時は23××年、宇宙開拓真っ盛り。あちこちの惑星で地球人の進出が続いておりました。運送業もその例外ではなく――!?1980年代にみず谷なおきが発表した傑作短編を収録!!収録作品:ズーム・イン!/ぱわふる宅配便(ポーター)/男です!/サンデー19Show(言い訳コールは悪びれず…)/ライトニングDIO/NOMERCY
美衣はプロのカメラマンを目指す女子高生。叔父がジャストスクープという週刊誌の編集長であるから、そのコネクションを使ってでも、カメラマンになりたいのである。まだ、プロのカメラマンではないところが、有名人の心を解かすのか、スクープ写真をバシバシ撮っている。今日もいい写真を撮るため、東へ西へ大忙し。
ニューヨークの下町に住む日本人青年・広瀬翔。彼は抜群のギターセンスを持ちながらも、父の生き方への反発から、何の意味も見出せない毎日を過ごしていた。そんなとき、留学生・白石文子知り合い、心の中に変化が生じる。再び音楽への情熱を取り戻した彼は、ロサンゼルスに向かい、かつての友人たちとステージに立つ。そして、12年ぶりに帰国した彼は、旧知のムサオ、松井らとともに音楽へのかぎりない夢を抱きながら、自分の道を歩みはじめる。
狭間武偉(はざまぶい)15歳、またの名をビクトリー狭間。V(ブイ)はその名が示すとおり、未だかつて負けたことがない男だった!!育ての親・源さんと死別したVは、幼いころ別れた両親を捜し求め一人旅をしている。旅の途中、ひょんなことから生まれて初めてテニスに挑戦したVは、常識を超えたテニスで全日本5位のテニス野郎を打ち破る。秘められた過去を背負いながら、勝つために生まれ育ってきた男の挑戦!!
「世界一はやい男」になるため、大阪から上京してきた少年・日高瞬。しかし、瞬がめざしてるのは「スリの世界一」。上京初日、自分よりはやいヤツ・山部克男に出会い勝負を挑むが、手先だけはやい瞬とカモメジムのボクサーである克男とでは話にならず、瞬はあっさりダウンしてしまう…。栄光のリングと渚の愛をめざして、瞬はボクシングに青春のすべてをかける!!
なんとか、格好がつくくらいならテニスはできます。しかし体力の続く限りガンガン打ち込むだけなので、相手に「テニスをしてない」と言われる始末…。で、そんなときに思い出すのがこの作品。一応テニス漫画ですが、作者自ら「あの漫画はテニスなどいやっていない」といっている、そのまんまの内容です。生き別れた父と再会するため、勝ち続ける事を宿命づけられた主人公・狭間武偉。彼はルールも知らずにテニスを始め、インターハイ、そして4大大会で頂点を目指す。なんて書くのもばかばかしいほどで、実際にやっていることといえば、ダブルスを一人で戦ったり、ストリート・テニスなるもので日銭を稼いだり、あげく必殺技は相手の体を狙う技…。テニス漫画として読んではいけません。でも、テニスに格闘(熱血では無い)要素を取り入れて、笑いも涙も盛り込むなんて、凄いことだと思いません? 後の『逆境ナイン』や『無謀キャプテン』などより、テニスというスポーツを突き抜けているこちらのほうが全然いい。最近、作者のこの手の作品はないようなので、ライバル・赤十字の息子編とか描いてくれると、また燃えるんだけどなあ。