「紙版で読むべき」な漫画ってありますか?大庭賢哉先生の『トモネン』は、カバー穴空き加工+表紙四色刷りで面白いです!因みに名和田耕平さんデザイン。 https://manba.co.jp/boards/85190 あと、同じ大庭賢哉先生の『郵便配達と夜の国』『屋根裏の私の小さな部屋』は、ハードカバー上製本で、上等な児童書の趣。こちらは名久井直子さんの装丁。 https://manba.co.jp/boards/114520 https://manba.co.jp/boards/114522
小学校低学年が読んで面白い漫画大庭賢哉先生)などはいかがでしょう? 大庭賢哉先生は、児童書の挿絵がメインの先生で、親しみやすい絵で日常とファンタジーの間を描く作品は大人も必読の作品です。 3冊ある単行本の中で、郵便配達〜は一番平易だと思います。 漢字の振り仮名がないので、そこはフォローが必要です。 もし児童文学的なものがお好きであれば、ご自身で楽しんでからお子様に差し上げるのもよいのでは?
マンガ以外のマンガ家の仕事まとめ大庭賢哉先生(シノダ!シリーズ、ティーン・パワーによろしくシリーズなど)は、漫画作品も描かれています。単行本も3冊あります。 私にとっては漫画家さんが挿絵に進出した感覚だったので、こちらで紹介させてください。 https://manba.co.jp/authors/19162
書籍で好みの挿絵に出会うと、いっその事、この絵で物語を漫画にしてくれたら、と思う事がある。 大庭賢哉先生の挿絵のお仕事は、物語を邪魔することなく、不思議な空気感やワクワクする世界観を伝える。しかし反面では、この絵で物語世界の空想が動き出す程の、強い魅力を持っている。 その魅力を漫画として(あのユリイカに!)連載し、単行本にした青土社の慧眼!名久井直子氏の端正な装丁に包まれ、送り出される世界観は、子供目線から見た世界の裏側、秘された真相、空想と現実のあわい。鋭く根源的な発見と、優しい読後感に満ちている。 その画面の質感と、闇と光のあわいを見据える表現は、例えば五十嵐大介先生や漆原友紀先生と比較されてもいいかもしれない。 今後も独特なポジションでの漫画表現を、見続けたい。 ●おるすばんと嵐 お母さんは僕より先に死なないよね?嵐の中、僕を脅し、唆す声に負けない! ●猫のリリー 気に入った猫を、結局飼わなかった。後日、その猫が友達に飼われたと知る。自分が選んだかもしれない可能性。 ●小人の小人の話 現れた小人には、さらに小人がいる。全ての小人にはその小人がいる?嘘だ!証明して! ●斜め前のヨシムラさん 学校でも家でも空想逞しいヨシムラさんは、嘘つき扱いされがち。彼女の空想に寄り添い、現実に繋ぎ止めるのは私だと、ぼんやり気付く。 ●ひみつのへや 引っ越しが悲しいタカコが、新居の自室を開けると……ここ前の家だ! ●となりのカナちゃん 僕は家族と似てるよね?クラスの女子に一番似てると言われ、不安になる。 ●かえりみち 公園に最後まで残っている転校生は、本当に家に帰ってる?みんなは? ●わたしの日 成長していく自分の、内面の成長を感じられず、落ち込む。周囲の方が変わっていく気がして……。 ●鳥の世話 学校で飼育する九官鳥の、本当の名前を巡る、飼育委員の女子と、二人の男子のお話。 ●朝の夢と夜の風 はじめて海に入る前に、母を振り返り安心するように、はじめての恋に踏み込む時、振り返る。 ●カミナリを捕まえる話 雷が落ちると言うなら、拾える筈じゃない?完全武装で嵐の中へ。 (画像は137ページより引用)