ゆうれいしょうじょいしのもりしょうたろうでじたるたいぜん
あらすじ
ある雨の日、隼探偵団の少年二人は、車にはねられそうになった少女が幽霊のように消えてしまうのを目撃する。その少女は隼探偵団の一員である谷ユリ子とそっくりだったのだ!それから探偵団のメンバーはその少女がたびたび姿を現すのを目撃するが、そのうち彼女の出現と消失の様子が巷を騒がす怪盗「4」の手口と似ていることに気付く。幽霊少女の正体とは……!?同時期に少女クラブへ掲載された『みどりの目』も収録。
くらやみのてんしいしのもりしょうたろうでじたるたいぜん
あらすじ
水野英子、赤塚不二夫、石森章太郎の共同名義で描かれたミステリー『くらやみの天使』。不幸を呼ぶダイヤ「死神の目」をめぐる殺人事件が起こる前日、チコちゃんは被害者の山形が言い争いをしているところを偶然目撃し……。警察官のお父さんと新聞記者のお兄さんを味方に、チコちゃんが真相に迫る!他、赤塚不二夫との共同名義で描かれた『そしてミヤはいなくなった』も収録。
まだらのひもいしのもりしょうたろうでじたるたいぜん
あらすじ
「まだらのひも」という謎の言葉を残して死んだジュリア。窓も扉も中からカギがかかった密室で、彼女はいったいどうやって殺されたのか?コナン=ドイルの名作を石ノ森章太郎がマンガ化!他『蝙蝠屋敷の秘密』『消えた怪人形』『赤いなめくじ』『ミキちゃん』『とべQピッチ号』『きちがいロボット』など、ミステリやSF、ロボットなど石ノ森章太郎らしい初期作品が勢ぞろい!
そんじょそこらの企画物の合作とは訳が違います。本作の著者は水野英子、石森章太郎(当時)、赤塚不二夫の3人。頭文字のイニシャルを取って、ペンネームはU.マイア。内容は「死神の目」というダイヤにまつわる事件に巻き込まれた少女チコが、愛犬クロとネズミのシロ、そして家族とともに謎を解き明かすミステリーです。幻の作品といわれるだけあり、発表は昭和30年代初頭。さすがに絵柄や設定(パパが警察官、兄が新聞記者)に古臭さを感じるのはしょうがないところですが、テンポよく読めて3人で描いていることを全く感じさせません。これは絵が似ているということではなく、しっかり構成をして、それぞれの長所を生かして漫画にしているということ。秀作になるのは当然です。また何となくですが、楽しみながら描いているふうにも見えるんですよね。冒頭の事件の概略説明パートにチラッとU.マイア先生の自画像を描いているところとかも。これは誰のアイデアなんだろうw 巨匠の3人には失礼ですが、ちょっとほほえましく思います。