高まるドイツ熱、そしてしっかり現実
香山哲センセイの「ベルリンうわの空」を筆頭に、ここ数年マンガ界でかなり注目度が高いドイツ(私の中で) 主に発信してくれている人たちがクリエイティブだというのもあってか、暮らす場所としては色々あっていいのかもしれない。羨ましい。 本作もそんな羨ましい暮らし感がバッチリ出ていて、猫のむぎくんと一緒に暮らしているのも含めファンタジー味が増す。 ドイツ行きたいなー、住みたいなーって本気で移住を考えたくなる1冊。
ごきげんな異国ぐらし物語、はじまります。日本から移り住んで、この素敵な国にようやく馴染んできました。緑の多い石畳の街、ドイツはベルリンに住むトーコちゃん。物書きのお仕事をしながら、相棒のねこ・むぎくんと暮らしています。今日も二人の食卓はご機嫌そのもの。いい匂いといい手触り、ほのぼの異国日常ストーリー、読んだらあなたもほっこり。
おっとり系女子のトーコちゃん(おそらく作家かライター)は日本からドイツに移り住んでまだ間もない。
相棒は、人間と同じように2本足で歩きおしゃべりする猫、むぎくん。
日本との違いを楽しみながら、食事や遊びを工夫して暮らす様子がエッセイ風にほのぼの描かれてます。食いしん坊のむぎくんのためにドイツならではの食材を使っておやつやごはんを工夫して手作りしたり、おにぎりを握ってピクニックしたり、青空市へ行ってチーズや野菜、パンを買ったり、クリスマスマーケットへ行ったり、ほとんどの店が閉まる年末年始をゆっくり過ごしたり…
こんな生き方ができたら死んでもいい(いや生きる)というほどに理想的な暮らしがそこにありました。
一人ぼっちだとたぶん心細い。人間のパートナーだとよほど気の合う相手じゃないと無理。
だからむぎくんの、動物なんだけどコミュニケーションがとれる、だけどお金を稼げないから自分が養ってあげないといけないという、パートナーとペットの間くらいの関係性がベスト。
はぁ、現実逃避………