孤島の美人シェフがお悩み解決な雰囲気ファンタジー
不思議な雰囲気に引き込まれますね。海に囲まれて、モダンなファンタジーで、ARIA好きな人にはガッツリ嵌りそう!まぁ私のことなんですけど クールでミステリアスで、口は悪いけど優しくて、少し陰のある女店主。素敵が過ぎる。 すっきりとした一話完結で、叙述トリック的なよく寝られた展開も読み応えありますが、作品のいい感じの雰囲気に浸れば浸るほど、孤島のレストランや店主、ウサギの正体が!真実が!先の展開が気になる!2巻はよ出て〜🥺
ここは、悩みを「食べられる」レストランよ。もぐす(『恋と呼ぶには気持ち悪い』)ファンタジー最新作! とある絶海に浮かぶ孤島のレストラン。メニューにはこう書いてある。・ここは悩みを食べられるレストランです ・まずはお客様の悩みを店主にお伝えください。それを料理としてお出しします ・メニューはおまかせのみ。さらに魚介料理限定となります 不思議なレストランの店主は、黒猫と暮らす孤高の魔女。そこに訪れる客もまたどうやら訳ありのよう。さて、本日のお客様は――?
白い雲、青い空と海。ぽつんと浮かぶ絶海の小さな孤島。その上に立つ、白塗りにピンポイントで屋根や扉に青が差された建物というビジュアルは、エーゲ海に浮かぶサントリーニ島を思わせる風情です。
そこに黒猫と住む魔女のレストラン、という設定だけでとても絵になり良い異界感があります。単行本の最初に収録されているカラーイラスト集の中にある、水平線に陽が落ちるのを眺めながら桟橋で猫と共にグラスを傾ける様子にはこういう隠遁生活したいなあという憧れを抱きます。
そんな不思議なお店で繰り広げられるのは、「客が悩みを話し、その悩みを料理として提供する」という一話完結型の物語。哀しみや寂しさが根底にゆらめきながら、心を解きほぐす物語が紡がれていきます。
読み進めると様々な納得感が生まれると共に新たな謎も浮かび上がり興味をそそられる構成となっています。
ファンタジー要素を感じる設定やアイテムにも逐一心躍りますが、全体を通したしっとりとした雰囲気が何より魅力に感じる作品です。