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異世界スキー

昨今の転生モノ市場、これまでにない題材でいかに外角際どめのコースを攻められるかという過酷なレース展開になってきた感があります。
もはやなにが外道でなにが正道か分別つかないバーリトゥードの様相を呈してきたおかげで、逆説的に物語やキャラクターそのものが持っているパワーを見極めやすくなっているのでは?という気がします。(気がするだけか?)

それでいうと本作のキャラとストーリーフックはなかなかエネルギッシュで見応えあります。

主人公のユキトは父親に宗教団体の教祖として生きることを強制され、神の依代として「望まぬ死」を迎えることになります。転生後の異世界は宗教も神も存在しない彼にとって理想の社会でしたが、決定的に異なるのが死生観。
異世界の住人は死を恐れず、国の定めによって自らの命を絶つことを厭わないどころか、それを拒む者を「カクリ」と呼称して差別し、その命を奪うことも当然としています。
ユキトはその行為を許せず、皮肉にも彼らに「救い」を与え、神としての権能を振るうことになるのです。

古今宗教とは人間の死生観と密接に関わって発達してきたものです。
死生観が根本からズレている世界で神を描くというのは個人的には非常に興味深い試みに思えます。
特に最新6話では、この異世界には「理解できないもの」に神性を見る原始宗教的な心のあり方が存在しないことが示されました。

神のいない世界で神となり、人間の生死を左右する…。
「キャッチーな装いの下で実は相当に重厚感のあるテーマを描こうとしているのでは…?」とひとりソワソワしてしまいました。

観測していきたいと思います。

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