探偵ハンマー
八百長を嫌い、リングを降りた元全日本ミドル級チャンピオン笹崎。『妥協を知らない拳』を相棒に始めた稼業は探偵。通り名はリングネームと同じ、ハンマー!!
淑女たち
男友達のいない美大の女子大生、今日子と留利子、麻美の3人。ボロアパートで同居する3人だが、出会いを求めて渋谷の街へ。男3人組に声をかけられるが恋に発展せず。しかし、美大の学生食堂で出会った男に3人は一目惚れ。アタックするが…。淑女予備軍の3人が紆余曲折をくり返し、真の淑女への長き階段をワンステップ。
黒い太陽
昭和18年、広島の第一中学校は互いの伝統と名誉を懸けて、ことあるごとに対立していた。予科練を志願した第一中の鉄と、ライバル第二中のジャコ万は第一次試験に受かり、第二次試験の日が近づいていた。そして日本の前途への不安が国民の間に芽生え始めた頃、鉄とジャコ万は予科練の町、土浦へとやって来た。
風狂えれじい
横浜は京浜急行の日ノ出町、黄金町、そこは汚物の臭うような危険な感じの町。その男は、この界隈を地の果て、アルジェリアはカスバと言う。男の名は直次郎。デパートに勤務する、みさ子は、ここで出会った直次郎に誘われ、人生の底を見るようになり…。戦後を生きる若者の現在を描く作品集。
蓮次
取り立て屋の氷川蓮次は極道顔負けの荒っぽい仕事をすることで有名。ある日、蓮次に好意を寄せていた女性が結婚することに。だが相手の男には借金が…。麻雀などのギャンブルで借金をつくらないこと。もし借りたら、すぐに返すこと。麻雀で借金を取り返そうなどと絶対に思わないこと。ハードでオシャレな蓮次が取り立てにやって来ます。
学力テストで5回連続300人中150番と超平均的な高校生、タカハシ。存在感が薄いのに、なぜか憎めない茫洋としたタカハシは、とてつもない強運の持ち主。逆に成績トップの生徒会長、石川一茂は、なぜかタカハシをライバル視する。校内のマドンナ、ミキに好かれようとする石川だが、失敗続き。タカハシと仲間たちの恋と友情の青春ドラマ。
惚れてツヨシ
雀荘のオーナー、花田甚八はチョビ髭を生やした渋い19歳の高校生。ある日、17歳の松下あかねがアルバイトに応募してきた。実はあかね、3日前に家出した極道組織の理事長、松下英之助の孫娘。あかねを愛するあまり、家に縛りつける過保護で、あかねは自由を求めて家出をしてきたという。彼女の自由のため、甚八と英之助は麻雀で勝負を。
血染めの紋章
昭和9年、クーデター画策容疑で検挙された陸大生、村中孝次大尉と磯辺浅一一等主計。陸軍統制派幕僚たちが、不穏な動きのある青年将校の結束を断とうとしたのであった。停職処分となった中村と磯辺は渋谷の千駄ヶ谷で起居していたが、軍を追われ、俸給停止となった生活に、次第に追いつめられていく…。
死風街
女房、子供のために海で働く悟郎は、ふとしたことから少女と深い関係になってしまう。早く別れなければと思いながら、ズルズルと関係を続け、少女は女へと変わっていく。そして日曜日、悟郎の妻子が彼を訪ねて来た時、その少女は海に身を投げる…。あきらめや挫折を引きずり、やり場のない生活の男と女たちを描いた恨みのストーリー。
家系的に「運命の赤い糸」が見えてしまうらしい直人。しかも、それが男と繋がっていることを知ってしまったら…。その男というのが学校の寮で同室となったクールな優等生・辰真。かわいい系で恥ずかしがり屋な直人は、辰真を避け続けるが、大胆な辰真は「オレが嫌いか?」と問いつめる…と…!?
八百長を嫌って、リングを降り探偵になった元全日本ミドル級チャンピオンが主人公。原作なしの探偵物のせいか「ハード&ルーズ」/「探偵物語カブ」とはちょっと違う感じになっている。「ハード&ルーズ」より明るくて「探偵物語カブ」より素直じゃない内容と言えばいいのかな 「ボクサーくずれ」/「デスマッチ」/「かませ犬」はすげー好き。どの回も主人公に人間性がわかりやすくて面白い。 だいたい1話に一回人を殴るんだが律儀にグローブをはめてから殴るところが妙にいい