サラサは彼氏のコージひと筋。大学も同じ所を受験するつもり。ところが、コージの裏切りにショックを受けたサラサは、渋谷の真ん中で自分の進路をクツ投げにたくした。表だったら付属女子校、裏だったら自衛隊。結果は裏。そして、新隊員として入隊したサラサは落ちこぼれ集団3班に配属される。サラサの他に、成金娘の桜吹雪鳥子、武器オタクの島馬京子、大女の大熊ゆかりなど7人、そして、この7人を鍛える班長は悪魔の三曹・中蜂あやめで…。
兵頭舞は中学時代、周りからひどいイジメを受けていた。だが彼女は決して涙を見せず、イジメに屈することもなかった。そして中学を卒業し、自分で自分の責任がとれる年齢になったと自覚した舞は、固い決意を胸に秘めて立ち上がる。その決意とは、今は瓦解してしまった亡き父の組・関東兵頭組を再興させることだ。同じ頃、哲と呼ばれる酔いどれが街をふらついていた。彼はかつて関東兵頭組を背負う凄腕の極道だったが、今ではすっかり落ちぶれて、誰にも相手にされなくなっていた。そんな哲と、舞は久しぶりに再会する(第1話)。
江戸末期。理想の武士になるために、最強集団・新選組をプロデュースした男、土方歳三。彼を中心に新たな視点から語られる幕末青春伝。苛烈な男達の生き様を描く意欲作!!元治元(1864)年。京の都を賑わす新選組は、不貞浪士にも厳しい取り締まりを行っていたが、身内に対してもその厳しさは発揮されていた。市内巡回の斬り合いの際、戦う意欲を見せなかった者は、副長・土方歳三により容赦なく切腹を命ぜられていた。鬼と恐れられながらも歳三は、素人の寄せ集めである新選組を最強の武装集団へ育てようとしていた…。
5年前に亡くした兄・数久の代わりに医者を志す女子高生・百合は、この頃、数久の夢を頻繁に見るようになっていた。そんなある朝、百合は祖母に「数久に会ってもついていってはいけない」と謎めいた忠告をされる。その話をあまり気に留めていなかった百合だったが、通学途中で本当に数久が現れて…!?恨魂幻想異界奇譚!!
男子は一生に一度は幕末に憧れる、なんてよく聞きます。私もこの時代は大好きで、このコーナーでも坂本竜馬、小栗上野介、桂小五郎を主人公にした漫画を紹介してきました。今回はそんな幕末英雄譚の中でも最も好きな新選組、鬼の副長・土方歳三を取り上げてみようと思います。新選組といっても実はこの作品、多くのページを割いているのはそれ以前の歳三の多摩時代。このパートで描かれるのは彼の武士道を追求するゆるぎない信念がどのように培われたか、近藤勇や竜馬との出会いで何を身に刻んだかということです。そこがタイトルの「月明星稀」―月明らかに星稀なり―にかかってくる。このテーマが見えてくるくだりはこれぞ武士道、という感じでシビれます。そして本来ならこの後が「さよなら新選組」という副題にもかかるはずですが、残念ながら伊東甲子太郎が登場したところで雑誌連載は打ち切り。新見錦や斎藤一の独創的な設定や、芹沢鴨暗殺までのくだりなど目を見張るものがあっただけに箱館まで見たかったというのが正直な本音ですが、男の魅力的な生きざまは存分に堪能できると思います。