いやー、すっごい面白かった! 好みど真ん中☆ コミカルな青春ミステリーなのですが、ゆるい絵とシリアスな展開が絶妙なバランスで噛み合ってる。あとキャラがめちゃめちゃ可愛くて、ラストはきゅんとさせられて、たった二冊で濃厚な時間を過ごさせていただきました。心のバイブルになった。ごちそうさまでした。
まだ1巻なのか〜 早く次巻が読みたいです。 「あの人は本当は怒りたいんじゃないの?」とか、直達くんはいい子ですごく空気を読む子ですね。 個人的にニゲミチ先生が毎回面白くて好きです。
両親は駆け落ちしてもいいけれど、雨は降っていたほうがいい。 田島列島の約5年ぶりとなる新作は、いきなり非常に印象的な雨のコマから始まっている。しかも、その雨を介して、人と人とが出会う。降りつのる雨は街を浸して、水たまりには雨の波紋が幾重にもひろがり、濡れしきる道路は自動車のヘッドライトから伸びる二つの閃光のひかりを反射している。 およそ何年もマンガというものを読んできたけれど、ここまで明確な雨、降っていなければならない雨、人と人とが出会うべくして出会う雨というのを私はほかにあまり知らない。因縁のふたりはこの雨を介して邂逅することになる。始めはふたつだった傘が、今度はひとつになり、さぁ未来はどうなるのか。それは私たちには及び知らないことだけれども、邂逅のたびに降るこの雨が、どうやら海に向かって流れることだけは確からしい。
ここ数年で「PC的に優れている」だとか「PCをクリアした作品」だとかいう物言いをよく耳にするようになりました。PCとは無論、ポリティカル・コレクトネスのことですが、これと同時期の作品では映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」がきわどいテーマを扱っているのにも関わらずPC的に良かったと称賛されていました。近頃は、逆に、このPCを 大きく逸脱すると消費者(はたしてそれは誰?)から大量の苦情が寄せられ、結果、作者が作品を取り下げるなんてことも珍しくないですね。 PC的に優れた作品は本当に優れた作品で、そうでないものは規制すべきなのか、という議論は、本居宣長の「政のたすけになる歌もあるべし 身のいましめとなる歌もあるべし また国家の害ともなるべし 身のわざわいともなるべし それでも人間の真実が描かれれば、芸術であり文化・・・(要約)」この言葉に委ねるとして、さて、「子供はわかってあげない」はPC的に優れた作品のひとつであると思います。 では、このマンガに魅力があるのは、はたして、PC的に優れているからなのでしょうか? 声を大にして言いたい、答えは否!!! もちろん魅力を底上げする要素のひとつにはなっているかもしれません。ただ、このマンガを読んだ人は誰もが物語終盤の「○○くんがすき」に大きく心を揺さぶられるはずなのです。探偵をやっている女性になった兄だの、本当の父親を探しに行くだの、新興宗教だの、大金が行方不明だの、いかにもPC感覚が必要そうな小話を散々盛り込んだ最終着地点が、ただただ好きなひとに「すき」ということを伝えるだけなのです。 なぜ、「~くんがすき」だなんて掃いて捨てるほどありそうなマンガのセリフにここまで感動するのか。それは、このマンガには、人間の、青春の、真実の一コマが瑞々しく描かれているからなのではないでしょうか。
『子供はわかってあげない』の田島列島先生4年ぶり新連載、別マガで『水は海に向かって流れる』 受験で入学した高校へ通うにはおじさんの家の方が便利だったため実家を離れそこで暮らし始めるが、行ってみるとおじさんの家は空き部屋を複数人に貸している下宿だったので、個性的な住人と交流をすることになるのだった。 という感じのいわゆる下宿ものの話かな?とまだまだどう転ぶか分からない1,2話目。 でも待ちに待った新連載で嬉しい。 同居人である26歳OLの榊さんが、過去にすこし関係していて不穏さが漂ってたり、主人公の少年が絵を描いてたけど受験でやめたっぽいような軽いフリがされているので、部活でどうなっていくのか気になるところ。 ちょいちょい挟まれる小ネタのようなものがいい。 「ポトラッチ」なんて文化初めて知った。 またほんのちょっとした人物の所作が美しくて愛おしい。 主人公もわりとのんびりしているようなのでゆったりとした気持ちで読めるのがうれしい。 どうやら次号3話目で下宿の登場人物が勢揃いするっぽいのでそれも楽しみにしつつ、猫の話で可愛い子と簡単に話せてしまった少年の学園生活やいろんな大人に囲まれた下宿生活がどう人間関係や成長に関わってくるのか、思わぬ事実を突きつけられたときどう反応するのか、楽しみ。 タイトルからして、なんでも最終的にはいくとこにいく、なるようになるという暖かく緩い感じなのか。 下宿とか寮のような共同生活を描いた漫画は好きなのがちょいちょいある。 『めぞん一刻』、『ツルモク独身寮』、『僕らはみんな河合荘』、『椿荘101号室』、『公園兄弟』、『ゆうべはお楽しみでしたね』などなど。 最近出たものだと『コノマチキネマ』とか。 やはりどれでも描かれるのは個性的な住人との交流とその悩み、絆、助け合い。 かつての昭和的な下宿ではそういったことが当たり前であったわけだけど、現代において下宿というものは果たしてそこまで機能しているのか。 というのも、僕は何年か前まで、風呂無しトイレ共同の古い下宿のようなところに住んでいて、1階が大家さんで2階に4世帯しか入っていない古き良き木造の家だった。 住民同士の季節の変わり目などのイベントでの交流を期待したりもしたがそういったことは全くなく、男女の出会いを期待するも住んでいたのはずっとむさい男ばかり。 壁が薄いので、隣のおじさんがトイレに立ってじょぼじょぼーっとおしっこの響きで目が覚めることなどしょっちゅうだったけど、常に何か音が聞こえることもあって一人で寂しいという感覚はずっとなかった。 住み始めて約5年で、夏にエアコンが無いから暑くて死にそうという理由から退居したが、結局最後まで共同の靴箱がある玄関にはあった大きい黒板が使われることはなかった。 こういった漫画の、ある種、下宿や共同生活の理想像を描いてくれるのは嬉しいし大好きだが、現実とは微妙に乖離した神話だよなーという諦めもあります。 下宿生活ファンの方は、実践にはぜひお気をつけ下さい。 漫画と全然違うことばかり書いてしまった・・。
絵が独特なので好き嫌いが分かれるかも知れませんが、ストーリーは緻密で秀逸です。上下巻なので1時間ほどで読み終わりますが、とにかくイイものを読んだ気持ちになれます。 サクちゃんは水泳部だから髪が茶色いんだろうなあ。 海辺の家、商店街などシチュエーションが少しジブリ映画っぽいと感じました!
いやー、すっごい面白かった! 好みど真ん中☆ コミカルな青春ミステリーなのですが、ゆるい絵とシリアスな展開が絶妙なバランスで噛み合ってる。あとキャラがめちゃめちゃ可愛くて、ラストはきゅんとさせられて、たった二冊で濃厚な時間を過ごさせていただきました。心のバイブルになった。ごちそうさまでした。