。 そこには、現代社会や資本主義の、あるいは人間自体の構造的な脆弱性があります。そして、その脆弱性を利用して利益を得ようとする悪意が必ず存在し、そこも実に巧妙に描かれます。 客観的に離れた立場から見ている分には論理的な矛盾なども冷静に指摘できるものですが、いざ自分がその場で肉体的・精神的・経済的に弱まって判断力が低下した状態で同様のことをされた際にどうなるかと考えると、誰しもが自分は絶対大丈夫などとは決して言えないのではないでしょうか。 確かに女の子も出てくるのですが、この作品をラブ「コメ」と言ってしまうのはあまりに救いがなさすぎる気もします。読んでいると、共感性羞恥に近い諸々の感情も生じてきます。それでも、圧倒的に目の離せない筆力は流石の魚豊さんです。 反面教師として、戒めとして、大事なことが記されている物語です。
なんか良い
チ。が好きで、試しに読んでみたが魚豊さんの漫画はやっぱり面白い。 シンプルな言葉がズンと来る感じが、重たくて良い。
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 各巻ごとに主人公の方向性が変わっていくからちょいとわかりにくい面もあるが俺は好きだな。深く考え始めると色々気になるから楽しむ程度ぐらいでいいかな ・特に好きなところは? マジなのかギャグなのかがわからんところ。あと先生 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 少し文字が多い気もするがおすすめです。「カルト集団の本質は一発逆転です」のフレーズを思い出したよ。