オフィス漫マンガの感想・レビュー13件まじめなカスとかわいいガールズ山田くんと佐藤さん 松苗あけみstarstarstarstarstarアフリカ象とインド象松苗あけみの良さってキャラの良さだと思う。 今作の話自体は学校のアイドル的なクールイケメン男子1人を女の子2人が取り合う、 少女漫画としてはよくありそうな展開である。 だけどそこに関わるキャラの性格。。。 これが他の作品にはなかなか無い絶妙なラインを攻めていて味を醸している。 本作のメインキャラであり、 ヒロイン2人の恋心を一身に受ける山田くん。 こいつがカスである。 プレゼントを焼却炉に投げ込み、他人に無関心、デートは途中で帰る。 興味がない女子にも思わせぶりな態度をとるが、 興味がないから冷たい態度をとって女子を泣かす。 深いこと考えてそうで浅い男。 それが山田。 でもそんな浮世離れした、 飄々とした雰囲気がなぜかたまらなく魅力的に見え、 乙女心に火をつけるのだ。 雨の中猫に餌をやる男子♡ みたいなギャップ萌えがテンプレ化していた時代、 こういう純粋なカスを主人公に据えたことは、 作者の当時の少女漫画界に対する反抗でもあったのではないだろうか。 メガネかけてるイケメンの元祖でもあるらしい。 あとヒロインも他の女の子もかわいいし普通に話が面白い。永久保存です。まさか電子版が出るとは…にっぽん競馬伝 あべ善太 篠原とおるピサ朗ウマ娘効果かは判断できないが、マジか!?と驚いた。 説明しておくとこの漫画の原作者であるあべ善太氏は、味いちもんめや寄席芸人伝の原作者で、競馬好きとしても知られた方で、本作は純粋に競馬題材として原作を担当された作品。 存在だけは知っていた物の、他作品に比べて全く見かけず、読めなかったのだが、最近電書化した事からこの度読んだが、中々面白かった。 大体は競馬記者の今西記者が狂言回しとなって、様々な競馬に関わる人々のあれこれを描いていく一話完結物だが、エピソードによって主演も変わるので、これと言った主人公は不在にも感じる。 また登場する馬は、ほぼエピソードの為に作られた架空馬だが、明らかに現実の馬のエピソードを参照しており、参照馬の名前は大抵触れられていて、インターネットも無い時代で年代の近い馬はともかく、過去の馬の資料をしっかり拾ってるのには驚く。 しかし凄いのは競馬文化のあれこれを余すことなく描き切ろう、と言わんばかりに扱ってる競馬の題材が広い事である。 騎手や調教師、馬具の職人、馬主に馬にドラマを感じる観客、そういったものを題材にするのは競馬漫画ではありがちだが、なんとこの作品、地見屋(当たり馬券を拾って換金する人)や、馬場造園課(芝の手入れ人)に至るまで題材にしているのである。 コレは正直驚いた、特に地見屋なんて自分が競馬をやってた時期には見なくなっていたし、違法行為スレスレなので否定的な目線を持っていたからだ。 しかしとにかくそういう部類の人間に至るまで題材にして、しっかり人情ドラマに仕立てている辺り、流石はあべ善太と言わざるを得ない。 面白いのは、あべ善太氏は懐古主義的というか最新テクノロジーを嫌っていたふしも有るためか、消えゆく文化と分かりつつも馬券の窓口購入を題材にして話を作っているのだが、コレが結構解説されていて、ある意味貴重な史料になっていた。 流石に現在とは競馬を取り巻く事情も変わっているが、競馬場の中も外もよく観察されているのが分かり、視点も見事で作者の競馬愛が伝わってくる。 人気的には芳しくなかったのかもしれないが、こうやって電書版がでる辺り一定の評価はされていた作品だと思う。 男3人NY探偵物語1989HEAT EDGE 望月玲子名無し望月玲子先生の絵がとにかく美しい。幕間でNY旅行の思い出が写真付きで語られていて1989年のNYとか行きたすぎて羨ましくなった。30年以上前の作品なので、特定のジェンダーの描き方にやはり「ん?」と引っ掛かりを覚えるところもあったけど、それも含めて時代の空気が感じられるいい作品だった。 【追記】 3巻に入ってるあの三島由紀夫っぽい高校生の読切は、単行本収録時ですら作者が「珍品」と呼ぶレベルで今読むとさらに厳しく本編の余韻を見事に全部ぶち壊してくれた。ある意味必見。マル暴おんな刑事ビッチによるトンチキ・バトルアクションが最高マル暴おんな刑事ビッチ 篠原とおる 原麻紀夫名無し※ネタバレを含むクチコミです。 少女漫画2000%!子々孫々に受け継ぎたい少女漫画 #完結応援どきどきDO!れみ うえだ未知たかマンバのKindleUnlimitedページにある「全巻読める3巻以下の作品」で見つけたのがこれ。表紙のそこはかとない洋風なテイストがキュートで読んでみると、中身も超かわいいお話だった。 主人公のれみちゃんはセーラームーンのうさぎちゃんぽいというか、一生懸命なんだけどそれが空回っちゃってすぐメソメソする子。でも泣いてもすぐ立ち直って元気100倍頑張る素敵な女の子。 物語は「小学4年生がドジをたくさん踏みながら、初恋の男の子に一生懸命自分の気持ちを伝えるだけのお話」で、腕に自信のあるシェフが1品だけで勝負するレストランのようなすごさを感じました。こんなにピュアなテーマをかけるなんて強い。小学生向け作品として王道を極めてる。 そしてまあ〜絵が可愛い!ギャグ顔がぴえんのお餅みたいになるところたまらない。着てる服も全部素敵! 初恋の男の子がくれたちっちゃな虹を作るスワロススキーや、そこに宿った恋の妖精など、女児の心をダイレクトにくすぐる要素がたくさんあるのも最高! あと美人の彼女がいる剣道部の高校生のお兄ちゃんがいるっていう設定もたまらない。高校生のお兄ちゃんほしい! 読むといつでも女児になれる、そんな作品です。日常に不思議が起こる短編集優しく雨ぞ降りしきる 北原文野名無し※ネタバレを含むクチコミです。かっこいいババア粋にいこうぜ! 伊藤ゆみ名無し気の弱い嫁の姑が最後の辰巳芸者で江戸っ子魂溢れるババアの話。「本物の『粋』ってのは損得抜きで意地を通すこと」という言葉は、ちょっと無償の愛に通じるものを感じてグッと来た。 孫がめっちゃいい子なのでクソガキとモンペに負けないでほしい。 V系カリスマの休暇プリンス・ボンバーにくびったけ 中川勝海名無しプリンセス・ボンバーに狂い咲きの続編。サディスティックスの活動を休止して1年した頃のお話。 「プリンセス・ボンバーに狂い咲き」では、父娘だけど恋人という紫織と李奈の関係にとまどったけど、実際のところ2人はただ「恋人のように仲が良い」だけでちゃんと冷静。 この続編のプリンス・ボンバーにくびったけでは、 「紫織ちゃんに好きな人が出来たら結婚していい」 「李奈に好きな男ができたら親子だと公表する」 …などと、それぞれがお互いに恋人が出来る可能性について話している。 この「恋人」と言いつつ結局のところ2人はメチャクチャ仲のいい親子止まりなのがちょっとスッキリしなかった。 まあ人間の関係なんて完璧に白黒ハッキリつけられるものでもないし、つける必要もないんだけど…漫画としてはきっちり描いてほしかった気もする。 それにしても、この漫画は同衾するシーンがやたら多くてすごく印象に残った。父娘・同性の知り合い・兄弟…布団の中でおしゃべりしまくりでみんな仲良いな。 真理のデビューも決まったことだし続きがあるならぜひ読みたい…! 2人がどうなるのか結末を見届けたいです。綺麗なお父さんは好きですか?プリンセス・ボンバーに狂い咲き 中川勝海名無し※ネタバレを含むクチコミです。スカッと爽快!ラブコメ漫画先生、泊めてください! 松苗あけみ名無し恋にモンモンとしている人、気分爽快にスカッとしたい人が読むべきラブコメディです。高校時代にバレーに打ち込むばかりで、女の子らしい青春時代をなにひとつ経験してこなかった主人公が、大人になり教師という立場になったいま、男子高生1000人斬りを目指すというストーリー。 正直、主人公の振る舞いは「痴女」とも呼べるくらい性に奔放で今じゃ考えられないトンデモ設定でもありますが、冒頭から勢いよく振り切っていて一気に読めるのでスカッと気分爽快なること間違いナシです! 夢見る三姉妹の恋と青春三粒のジェリービーンズ 桃季輝実名無し表紙を見たときに思わず「カワイイ!」と声が出そうになりました。一卵性三つ子の姉妹である麻林・樹林・希林が主人公です。髪をほどいて集まっていると3人ともそっくりなのですが、話している内容で違いがわかるのが面白かったです。 電車通学とか砂浜デートとか、胸キュン要素が満載です!恋に懸命な女の子たちを応援したくなります。3人が家で本音を話し合うところも、女の子らしい展開で面白いです。ハーレクイン作品のような2月は雨に濡れて 光崎圭名無し経緯は色々あって、大人な流れで、でも最後にはハッピーエンド。わたしの好きなハーレクインの世界のよう。儚く線の細い綺麗な感じの女性で、不幸ではないのでしょうけど、最後の瞬間までは余り幸せではない感じが何とも言えませんが、どれも、最後には素敵な結末なので、読み終わってハッピーな感情が残ります。姫川明の絵は最高ミニ四キッズ 姫川明名無しこの時代の低学年向け少年漫画って読むと元気が出ますね。世界中の少年とネプリーグみたいなとんでもコースでバトルしたり、いかにも悪の組織のドンっておっさんを倒したりワクワクします。 1巻と2巻でストーリーの整合性が取れてないのはなんか理由があるのか気になりました。
松苗あけみの良さってキャラの良さだと思う。 今作の話自体は学校のアイドル的なクールイケメン男子1人を女の子2人が取り合う、 少女漫画としてはよくありそうな展開である。 だけどそこに関わるキャラの性格。。。 これが他の作品にはなかなか無い絶妙なラインを攻めていて味を醸している。 本作のメインキャラであり、 ヒロイン2人の恋心を一身に受ける山田くん。 こいつがカスである。 プレゼントを焼却炉に投げ込み、他人に無関心、デートは途中で帰る。 興味がない女子にも思わせぶりな態度をとるが、 興味がないから冷たい態度をとって女子を泣かす。 深いこと考えてそうで浅い男。 それが山田。 でもそんな浮世離れした、 飄々とした雰囲気がなぜかたまらなく魅力的に見え、 乙女心に火をつけるのだ。 雨の中猫に餌をやる男子♡ みたいなギャップ萌えがテンプレ化していた時代、 こういう純粋なカスを主人公に据えたことは、 作者の当時の少女漫画界に対する反抗でもあったのではないだろうか。 メガネかけてるイケメンの元祖でもあるらしい。 あとヒロインも他の女の子もかわいいし普通に話が面白い。永久保存です。