仕事ができて男にも困らない。男はからだだけで充分、束縛する男はいらない。自由を満喫していた城下繭子を突然襲った発作。割りきりの男・望とセックスしていれば発作は治まる、望と結婚したらこのパニック障害のようなものも治る――繭子はいつしかそう考えるようになっていた。けれど望はつき離す。かつての繭子のように。依存する、自分がなりたくなかった女になってしまった繭子は!?
「料理のちょっとした盛り付けのこつは?」「雑な茶碗蒸しの作り方」「内田春菊流着物の着方!」「閉経の対策法とは……!?」などなど、生活をちょっぴり素敵にする方法や、世の中の悩み事への知恵は、”熟女”の経験に頼っちゃおう! 「私たちは繁殖している」「南くんの恋人」「がんまんが」などでおなじみの著者ならではの視点とテクニックで送る、日常お役立ちコミックエッセイ!
男相手に身体を売る男たち―― モンは深く考えず身体を売り続けていた。ある雨の日にナゾの美少年を拾うまでは。無職で金もないその少年は自分も身体を売りたい、モンが仕事するところを見せてくれと言う。客に相談すると客は異常に興奮した。少年と話しながら、モンは少しずつ身体を売る自分について考えるようになっていく。
クラブ・シンガーのリラの前に、ある日現れた19歳のヤマト。年下のヤマトに次第に心惹かれていくリラの気持ちをビビッドに描く『スウィーツ』、女性編集長と年下のライターとの不可思議な二転三転する性の世界を描いた『彼のくれた毒』ほか、朝倉世界一との合作2篇を含む、内田春菊のコミックワールド全14篇。解説・南伸坊
生まれたばかりの仔猫が一匹いない。台所に行くと見たこともない大きな鍋で何かを煮込んでいる最中。蓋を開けると……という夢を見た女。彼女に迫る恐怖を描いた表題作「仔猫のスープ」ほか、不倫相手との関係に干渉する母と、その娘の関係を描いたサイコホラー「盗聴」など、男女の心の奥底を見据えた作品集。<収録作品>盗聴あなたは特別After You’ve Gone仔猫のスープ真昼の幽霊生まれた子ども
高校一年生の新恋くんは思春期まっただ中。同じクラスの名女川友桃と「付き合う」ことになるが……?表題作「しあわせのゆくえ」他、ある“秘密”を抱えた主婦の心理状態を巧みに描いた「サマータイム」など、内田春菊ワールドが楽しめる短編集。<収録作品>しあわせのゆくえトモザワミミヨの夏嫁の悲しみ里加の白い脚サマータイム緑ちゃんが怖い
“現代”を生き抜く都市生活者たちのライフ・スタイルをビビッドに描きながら、平凡でいてごく普通に日々を送る20人のヒロインたち(もしかしたらあなた自身かも?)のそれぞれの『ロストバージン』物語をスタンダード・ナンバーのタイトルにちなんだロンド形式で綴る内田春菊、青林堂時代初期の傑作短編集。
著者がデビューした直後に発表した漫画を集めた鮮烈なる処女作品集。後の傑作『南くんの恋人』の「ちよみ」ちゃんが初登場する「言いなりになりたい」や、不思議な男どもの出現で困惑する「ヘンなくだもの」、人の心が読めてしまう「哀愁のまちこロール」、おなじみ四コマ漫画シリーズなど、内田春菊の原点がここにある。
「あたしは顔はかわいいけど、ものすごっくいじわるな女です。とくに男の人を傷つけるのがだあいすき。あなたにも男の傷つけ方をお教えするわ」5ページ程度で、思いもかけないオチを見せてくれる短編「ヘンなくだもの」シリーズ。可愛い女の子達に癒されるのもよし、登場人物の人生観に共感するのもよし。可笑しくて、ちょっとHな連発コミック!
クラスメイトと名乗る女子から貰ったチョコレートを食べた水島樹権(じゅごん)。翌日、彼の身体に異変が……(「吸血少女」)。仲良しの男女グループの中で、唯一実家住みの女子大生が抱いた違和感。その正体とは……(「真相」)。吸血鬼、フランケン、幽霊などの怪異を取り扱ったものから、人間の心の深淵を暴くサイコホラーまで、幅広い「恐怖」を扱った内田春菊渾身の作品集。<収録作品>吸血少女少女フランケン恐怖三話真相わたしというにんげん不幸の足音ブルイ・ドンかいだん奥さん渡辺です
一生しごとを持っていたいきもちをわかってほしくて、私は思わずききかえした――。男の勘違いに幻滅したり、それでもやっぱり恋したり。既成概念にとらわれず、自分にとって大切なものを直感的に選びとっていく女性たちの、辛口な恋の物語。キャリアウーマンの心の揺れを描く表題作「凜が鳴る」ほか11篇。解説・友沢ミミヨ
新入女子社員はかわいくて、元気で、天然で、シーラカンスに乗っていた!? シーラカンスOLの周りで巻き起こる同僚や自身のささいな悩みや問題、日常社会における疑問などを、ゆる~くもざっくりと、無邪気かつ理不尽に切り捨てる、内田春菊の才気あふれるちょっぴり不思議でシュールな4コマ漫画!
内田春菊の4コマ漫画はこんなにも刺激的で、嘲笑的で、直情的で、妄想的で、超越的なのか!! エッチな女を落とそうと努力する男の苦悩を描いた表題作「四つのおねがい」他、「シーラカンスバカンス」「情状酌量仮春菊」「日常くん」「せっくすなどのこと」など20篇を収録! 内田春菊の4コマ漫画への愛情をぎゅっと濃縮した幻の作品集!
強気で周りをバカにしつつも一晩だけならとセックスを重ねつづける女、片思いの相手への純情と妄想が交錯する女、酒に負けて男と寝る女、手芸が得意な少女趣味の女、生理休暇を手に権利をふりかざす女、常に苦労人に見られてしまう女、社内恋愛で別れた男を狙う同僚の処女、世間知らずのお嬢様すぎる主婦、不倫をきっかけに色気を増していく女、旧知の車のセールスマンに肉体をむさぼられる女……。さまざまな女たちが抱える、さまざまな一身上―― 内田春菊のセンスが輝く、珠玉の短編集。
家事手伝い、専門学生、フリーライター、OL、芸能事務所…… 人には言えない事情を抱えながら仕事に、プライベートに生きる女たち。その背後に広がっているのは、甘くてビターな世間体――。女11人の本音と嘘を内田春菊ならではの感性で届ける表題作ほか、日常に潜む恐怖を描く「私が何をしたっていうの」、フリー娼婦の憂鬱な日々「神さま嘘だと言って」、男に奔放な天然不思議ちゃんOLの真理「愛を知る日まで」を収録!
新しくやってきた美術部の美人顧問・片瀬に恋した男子中学生・溝田。高まる性的な妄想は欲求不満へと変わり、そのはけ口はウブでやきもち焼きな彼女・尾上へ何度も向かうが解消されないまま悶々とする日々。一方で、移り気な溝田に対して、日増しに尾上の不安と嫉妬は増幅していく。そんな中、片瀬にヌードモデル経験があるとウワサで知った溝田はついにこらえきれなくなり……!? 内田春菊が描く、思春期の混沌。
元ホステスの小説家篠原(しのはら)はある日、友人の結婚祝いにホストクラブへ。夜の街を知り尽くしているハズなのに、ハマってしまったのはなんと天然系ホスト!? そして、自宅に待つのは同居人のヒモ男。愛は売り物。本物以外なら何でも揃っています。内田春菊・待望のエロティックラブストーリー。
セクシーだけどちょっとお間抜け、笑えるコミック! 「私の名はシシィ。はっきり言ってセックスのことしか考えていないナスティ・ガール」。からだをくねらせ、夜の街を歩いていたが……。頭はやらしいことではちきれそう! 巨匠・内田春菊が贈る、エッチで笑える新感覚コミック!!
男でもあり女でもある…両性具有。不思議な魅力を持つ花房。その魔性にまわりの誰もが虜になっていく。複雑な人間関係に揺れる人々…性差を越えた人間の深淵に迫る話題騒然超人気異色シリーズ。第1巻!!
わたしは本当は「誰」? 家族をめぐるせつなく温かい物語。女子高生のキサラはある日、自分のノートに書かれた不可解な落書きを見つける。いったい誰が書いたのか…。もしかして、自分が知らないうちに? 表題作のほか、人と人とのつながりの危うさを描く7作品を収録。
私はジジ。繁殖期を迎えた女。待望の妊娠、そして出産。自然なことだと思うのに、なぜか世の中にナゾは多い。会陰切開をしないと子どもは産めないの? 母乳をあげると乳房は垂れるしかないの? 母親学級って行かないとダメ? 腹帯をしないとなぜ叱られる? 妊娠、出産の代わりに失うものはあるのか? 予備知識ナシで当たって砕けてまた立ち直る、痛快妊産婦物語。なぜかベストセラー、さらにドゥマゴ文学賞受賞! 生命と医学の謎に無知のまま挑む問題作、第1弾が待望の電子化! 現在の生活と心境を描いたあとがき付き! ※本作は『私たちは繁殖している』(ぶんか社版)と内容が一部重複しております。お買い求めの際はご注意ください。
友人が営む女装パブに行ったボーイッシュなOL・真理模は、そこできれいな常連のゲイボーイ・英明と出会い、キスを交わす。男に間違われながら、しかも、同僚になるとも知らずに……。キスを重ね、セックスを重ね、真理模の思いはもっともっと深く、壊れるほど愛されたい欲望へと変わり、行動と感情は振り回されていく。素直になれない女のリアル、年下女装男との数奇な愛の行き着く果てを、内田春菊が鮮やかに描く!
私にとって「家庭」の形を好み、それらしく振る舞おうとする人はナゾの存在だ。自分がもともとそういうのの壊れたとこで育ったからかも知れないが、「家族を守る」とか言われると、守るって何だ?とか思っちゃう。わざわざ言葉で自分を奮起させなきゃいけないんだろうか……。「家族とは?」内田春菊が描く最初で最後の家族ものコミック!
するときもちいい。求められると安心する。生きていてもいいというきもちになるみたい……。両親を失い、兄夫婦と暮らす高校生、みどり。家も、学校も、うっとうしい。おし入れの中だけが、保健室のベッドだけが、安心していられる場所のような気がする。そんなけだるい日々のなか、みどりは誘われるままにひとりの少年と関係を持つ。刹那的なつながりであってさえもひそむ温かさ。それを切実に求めようとする心……。微熱のような倦怠のなか、開かれていく性を描き、圧倒的な支持を得た問題作! ※本作は『物陰に足拍子』(実業之日本社版)と内容が一部重複しております。お買い求めの際はご注意ください。