食・グルメマンガの感想・レビュー1668件<<89101112>>憧れの田舎暮らしと都会の利便性の両立 #1巻応援おいしい二拠点 単行本版 イシデ電兎来栄寿都会に住む人が、田舎にしかない自然や忙しなくない時間の流れに憧れを抱くケースは多々あります。かくいう私もそのひとりでした。 本作の冒頭で、長野の名もなき林の中で裸足で川に入り青空の下で清冽な空気に全身を浸した瞬間に主人公の麻胡(まこ)が ″困ったな まだ帰ってもないのに またすぐここに来たい″ という想いが浮かび上がり、そしてその直後に ″そっか 「また来たい」んじゃないや″ と気付いて、夫に「東京で働いて長野に住む」と宣言し二拠点での生活を始めていくシーンが描かれます。ここにまず大きな共感を覚えました。 私も吉野山の世界遺産になる程の絶景と空気の美しさにほぼ同様の想いを抱いて、移住しつつ何かの際には東京へ出向いていた経験があるので正に「まだ帰ってもいないのにまたすぐここに帰りたい」「何なら永住したい」という感覚になりました。コンクリートの山によって空も狭まった場所で疲弊していると、緑の中で呼吸することで人間に還れる感覚があるんですよね。 ただ都会には都会にしかない便利さや人が集まっているが故に催される営みもあり、それはそれで大きな価値です。仕事を含めた多くのことがインターネットを介しリモートで行えるようになってきてはいても、どうしても大きなイベントは都会中心で(最近はそういったものもオンラインで行われるようになってきましたが)、リアルの場に行かないと人との生の交流という真価は味わえません。田舎に憧れ田舎で暮らしてみてから初めて解る都会の良さや田舎の大変さもあります。 ″梅ささみ一本だけ焼いてもてなしていただくのって 都会のうれしさだったのね″ の部分も高解像度です。 そしてこの作品でも描かれている部分ですが、人付き合いは田舎で暮らす上での大事な課題です。最近でも話題になっている事件がありますが、その土地の権力者が大変な人物だと大きな苦労を強いられることになります。上手く行けば良いのですが、ずっと住む上では死活問題です。 しかしながら、そういった部分はあったとしても、夜に見える美しい星空ひとつでお釣りがくるものでもあるんですよね。人の世の事柄など、全て些末になり吹き飛んでしまうような。私も引退したら田舎に居を構え直したいです。 この物語の中ではコロナ禍という状況というのがひとつのキーポイントとなっており、その中での夫婦間の関係の亀裂の入り方、そこから取り直して共に進んで行こうとする瞬間の細やかな機微などにイシデさんらしい良さがよく出ています。夫婦に留まらず、人と人とが上手くやって行くために大切なことがいつも描かれているところが好きです。 また、木曽の名産「酸茎(すんき)」を使った新たな名物を作ろうとするところの楽しさなども。麻胡のフードライターという職業はイシデさん自身食べるのが大好きであることから設定されたそうですが、同じく食べることが大好きな私は豊かに描かれた食べ物のシーン全般興味深く読めました。 舞台となる長野も個人的に思い入れのある地なので、非常にfor meな作品でした。麻胡と扇の夫婦が、どのような壁にぶつかってどのように乗り越え、どのように人生を満喫していくのか。続きもとても楽しみです。料理漫画のジレンマバンビ~ノ! SECONDO せきやてつじまみこ※ネタバレを含むクチコミです。四季折々の美味しい料理彩の四季 石川サブロウ 青内彰生 小早川陽青まみこ※ネタバレを含むクチコミです。食べたいものを食べたら幸せが見えてくるたまこ定食 注文のいらないお店 野崎ふみこstarstarstarstarstar野愛野崎ふみこ先生の作品には、すぐに救いの手を伸ばすのではなく、みんな自分自身で答えを出せるよね?と見守るような優しさと強さがある。 父が遺したお店を継いだたまこさんは、その人に触れるだけで食べたいものがわかってしまう不思議な能力の持ち主。 あれが食べたいこれが食べたい酒を出せと口では好き勝手言うけれど、たまこさんの料理を食べるとみんな心が丸裸になってしまう。 相手が何で苦しんでいるのか悩んでいるのかわかっても、たまこさんは別に何も言わない。ただ、手を握ってお料理を出して話を聞くだけ。 自分の心の声に耳を傾けてみれば、進むべき道は自ずと見えてくるんだろうなあ。 飯食うだけで解決するわけないだろ!と思っても不思議じゃないのに、この作品には説得力がある。 たまこさんのお料理食べてみたいけど、心を見抜かれるのはちょっと怖いかも……なんていう警戒心も溶かされちゃうんだろうなあ。 田舎暮らしのいいところリトル・フォレスト 五十嵐大介starstarstarstarstar_borderママ子グミの木の存在は知っていたけど食べたことはない。読み進めるとグミをザルで、こして砂糖を入れて煮詰めているシーンがとても美味しそう。そのあとすっぱいで終わるオチが好きw次はどんな料理が出てくるのか、料理じゃないのか気になります。牛丼がつなぐ家族の絆吉野家兄弟 ヨコオタロウ 秋鹿ユギリ野愛吉野家でいちばん好きなメニューは特朝定食なんですが、この作品を読んだらさすがに牛丼が食べたくなりました。 牛丼愛の深さももちろんですが、主人公2人の微妙な距離感が、徐々に縮まり家族になっていく様子がよいのです。心温まります。 そして育ち盛りの高校生の食欲に微笑ましくなります。 お金はないけどたくさん食べたいとか時間をかけずにパワーチャージしたいとか海外出張の帰りで日本の味がすぐに食べたいとか、いろんな人のいろんなニーズを牛丼屋さんは支えているんだなあと感じました。何気なく食べてたけど牛丼屋さんに感謝ですね。 これは吉野家の宣伝マンガとばかり思ってたんですが、純粋に作者さんが吉野家好きだから描いてる作品らしいですね。愛深い。自宅の冷蔵庫の中を思わず考えてしまう冷蔵庫のアレ、いつ使うの? 山本ありstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ冷蔵庫に居座る、期限が長い調味料やらなんやらを使い切る、ゆるいお料理エッセイ漫画です。 冷蔵庫から発掘される、我が家でも心当たりのある調味料の数々。 「その食べ方は美味しそう」と、見ているとお腹が減ってきます。 DINKS&酒飲みのご夫婦のようなので、ちょっと濃い目でも「酒に合う〜」と、おいしく召し上がっているので、さらに羨ましくなってきます。 ちなみに、読む前は表紙イラストがいったいどういう状況かわからなかったのですが、読んだ今なら推測できます。 冷蔵庫に居座る何かをなんとかしたい、ミニマリスト気質&お掃除担当の旦那さんと、ビールを大変おいしく飲んでいるお料理担当の山本ありさんです。 裏読み不要、そのままなイラストでした。 さて、私も久々に鶏ハムを作ろうかな。 ストレス発散がてら鶏肉を綿棒で叩き潰して、美味しく食べたい。 ちなみに作中に出てくる困った調味料のひとつ「柚子胡椒」は、唐揚げの漬けタレにしても美味しいです。 「ナンプラー」は意外と万能に使えるようで、平野レミさんのお料理各種や、ツジメシさんのナンプラー鶏肉そうめんもオススメです。 メイカさんが尊すぎる...メイカさんは押しころせない【電子特別版】 佐藤ショーキstarstarstarstarstar_border宮っしぃある理由でメイド兼幼なじみとして主人公の家に住みめんどうをみているメイカさんは、主人公のことを好きだけど、その気持ちを抑え込んでいて、でもちょいちょいポロッとその気持ちを見せちゃう なんというか、尊いもどかしい以上の感想が出ないくらいメイカさんが可愛い 周りの女の子キャラたちも可愛いが、メイカさんに振り切ってて他は完全にモブじゃないかってレベル 甘々でもどかしくて尊いヒロインを見てるだけでもう他はどうでも良いよなぁと思える... 物語は王道なラブコメって感じなので、ラブコメ好きなら読んでおいて損はない一品パスタの王国の感想 #推しを3行で推すパスタの王国 中祥人starstarstarstarstarマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 群馬県の高崎市はパスタが盛んなところなんだな。ただ親父のナポリタンは美味いのか不味いのかわからんまま終わってしまった。ミートソースのトマトの話は面白い ・特に好きなところは? 小麦アレルギーの女の子にアレルギーが出ない小麦を使ったパスタを振る舞うのだがちょっとアレルギーが出る確率が高いところ。詳しい数字は忘れたけど確か70%は平気と言うが30%はアレルギーは出るんだぞ。30%は高くね? ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 言いたいことの9割はこのクチコミで書かれていますhttps://manba.co.jp/topics/33419 第一話で今まで勤めていた店を辞めて親父の店に行き料理人として成長する話になるのかなと思っていたが出張料理人みたいな感じでうまそうなパスタを作るマンガだった。俺が料理漫画でハンバーグを作るのに力士の体を揉む修行したり、ジュゴンを料理したりするみたいのに慣れすぎているせいで刺激は足りなかった感じもあるが、近所に主人公の望月ケンのパスタ屋があったら週3ぐらいのペースで食べに行ってるとは思う ラーメンは素晴らしいラーメン食いてぇ! 林明輝starstarstarstar_borderstar_bordermotomi生きることを諦めようとしたり、絶望していた三人それぞれが、一杯の塩ラーメンの為に集結する内容です。 これをみながらラーメン食べたいなあという気持ちとラーメンってすごかったんだ...という驚きの気持ちでいました。 メインキャラたちの山あり谷ありの生き様も差し込んでいてとても見ごたえがありました! 読み切りで、どれも最高なお話でした。 意を決してやっとは入れた定食屋、店主との交流はくちべた食堂 梵辛starstarstarstarstar_borderママ子一生懸命に切り盛りしている食堂の店主が、コミュ症って言っていいぐらい口下手。 常連になってもどう声をかけていいかわからないお客様。 来てくれたらうれしいし、覚えててもらえばうれしい。 カウンター越しにお互いに喋らずジェスチャーって笑 このお二人ほどではないけど、初めてのお店に入るの躊躇したり、店員さんにどう声かけたらいいか悩む時って結構あるなぁと共感しました。 もっと仲良くなっていいと思うよ、頑張れお二人さん!! 移動式パン屋が織りなすハートフル・パン・ストーリーくるくるくるま ミムラパン 関野葵パン祭り美味しいものを食べると、心が満たされて幸せな気持ちになる。移動式パン屋「ミムラパン」が販売するパンも、日々の生活ですり減った人の心をほんわか満たしてくれます。店主のミムラさんも、決して簡単ではないパン作りに試行錯誤して、やっとここまできた。ミムラパンを食べた人たちは、おのずと目の前にある大事なものに気づくはず。そんなほんわりあったかなお話でした。 焼きたての白パン食べたい〜!!!!やるなあ…!花のズボラ飯 久住昌之 水沢悦子starstarstarstarstarmotomiズボラ飯なはずなのに...おいしそーう! 質素な感じかと思ったら意外とおいしそうだし、なんかそれっぽいし真似したくなりました! 女の人だけならそういう日もあっていいと思います! というかみんな毎日きっちりしたご飯じゃないですよね、きっと(笑) ズボラだから発見できることもあるし、私はズボラでもいいと思うので、この漫画は共感出来て、尚且つ大好きになりました! 参考になるところもあるのでぜひ見て下さい。 かわいい!!!!わたしのお腹の責任取って! 肉丸 ジョーさん。motomi絵が可愛すぎます!!! 対照的な2人のやり取りがまたかわいい! そしてちょいちょい為になるような知識も入れてくれて、女の子にはぜひ見てほしいなと思えた作品です! おいしそうに食べるリツとそれを見てうれしそうにするルカが愛おしくなりました!おもろい冥天レストラン 鈴野スケ名無しあまり漫画は読まない方なんですけど、誰かにおすすめされて読んでみたら意外と面白くて食いつくように読んでしまいました。続きが気になる!!なぜか繰り返し読んじゃうどんぶり委員長 市川ヒロシ野愛思ったより飯テロ食らわないし、再現したくなる丼ばかりってわけでもないし、委員長がめちゃくちゃかわいいってわけでもないんだけどなぜか何度も読んでしまう。お腹いっぱいのときでもなんとなく読んでしまう。 才色兼備でお上品な委員長が丼のトリコになり、吉田くんに丼を作らせるだけのお話。 これが絶妙におバカで能天気で明るくていい!! 賢いはずの委員長がどんどんアホな子になって、もちとかうどんとかパスタとか見るもの食べるものすべてで丼を作らせようとするのがいい!! おいしそうだな〜というより委員長楽しそうだな〜と思えるのがこの作品の魅力だと思います! 料理が苦手な人にこそピッタリ #1巻応援はらへりエイリアンとひよっこごはん ぼく 子新唯一兎来栄寿ハンバーグを作ったら「ダークマターバーグ」と呼ばれてしまうほど料理オンチな少女・摩訶子の家が宇宙人に侵略されてしまい、美味しい料理を提供しないと愛犬もろとも殺されてしまうという状況で、料理オンチでも作れる美味しいメニューを必死に作り続けるSF要素を交えたグルメマンガです。 1巻の目次は 第1話 UFOとスパニッシュオムレツ 第2話 大葉香るガパオライス 第3話 ピリ辛! 鶏チリかた焼きそば 第4話 ◯◯◯でルーローハン!? 第5話 リベンジ! 煮込みハンバーグ おまけ漫画① ふかふか野郎 おまけ漫画② プチバナナパンケーキ となっており、全部で7品のお手軽レシピを知ることができます。 友達の料理上手な栞奈ちゃんのヘルプを受けて料理がまったくできず苦手意識のある主人公でも作れる簡単なレシピとなっており、第1話のスパニッシュオムレツなどはフライパンも使わずに作れるので、料理初心者や苦手意識のある方こそ読んで作ってみて欲しい内容です。メニュー自体も小洒落ていて、味はもちろん見目も良さそうなので、家族や友人に作っても喜ばれるのではないでしょうか。 私も◯◯◯を使ったルーローハンは作ってみたいなと思いました。日本ではなかなかルーローハンを出してくれるお店も少ないですからね。なお玉子は半熟派です。 長ねぎや玉ねぎの簡単なみじん切りの仕方、チューブでないしょうがやにんにくの扱い方、料理酒と清酒の違いなどなど、幅広いメニューに使える知識や技術も少しずつ学んでいくことができます。一人暮らしを期に自炊を始めてみようか、という方にもお薦めです。 子新唯一さんの絵が、女の子も犬のバルバルもかわいくて良いです。帰ったときにすぐ駆け寄ってこず「あ、寝てたな」となるのはあるある。槇村さとる先生のお仕事マンガ。おいしい関係 槇村さとるstarstarstarstar_borderstar_bordermotomi昔、よく読んでいた作品。懐かしくて試し読みしてたら止まらなくなりました。主人公の明るさやひたむきさにどんどん引き込まれていきます。 絶対味覚のある百恵が作るおいしそうな料理に、こちらまでお腹がすいてきてしまいます。また主人公だけでなく、それぞれの人生模様も楽しめる作品だと思います。 平和な日常がありがたいなと感じた作品一日三食絶対食べたい 久野田ショウstarstarstarstarstar_bordermotomi※ネタバレを含むクチコミです。 ご令嬢×立ち飲み 乾杯あそばせーーー!立ち飲みご令嬢 松本明澄starstarstarstarstarこめつぶ新シリーズはご令嬢×立ち飲み 実在のお店紹介ではありませんが、雰囲気の良いお店には良い人が集まるもの。 立ち飲み屋にも行ってみたくなりますね。立ち飲み屋に入るのはさすがに敷居が高いこともあるのでタイアップでこの本を持参でサービスとかある店ならぜひ行ってみたいです。 リンゴちゃんのような他のお客との出会いや30年煮汁継ぎ足してる牛すじ煮込みの店の発見みたいなのは、飲み屋巡りの醍醐味ですよね~ ご令嬢も楽しめるのだから一度は行きたい立ち飲み。 美子さんみたいに一人で飛び込む勇気はないけど、誰かと一緒なら行ってみたい。小学生の時の懐かしさをめっちゃ思い出すだがしかし コトヤマstarstarstarstarstar宮っしぃ登場する駄菓子が全て懐かしいこと懐かしいこと... ラブとかコメディとかそういうストーリーもあるんだけど、何よりも全てが駄菓子の懐かしさに持ってかれる、逆にすごいマンガ ブタメンとかうまい棒みたいな定番から、カメレオンキャンディなどなど、どれも「あー、これめっちゃ好きだったなぁ」みたいな駄菓子のオンパレード 小学生の頃にブタメン買おうと思って、醤油やカレーも気になってたけど、でも60円(当時)はちょっと高いから冒険できず、結局とんこつ買うとかまさしくそれ...! いや、いまだにブタメンの他の味見かけてもとんこつ買っちゃうんですけどね... 懐かしさだけでなく、こんなのあったのか!みたいな気づきもあり、読み終わった後の物凄く駄菓子食べたくなる気持ちは、ある意味飯テロ その日にブタメン買いにコンビニ行ったよね... 駄菓子の懐かしさしか言ってないですけど、ほたるさんやサヤちゃんは物凄く可愛いし、ラブコメやコメディとしても完成度高いので、駄菓子以外も楽しめる良作でした釣りJKマンガ、流行ってきてる?カワセミさんの釣りごはん 匡乃下キヨマサさいろくゆるキャン△の釣り版のような感じ(雑) 放課後ていぼう日誌もそうだけど、どちらも釣りのアドバイスが細かく載っていて釣りをしてみたくなる。いいマンガだ。。。 こちらも九州ではあるが福岡が舞台であるというところで釣れる魚や時期なんかにも違いが出るのかな(放課後ていぼう日誌は熊本の県南なので九州の北東と南西で結構違う) 方言は似てそうだけどこっちは方言が強めである。 どちらも女子4人であり、この辺はもうけいおん!からの鉄板のような布陣なのだろう、きっと。 これが3人だと深淵に潜む百合要素が顔を出しづらいのだろう。きっとそう。 釣りごはん、最初は絵柄が安定しない感が強くて結構シワの描き方とかシルエットに癖がある+描きたいことが多すぎてゴチャついてしまってた感があったけど(あと肉感が強調されすぎ)4巻あたりからコメディタッチのノリが板についてきてまとまってきているというか、読みやすさが上がった。 そしてやはりオッサンはたまにしか出てこない方がいいのだと思った。 序盤はヒロイン(?)の兄だったり職場の人だったりオッサンの出番多かったけど、あんま人増やさない方がわかりやすい(考えてみたらその下り必要なかったねって話なら最初から居ないほうがいい)と編集が判断したのか、それともセンセイが学習されているのかわからないが、とにかく良くなってきているので応援していきたい。 にしても主人公ちゃんの身長設定低すぎる気はする。 ビーガンと引っ掛けたタイトル美願食堂 よねまる 東環妃 庄司いずみstarstarstarstar_borderstar_borderママ子想像はついたけど、肉魚卵一切使ってない食事定食を出すお店 恋の悩みや人生の悩み、命のあり方など店主の良子さんが出す料理や材料、食を通して改善していく。 体に優しく、より環境に優しくということで海洋汚染や環境破壊の話題や思想的なことも出てくる。 だけど押しつけがましくなく、体か求めているものたべよう!みたいな感じだから思ったより読みやすかったです。嫌いからはじまるグルメ漫画桐切蛍の嫌いな食べもの 木綿八十子六文銭主人公は超がつくほど偏食家のOL・桐切蛍。 パンの耳とブドウ糖とかしか食べない。 偏食を超えてなんかもう色々ヤバイ感じ。 そこに、嫌いな食べ物がない新人の衣袋が現れて、ひょんなことで食べることの楽しさを教えて彼女の偏食を変えていってくれる流れ。 これまでの人生で1度も食べたことがないくら嫌いだったのに、ちょっとしたことで食べてしまう蛍さんのちょろさが一周回って可愛い。 ふだん生真面目なところのギャップも良い。 最初のうちはそう思っていたのですが、嫌いなものはやっぱり嫌いなママだったりするので、そこまでガバガバでもない 食べるも食べないも自分で決める、意志もしっかりもっています。 嫌いだった食べ物が美味しく感じる瞬間の喜び、食べ物を通した人間模様など読み応え十分で、全3巻とすっきり読める作品。 とってつけたような終わり方もしてないのも良かった。 嫌いな食べ物がある人はもちろん、グルメ漫画としても十分も面白いので、おすすめしたい1冊。<<89101112>>
都会に住む人が、田舎にしかない自然や忙しなくない時間の流れに憧れを抱くケースは多々あります。かくいう私もそのひとりでした。 本作の冒頭で、長野の名もなき林の中で裸足で川に入り青空の下で清冽な空気に全身を浸した瞬間に主人公の麻胡(まこ)が ″困ったな まだ帰ってもないのに またすぐここに来たい″ という想いが浮かび上がり、そしてその直後に ″そっか 「また来たい」んじゃないや″ と気付いて、夫に「東京で働いて長野に住む」と宣言し二拠点での生活を始めていくシーンが描かれます。ここにまず大きな共感を覚えました。 私も吉野山の世界遺産になる程の絶景と空気の美しさにほぼ同様の想いを抱いて、移住しつつ何かの際には東京へ出向いていた経験があるので正に「まだ帰ってもいないのにまたすぐここに帰りたい」「何なら永住したい」という感覚になりました。コンクリートの山によって空も狭まった場所で疲弊していると、緑の中で呼吸することで人間に還れる感覚があるんですよね。 ただ都会には都会にしかない便利さや人が集まっているが故に催される営みもあり、それはそれで大きな価値です。仕事を含めた多くのことがインターネットを介しリモートで行えるようになってきてはいても、どうしても大きなイベントは都会中心で(最近はそういったものもオンラインで行われるようになってきましたが)、リアルの場に行かないと人との生の交流という真価は味わえません。田舎に憧れ田舎で暮らしてみてから初めて解る都会の良さや田舎の大変さもあります。 ″梅ささみ一本だけ焼いてもてなしていただくのって 都会のうれしさだったのね″ の部分も高解像度です。 そしてこの作品でも描かれている部分ですが、人付き合いは田舎で暮らす上での大事な課題です。最近でも話題になっている事件がありますが、その土地の権力者が大変な人物だと大きな苦労を強いられることになります。上手く行けば良いのですが、ずっと住む上では死活問題です。 しかしながら、そういった部分はあったとしても、夜に見える美しい星空ひとつでお釣りがくるものでもあるんですよね。人の世の事柄など、全て些末になり吹き飛んでしまうような。私も引退したら田舎に居を構え直したいです。 この物語の中ではコロナ禍という状況というのがひとつのキーポイントとなっており、その中での夫婦間の関係の亀裂の入り方、そこから取り直して共に進んで行こうとする瞬間の細やかな機微などにイシデさんらしい良さがよく出ています。夫婦に留まらず、人と人とが上手くやって行くために大切なことがいつも描かれているところが好きです。 また、木曽の名産「酸茎(すんき)」を使った新たな名物を作ろうとするところの楽しさなども。麻胡のフードライターという職業はイシデさん自身食べるのが大好きであることから設定されたそうですが、同じく食べることが大好きな私は豊かに描かれた食べ物のシーン全般興味深く読めました。 舞台となる長野も個人的に思い入れのある地なので、非常にfor meな作品でした。麻胡と扇の夫婦が、どのような壁にぶつかってどのように乗り越え、どのように人生を満喫していくのか。続きもとても楽しみです。