2018年に逝去された怪奇漫画家・吠夢先生が遺した本格ホラー短編集。どの作品も手が込んでいて、普通のホラー漫画では終わらせないという気概を感じた。これほどホラー向きの絵が描けて、人間心理にも通じていたとは。生前に報われてほしかった。
2018年正月、吠夢と書いてポエムと読む1人のホラー漫画家が亡くなった。 第1話を書き上げた後、遺作となってしまった作品。亡くなったことがメディアでも取り上げられ話題になった。 食い詰めた漫画家が、生活保護を受けに行くという内容のストーリーだが、追い詰められた男の切実さが非常によく描かれていて、なかなか読むのが辛かった。 また本作とは別に、コアマガジンの雑誌で追悼漫画が載っている。 『ゴミ屋敷で孤独死した本誌漫画家「生ポのポエムさん」で訴えたフリーの現実』というタイトルで、編集部の視点から見た、吠夢先生の晩年が描かれている。作画をされた子原こう先生はどんな気持ちでこれを描かれたのだろうか… 「まんがこれが現実貧しい日本 みんな結局、無関心」 (コアコミックス No.541 - 2018/7/30) 興味のある人はこちらも併せて読むといいだろう。
2018年に逝去された怪奇漫画家・吠夢先生が遺した本格ホラー短編集。どの作品も手が込んでいて、普通のホラー漫画では終わらせないという気概を感じた。これほどホラー向きの絵が描けて、人間心理にも通じていたとは。生前に報われてほしかった。