非現実的な状況に出遭った時、人は自らが抱える狂気に飲み込まれてしまうのか。それとも――? 17のエピソードから、人間の秘めたる業が浮かび上がる! <収録作品>鈴が鳴った/溶けた男/雪野郎/紫のベムたち/生けにえ/双頭の蛇/オクチンの奇怪な体験/大あたりの季節/オクチンの大いなる怪盗/二つのドラマ/巴の面/三人の侵略者/八角形の館/風穴/ブルンネンの謎/墜落機/クレーターの男 <手塚治虫漫画全集収録巻数>MT218『ザ・クレーター』第1巻収録/MT219『ザ・クレーター』第2巻収録/MT220『ザ・クレーター』第3巻収録 <初出掲載>『鈴が鳴った』 1969年11月19日号 「少年チャンピオン」掲載/『溶けた男』 1969年9月10日号 「少年チャンピオン」掲載/『雪野郎』 1969年12月3日号 「少年チャンピオン」掲載/『紫のベムたち』 1970年2月18日号 「少年チャンピオン」掲載/『生けにえ』 1970年3月18日号 「少年チャンピオン」掲載/『双頭の蛇』 1969年10月15日号 「少年チャンピオン」掲載/『オクチンの奇怪な体験』 1969年12月17日号 「少年チャンピオン」掲載/『大あたりの季節』 1970年1月21日号 「少年チャンピオン」掲載/『オクチンの大いなる怪盗』 1970年3月4日号 「少年チャンピオン」掲載/『二つのドラマ』 1969年8月10日号 「少年チャンピオン」掲載/『巴の面』 1970年1月7日号 「少年チャンピオン」掲載/『三人の侵略者』 1969年11月5日号 「少年チャンピオン」掲載/『八角形の館』 1969年8月27日号 「少年チャンピオン」掲載/『風穴』 1969年9月17日号 「少年チャンピオン」掲載/『ブルンネンの謎』 1970年2月4日号 「少年チャンピオン」掲載/『墜落機』 1969年10月1日号 「少年チャンピオン」掲載/『クレーターの男』 1970年4月1日号 「少年チャンピオン」掲載
七色(なないろ)いんこは、どんな役をもこなす天才役者。しかも、突然の代役でも完璧にこなし、舞台の出演料はいっさい取らないのだ。そこには、劇場にやってくる金持ちから金品を盗みとるという裏の目的があった――。古今東西の演劇をモチーフにした、軽妙洒脱な連作犯罪活劇! <収録作品>ハムレット/どん底/人形の家/修禅寺物語/ガラスの動物園/検察官/電話/ゴドーを待ちながら/アルト=ハイデルベルク/誤解/ヴァージニア・ウルフなんかこわくない/ピーター・パン/幕間/化石の森/じゃじゃ馬ならし/彦市ばなし/シラノ・ド・ベルジュラック <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT341~343『七色いんこ』第1~3巻収録 <初出掲載>週刊少年チャンピオン 1981年3月20日号~1982年6月4日号 連載
魔法使いのマグナスは、常に<命令させろ>と言い張る勇者に戦力外通告をされ、勇者パーティーから追放されてしまった…! しかし、偶然手に入れた一冊の本。神々の言葉で記されたそれは魔王討伐に役立つ完璧な情報が網羅された究極の「攻略本」だった! 超効率的なレベルアップ方法から、レアアイテムの入手情報、はたまた理想のデートコース案内まで♪ 攻略本知識で無双する痛快ファンタジー、第1巻! ※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※
1969年の創刊から1970年にかけて少年チャンピオンで連載された作品。 同時期に同じ秋田書店のプレイコミック(青年向け)に空気の底シリーズをやってました(手塚先生がです)。 ちなみに単行本の収録順は、連載順とは異なっていて、「二つのドラマ」(私も気に入っている話です)が第1話だったようです。「二つのドラマ」冒頭には、連載を開始するにあたっての簡単な導入部があったようなのですが、カットされています。 導入部は以下のとおりですが、これによると人間の心をテーマにした連作だったようです。三百億話まで続く可能性があったかと思うと、手塚先生のストーリーテラーとしての天賦の才に畏敬の念を禁じ得ません。 『ーたった一キロ四百グラムの人間の脳髄の中に 心のトビラがある もしかりにこのトビラの中をのぞけば そのおそろしいほどのひろがりと深さに おそらくゾッとなるだろう 人間は 心の中をあらわすのに よろこんだり悲しんだりおこったり苦しんだりする・・・ だが 世界三十億の人々が・・・みんなそれぞれ・・・ 別々の気持ちを持ったとしても・・・ もし心の中をのぞくめがねをかけさせたとしても 自分とまったくおなじ心を持った人間はひとりとしていないことがわかるだろう だから 人間の心をテーマにした物語は 三十億か あるいはその十倍もできるはずである そのうちのほんのいくつかをえらんで・・・皆さんに紹介するのだ・・・』