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冬虫カイコ
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冬虫カイコの作品の感想・レビュー
冬虫カイコ
ふゆむしかいこ
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冬虫カイコの作品の感想・レビュー
5件
小学生と研修医のお兄さんとお母さん
土曜日の三重奏 冬虫カイコ
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たか
※ネタバレを含むクチコミです。
仄暗い世界の言語化と、奇異な縁の美しさ
回顧 冬虫カイコ作品集 冬虫カイコ
兎来栄寿
冬虫カイコさん初の商業作品集。女性同士の関係性を主軸とした話が中心となっており、仄暗さがあるのが特徴となっています。 私は冬虫カイコさんの鋭利な眼差しによる世界の切り取り方が好きです。 例えば、webでも大いにバズったこの短編集の1作目「帰郷」の冒頭。従妹の葬儀のため数年ぶりに帰ってきた故郷でタクシーの運転手に行き先を告げただけで悼句を返された時に出る 「半径数キロメートルの円の中で すべてが進行し すべてが共有される だだっ広いくせに狭苦しい社会」 という息苦しい田舎の閉塞感への端的な表現。 こうした良さが随所に見られます。多くの人が抱いたことがあるであろう何とも形容しがたいモヤッとした想いの見事な表出など、マンガによる抽象概念の言語化に非常に長けている方だと感じます。 「きずあとに花 第2話 ふたりの色目」も6万RT・20万いいね以上されたお話ですが、個人的にも特に好きです。「かわいい」という言葉にトラウマのある年配の古文教師と、何かにつけて「かわいい」を連呼するギャルの物語です。 描き下ろしの「刺青」もそうですが、普通に生きていれば交わらない者同士が偶然の縁で美しく結びつく瞬間が謳うように描かれており、沁みます。 劣等感や嫉妬など負の感情に苛まれる主人公たちは、他の物語であればそんな感情とは無縁の主人公に隠れた脇役だったかもしれません。そうした陰の存在に寄り添い、こうして巧みに物語化する冬虫カイコさんの手腕。 そして、そんな感情も清濁合わせていつか懐かしく回顧する日が来るのかもしれない、と本を閉じてタイトルを見返した時に思います。 良さに嘆息しながら今後の作品も楽しみに待ちたいです。
上京した人には思うところあるだろう
帰郷 冬虫カイコ
hysysk
広告で見かけて気になった。42ページ110円(税込)で気軽に読めるのもいい。家父長的な価値観、閉塞した田舎って嫌だよねというのは上京してきた地方生まれ地方育ちとして共感できる。 しかし、その見方もかなりステレオタイプで、正直違和感の方が大きくなってきた。例えばこの主人公だって、葬式に参加しただけで、その準備や片付けには関わっていない。自分もある種の特権的立場にいて、他の誰かが代わりにやってくれているのだという認識は持っておいた方がいいと思う。
呪い
母と姉【単行本版】 冬虫カイコ
野愛
重苦しい空気が漂う。思わず息を殺してしまうような、緊張感。 「みっともない」が口癖の厳格な母が亡くなった。 光のない真っ黒な目で描かれた姉妹の表情からは、悲しみも喜びも読み取れない。 母からの抑圧から解放されてもいいはずなのに、呪いのように絡みついて離れない。 家の中のことは外からは見えない。家族から教わったことは常識として自分に染みつき、他者とは比べにくいから間違っていたとしても気づけない。 気づいたときには逃れられない呪いとなってしまっている。 救いのないラストシーンの様だけれど、あれは呪いを壊すための行為なんだと思いたい。救いなんだと思いたい。
#1巻応援 こ、怖い。
母と姉【単行本版】 冬虫カイコ
Pom
率直な感想。怖っ。 母親が亡くなった後の姉と妹と父の家族話。 みんな、お面を被ってて、上部だけの関係。 姉妹の会話に感情がこもってなくて、初めまりからずっと同じ温度感。 ただ、どんな終結を迎えるのか気になってしまう、不思議と引き込まれる内容になっていると思った。
冬虫カイコ
ふゆむしかいこ
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