冬の動物園」(作画・谷口ジロー
作者の谷口先生の半自伝的漫画かと思わせる内容で、
昭和40年~42年にかけて、一人の青年が色々な人に触れて
就職→転職して漫画家アシスタント→自作デビュー
をするまでの物語。
第一話で冬の動物園での印象的なシーンがあり、
ラストも冬で終わる。
冬を舞台にした漫画には寒さとの対比で暖かさがより強調される
感じの漫画が多い印象があるが、
この作品は、いかにも谷口ジロー先生適。
冬の凛とした寒さのなかで、その寒さを凌駕するとかの
力強い燃えたぎる炎のような熱さではないが、
寒くてもけして冷え切り消えることのない
小さくても強い熱さが誰の心にもあることが
伝わってくる感じがする。

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冬の動物園

冬の動物園

京都の織物問屋に就職したものの、社長の一人娘の駆け落ち事件に巻き込まれ、会社に居づらくなった若者は“東京”を目指す。憧れの“マンガの世界”へ飛び込むべく…! 谷口ジロー自伝風、愛の連作!! ▼第1章/冬の動物園▼第2章/始まりの春▼第3章/裸婦を描く▼第4章/兄が来た▼第5章/長い休日▼第6章/星に願いを▼第7章/冬の陽だまり ●主な登場人物/浜口(京都から漫画家を目指して上京した青年) ●あらすじ/昭和41年12月。高卒後、鳥取から京都の織物問屋に就職した浜口は、休日となると動物園へスケッチに行く日々。社長宅にある蔵を改築した建物に下宿している彼が、ある日スケッチから帰宅すると、先輩社員たちが社長の娘・綾子の噂をしていた。2年前に結婚したものの、自らの浮気が原因で出戻ってきたという彼女。その翌日から社長の言いつけで、綾子の外出時には社員の誰かが監視のため付き添うことになり…(第1話)。●本巻の特徴/今、ヨーロッパで最も注目を集める“マンガ家”谷口ジローが、自らの青春の日々と重ねあわせて描く自伝風・愛の連作。●その他の登場人物/近藤史郎(浜口がアシスタントに入った漫画家)、森脇(近藤のチーフアシスタント)、藤田(近藤のアシスタント。人見知りで大人しい)、東野(「少年ホリデー」の近藤担当編集者。女性)、田村(浜口の元同級生で友人。仕事の新聞配達先の縁で、浜口を近藤に紹介した)

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